みかんと僕と

 こう言う何か手持ち無沙汰な時間には

 知らず知らずの内に手がみかんをつまんでる


 知ってるかい?皮と実に適度なスキマのある

 みかんが一番甘くて美味しいって事を

 そう言うみかんを手に取れば、もう水を飲む

 ようにゴクゴクゴクッとごちそうさま


 ああ、みかんこそが冬の至福

 コタツにみかんって何て素晴らしいひとときでしょう


 また少し風が強くなって

 冬の醍醐味を電信柱が感じる頃

 ああ、みかんの味覚に包まれて

 獏はただこの一瞬を楽しむよ


 月がまた世界を包み込み

 幻想が辺りを支配している

 星々の伝説は今蘇り

 そこはもう神話の雰囲気で


 でも部屋の中の僕はそんなの知らんぷり

 ただみかんとともに過ぎる時間を食いつぶしてる


 こんな時間が繰り返されていく

 冬の間中ずっと飽きる事もなく

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