第四章 スティング

ルノゥ/四老頭

 私ら四老頭はヘルメス侯国の、主にランセルやシトロエンといったフェルプールの多い街を縄張りにしてしのぎ・・・をしている。ランセル南部をマセラティ一家、北部をルノゥ、シトロエン北部をロールズ一家、どう南部をアウディ一家がという具合に。戦前から一応四老頭の存在はあったが、特に戦時中の混乱を鑑みて私らはより結束するようになった経緯がある。それ以前は、普通に縄張り争いで死者が出る事も多々あったらしい。

 私は先代からランセルの北部を引き継いで四老頭に入ったんだが、そういった過去があるから正直この業界には長居をするつもりはなかった。私は腹芸なんかじゃなく、文字通りの計算が得意なだけの男で、妻が先代ルノゥの長女だったから、娘婿という事で秘書の仕事をやらせてもらってたんだ。とくにうちのランセル北部は商業と工業が盛んだったから、算盤そろばんはじきと物事の整理が得意な私を先代ルノゥはとても可愛がってくれた。私は趣味ではなかったんだが、身に余る贅沢な暮らしで、この先の人生には一切の苦労がないんじゃないかとも思ったくらいだ。生前はあまりにも恩があったから、先代のルノゥの遺言を無下にするわけにもいかず、私は彼の事業を引き継ぐことに決めたんだ。慎重な先代だったからね、私を選んだのもそれなりの理由があったのだろう。

 とはいえ、言ってしまえば四老頭はヤクザだ。彼らの会合に出席する当日の朝は、気の弱い私はお粥かプティングしか食べられない。さらにその日は剣呑な話をすることが分かっていたから、私は胃腸の薬を医者に言われているよりも多く服用して臨んだくらいだ。

 マセラティ傘下のベルトーレ一家の縄張りで薬物が見つかってからというもの、マセラティ一家だけじゃあなく、私を含めた四老頭のファミリーは気が立っていた。四老頭私らの中では、数年前からいっそ薬物の売買を認めてはどうだろうという話が出ていたんだが、それに真っ向から反対していたのが他でもない、古参こさんのマセラティ氏だったからだ。フェルプールのトップたる四老頭がそんなものに手を出せば、自分たちは同族からの尊敬にあたいしなくなってしまうというのが彼の考えだったのに、よりによって、薬物が出てきたのはその彼の縄張りだった。不審が不信をよび、四老頭の間には先代ルノゥですら経験したことのない緊張感が走っていた。

 そんな中、当日の会合に呼び出されたのはマセラティ一家の幹部のベルトーレ氏、さらにその部下のクライスラーという男だった。私は最近になって彼の名を取引や巷の噂で聞くようになりつつあったが、ランセル周辺では別の意味で有名だったらしい。だが、その名を口にしている時の彼らの表情を見る限り、誉れあるものではないことは分かった。

 会合場所はマセラティ氏の縄張りにあるレストランだった。夜から営業する店だから、昼の時間の店は私らが貸し切った状態になっていた。真っ白いテーブルクロスがかけられた大きな丸テーブルの出口のそば、目立つ場所にはマセラティ氏が、そしてその左からアウディ氏、私、マセラティ氏の右にはロールズ氏が、マセラティ氏を中央にすえるように座っていた。そして彼の正面に位置するように、ベルトーレ氏と、その部下のクライスラー氏がいた。

「今日この場にお呼びいただいたこと、誠に感謝いたします」ベルトーレ氏が頭を下げる。「私のような下っ端が、こんな名誉ある会合に出席できるとは身に余る栄誉です」

 ベルトーレ氏はクライスラー氏を見る。クライスラー氏は頭を下げ、「ディアゴスティーノ・クライスラーです、以後お見知りおきを」とだけ言った。そんな彼の態度にベルトーレ氏は不満そうな顔をする。

「……思った以上に若いんだな」

 四老頭で最初に口を開いたのはロールズ氏だった。マセラティ氏よりも若いが、真っ白な白髪が頭皮も見えないくらいにびっしりと生えている、鋭い顔をした年配者だ。髪の毛は総白髪なのに、眉毛が真っ黒なので、余計に顔の鋭さが際立つ。立つと老齢の気配を感じさせないくらいにすらりとした姿勢で、四老頭の中では一番背が高かった。首元を締めつけるようにしっかりと絞められている白シャツの襟が、彼をとても神経質に見せる。声はそんなシャツ襟で首を絞められたように、窮屈そうな声をしていた。一見して紳士的にも見えるが、一番彼がこの中では闇の中を生きているかもしれない。カジノ経営を主なしのぎ・・・にしているので、彼の縄張りではいざこざ・・・・が絶えないからだ。スーツの下にはシャツ以外のものがある人物だ。先代ルノゥは、生前にはロールズ氏にはなるべく関わらないようにと私に注意をしていた。

「ずいぶんと、ベルトーレの組にここ・・っ貢献しているらしいな」

 ロールズ氏は軽度の吃音きつおんで、行を言う時にどもることがある。彼が一瞬不機嫌に眉をしかめてその気を出す時、その本性がひょっこりと顔を出したようにも見える。

「おかげさまで、稼がせてもらっています」

「ああ、稼いでいるという話を聞く。人間やエルフと手をくく・・っ組んでな」

 一斉に、四老頭の彼を見る目が変わった。

「……ええ」

「戦時中の話は知ってるかね?」

「……まぁ、村の年寄りから聞いた程度には」

転生者軍同盟国のフェルプールは、戦時中には労働力不足ということで、女子供までもがヘルメス以外の土地へ出稼ぎに行かされた。だが、現実には出稼ぎなど綺麗なものではなかった。あれはかか・・っ紙切れ一枚で奴隷にされたようなものだった。人間が働く場所とは違い労働環境は劣悪で、住む場所はおろかろく・・な食べ物も与えられなかったという。フェルプールの命よりも食費の方が惜しかったのさ。男たちが戦地から帰ると、妻や子供は故郷にはいなかった。戦争に行ったわけでもないのにな。妻と子供が待っていると信じていた男たちは、次は妻と子供がかか・・、帰ってくると信じて故郷で待ち続けたのだ……。」

 ロールズ氏の話の最中、私の隣にいたアウディ氏がの顔の陰影が深くなっていた。もみあげ・・・・が頬まで伸び、口ひげと繋がっているが、顎髭あごひげは短く剃られている。熊のような男だった。体全体の線も太い。テーブルの上に置かれた、私の倍近くありそうな太い右腕は、スーツの裾がめくられ肘まで見えていた。ブラシのような毛むくじゃらのその腕には、墓標が彫られた刺青が入っている。聞いた所によると、彼は戦時中に妻と子供を失くしたらしく、墓標の入れ墨には妻子の名が刻まれているという。

「では、奴ら人間には同じようなことが起こっただろうか?」ロールズ氏はそんなアウディ氏の様子を知ってか知らずか話を続ける。「いいや、ノーだ。奴らには何も起こらなかった。職工として奴らの女子供は手厚い待遇で悠々自適に労働できた。私たちフェルプールの女子供は、まともな食事すら与えられなかったのにな。待ち続けた男、待ち続けた女、そして多くが再会を果たせなかった。が自分たちの仕打ちに、ほんのひとかけらでも罪悪感があればできなかったようなことだがな」

 ロールズ氏はアウディ氏を一瞥する。やはり、アウディ氏を意識しているようだ。

「……クライスラー」マセラティ氏が口を開いた。「我々の存在意義は、フェルプールの共助と公助のためにある。利益も、権威も、みな同族のためにある。お前が、人間やエルフと仕事をしたいというのなら、お前はいつか我々に仇を成すことになるだろう」

 私ら以外には誰もいない、昼間の開店前のレストランだったとはいえ、最年長のマセラティ氏の言葉は本当に聞こえづらかった。丸テーブルの向かいにいるクライスラー氏にはかなり聞き取りづらかっただろう。自分の声に耳を傾けさせるのが彼の常套じょうとうなのだが、今日のマセラティ氏にはどちらかというと気力がないようにも見えた。跡目を子どもにゆずろうとしているという噂があるが、本当なのかもしれない。

くく・・っクライスラー君、しかもまた君の縄張り《シマ》からヤクが出てきたそうではないか。君のシマの不自然な景気の良さと何か関係があるんじゃないかともかか・・っ考えられるが」

「……すでに俺の組のかしらのベルトーレさんから聞いてるとは思うんですが」クライスラー氏は言った。「うちのしのぎは金貸しと土地ころがし、それにカフェの営業ですよ。あとはちょくちょく、外国から珍しいもんを仕入れて貴族連中に流してるんです。それだけかと思いなさるかもしれませんが、それだけでもポイントを突けば大金をつかめるもんですよ。ヤクなんぞに手を出す必要はありません。それに、人間やエルフと仕事をするなとおっしゃいますが、皆様方は金の本質というのをご存じない」クライスラー氏はスーツの懐に手を置いた。「俺の懐に入っていたこの金はめぐりめぐって、人間や貴族の懐に入っていく。皆様方の金だってそうです。同じ国で商売をしている以上、何らかの形で金は流れていくんです。体を流れる血のようにね。その血の流れをフェルプールに有利なようにしたいのなら、奴らとのビジネスも必要不可欠じゃありませんかねぇ。実際、四老頭の中でも、人間やエルフと仕事をしている方だっていらっしゃるでしょう?」

 クライスラー氏の話を聞きながら、ベルトーレ氏が額から汗を流していた。部下のしつけがなっていないと責められるのを恐れているのだろう。しかし、私は彼の意見に賛成するところがある。結局のところ、我々が作ったものは人間やエルフも使うのだし、四老頭の中でも表立ってやっていないだけであって、異種族と仕事をしている者がいるのも事実なのだから。

「……お前は口ばかりが先に立っているな。ではお前の言う、我が種族に有利なようにというのはどういう意味だ?」

 アウディ氏が言った。ただの質問だったが、その声には敵意が含まれていた。やはり厄介な話になりそうだ。私はトイレのために席を立ちたくなっていた。

「……俺がやるビジネスには、必ず同族を優先します。立ち上げでは難しくても、雇用に賃金、取引先もろもろ、中心にいるのは常に同族です。俺たちが回すビジネスだ。実際、俺がドミノの店と共同経営を始めてから、フェルプールの従業員の数は増えたし給料も増えた。金貸しだって、同族相手なら帰ってこないかもしれない所にだって貸してますよ」

「……人間の秘書を雇ったそうだな。しかも、その人間の秘書を紹介したのは、やはり人間だと」とロールズ氏が言った。

 四老頭たちはクライスラー氏の親のベルトーレ氏を見た。ベルトーレ氏は「自分は知らない」というような身振りをする。ベルトーレ氏はアウディ氏を見たが、すぐに視線をロールズ氏に戻した。

「……ええ、ちょいと仕事がデカくなりすぎましてねぇ。フェルプールには学校行ってない奴が多いんで、計算ができても足し算引き算どまり、算盤なんて逆さにして転がす奴らだっています」クライスラー氏はおどけて見せた。ただし、それはここではいくらか場違いなものだった。「いい後任が育つか見つかるまで、つなぎ・・・という事ですよ」

「俺たちが人間どもと仕事をするときは、必要最低限、しかも信頼のできる者とのみ・・だ」アウディ氏は言う。「だがお前は金の匂いがしたら、すぐに奴らと手を結ぼうとしているようだな。しかし、奴ら人間には仁義というものがない。最近ではエルフですら、悪質な金貸しや人身売買にも手を染めだしているようだからな。たしか……ヒムという男だったか。一昔前では考えられないことだ。エルフですらああなるのであれば、人間はもっと厄介だ。なにしろ、あの戦争の当事者なんだからな」

 アウディ氏は四老頭の中でも特に異種族を嫌っている。マセラティ氏は考えから嫌っているが、彼の場合は感情からだ。彼の過去を考えれば仕方ないことだが。

 そんなアウディ氏は、銅色カッパーの赤みがかった瞳でクライスラー氏をにらんでいた。眠りから覚めた熊のようにとろんとした垂れ目だが、起きたばかりとはいえ熊は熊、クライスラーを見る目は恐ろしかった。私ならハンカチで何度も頭をぬぐっているところだ。主に港付近の運送業関連を取り仕切っているアウディ氏は、四老頭の中では一番気が荒い。腕っぷしも強く、未だに彼は抗争が起こると自分から率先して前に出て敵をのめす・・・のだという。私とは真反対の人間だった。私は自分の広くなったおでこがてかって・・・・いないか心配になってきた。

「奴らは何も与えん。常に奪うだけだ。挙句、最近は人間の組織の中で我々にヤクの売買を勧めてくる奴らもいる。自分たちの縄張りとで、阿片の販売と流通のルートをつくりたいと言ってきてな。俺たちのコミュニティをヤクで汚すつもりなんだ。そんな異種族どもと手を結んでるような奴なら、やがて俺たちの社会に仇をなす」テーブルの上のアウディ氏の拳には既に血管が浮き出ていた。

「アウディ、ことをかか・・っ感情的にばかり考えてはいけない」ロールズ氏が言った。「くく・・っクライスラーの言う事にも一理あるのだからな。我々のコミュニティを維持するのなら、ある程度の異種族との融和ゆうわは必要だ」

「薬物をばらまこうとしてる奴らとか?」アウディ氏は言った。

「それなら」ロールズ氏は私ら四老頭の顔をうかがうようにして言った。「我々だけで阿片の販売を先に手掛けてしまえばいいのでは? 売るのはラウルフやゴブリンだけにすれば、問題はないだろう?」

 ロールズ氏の言葉に皆が沈黙する。全員がマセラティ氏を気にしていた。

「古き友よ……」マセラティ氏は言った。「我々の本分を、忘れてはならない」

「もちろんそうだ。だが、ヘルメスはダニエルズほどに役人の取り締まりがきつくない。あれは上手くやれば私たちに大きな利益を生むビジネスなんだ」

ロールズ氏は私らに同意を求めるようにテーブルを見渡した。そして「どうだね?」と、ここに来て私に意見を求めてきた。

「まぁ……たしかに、下手に異種族の介入を許してしまうよりはいいかもしれない。売るのはゴブリンやラウルフだけに……それが可能ならば」私は全員を注意深く伺いながら言った。

 マセラティ氏は指で目頭を押さえていた。

「……我々は、そのビジネスの是非を話しに来たのか?」マセラティ氏は問う。「我が種族の縄張りで、何者かがヤクをさばいている。その問題の大きさが分からないのか? これは、我々に対する挑戦だと言っても良い……。」

「その件に関しましては……。」ベルトーレ氏が恐縮しながら言う。「私のところで何とか始末をつけます。前回のように……」

「前回始末がついていなかったから、ここ・・っ今回のようなことになったのでは?」

 ロールズ氏に指摘され、ベルトーレ氏はハンカチで汗をぬぐった。

「そこは……なんとしてでも……こいつに……」ベルトーレ氏は自分のクライスラー氏を見る。

「その若造が信用できないという話をしているのに、その若造にまた仕事を任せると?」アウディ氏は言った。

「……お言葉ですが」クライスラー氏は言う。「前回、愚連隊のガキどもがヤクを売りさばいているのを発見したのはうちのチームです。しかも、その時に仲間をやられました。仮にご老人方が心配するように、奴らが俺の仲間だっていうのなら、どうして身内で殺しあった挙句、奴ら全員を始末せねばならんので?」

「自作自演かもな」ロールズ氏は言う。「トカゲのしっぽ切りでくく・・っ口封じして、自分の追求が及ばないようにしたのかもしれん」

「……ちょいと分かりかねますが」クライスラー氏は首を傾ける。「お偉いさん方は、俺がどうすれば満足していただけるんで? ヤクをやっていないという証明、ない事の証明などできやしねぇし。じゃあ異種族との仕事を今すぐやめろとおっしゃる? それでヤクがきれいさっぱりこの界隈から消え失せるとお考えで?」

「不遜な男だな、」とアウディ氏が言う。

「誉め言葉だと受け取っておきましょう。……俺がこの場でできる事は言葉だけです。それは必ずヤクの販売ルートを突き詰めるというね」

「……できるのか?」アウディ氏が言った。

「そう言わなければ、この場は収拾つかんでしょう」

「俺はできるのかと聞いてるんだっ」

「やります、やってみせますよ。……それで確認なんですが、今回も販売ルートを突き止めたら、ウチのチームはどうなるんでしょう?」

「なにもない、当然のことをやったまでだからな」ロールズ氏は言った。

「……仮に見つからなかった場合は?」

「チームの解散くらいは覚悟しとけ」アウディ氏が言う。

 どうやら、アウディ氏は四老頭の中でもクライスラー氏をかなり嫌っているようだ。今日はじめて会ったというのにそこまで人を嫌えるのも中々のものだ。

 ベルトーレ氏が言う。「恐れ入りますがアウディさん、こいつはウチの組織のものなので、こいつの処分に関しては私が、それかマセラティさんの判断でやらせていただきたいますので……。」

「そうやって甘やかすからつけあがるんじゃないのか?」

「クライスラー」ベルトーレ氏が言う。「お前は一刻も早く、ヤクをさばいてる奴らを見つけろ。これは命令だ。俺とマセラティ一家の名誉をかけた戦いでもある」

 クライスラー氏は「承知いたしました」と言うと、立ち上がって中折れ帽をかぶり、軽く会釈をして会合の場所から出ていった。

 クライスラー氏が出ていくとアウディ氏が言った。「奴は信用できるのか?」

「……では、しばらく奴が行動できないように、クライスラーのシマを取り上げましょうか? そこで奴が不穏な行動をとれば、すぐに私が対応します」

 ベルトーレ氏の提案にロールズ氏は「それがいいかもしれないな」と同意した。

「ちょ、ちょっと待ってください」ここにきて、ようやく私は自発的にものを言った。

「どうしたルノゥ?」アウディ氏は言った。

「少し疑わしいからと言って、縄張りを取り上げるような真似をしたら、仮に薬物と関係ないからと言っても、さすがに彼も黙ってはいないのでは?」

「私が営んでいる質屋みたいなもんですよ」ベルトーレ氏は言う。「シマは質草、返してほしくばヤクを流してる奴をいち早く捕まえればいいんです」

「なかなか理不尽な条件でもあるような……。なにより、無駄な反感を抱かれる結果になる可能性もありますし……。」

 私は他の四老頭、マセラティ氏とアウディ氏を見る。マセラティ氏の顔には疲労の色が見え、アウディ氏は相変わらずクライスラー氏を嫌っているようだ。

「事態は一刻も争うのでしょう? 私はマセラティ一家の幹部として、何としてもこの問題を早急に解決しなければならないんです。それに、この業界、子が親に従うのは当たり前のことですよ」

 ベルトーレ氏の意見に、アウディ氏も「そのとおりだな」と同意する。

 この場において、クライスラー氏に味方する者はいなくなった。まるで、最初からこう結論付けられることが決まっていたかのようだった。

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