第2141話:カシ・フェル~竜狩り~

「ドラゴンハント見学ツアーっていうのがあるのか……どう思う?」

「どうとは……」

「面白そうだろ? 参加してみたりしないか?」

「……確かに面白そうだな。二人分エントリーをしておいてくれ」

「ああ、わかった」


 そして、当日。

「楽しみだなぁ」

「ああ、楽しみだ」

 ツアーにはまぁまぁな人数が参加しており、我々二人はその最後尾で様子を見ることにした。

「そもそもあの程度の野郎でこんな人数守りながら戦えるのか?」

「それなりに準備をしてるんだろ。いろいろな魔道具をちゃんと運用すればまぁ何とかなる。それにドラゴンを討伐して然るべき場所に流せばそれぐらいの補填は悠々とできるさ」

「そういう物なのか」

「ああ、そういうもんだよ。っと、一気に現場まで転送するみたいだ。行こう」

「うむ、ドラゴン狩りとやらの手腕、見せてもらおうじゃないか」

 歴戦のハンターのような顔をしているが、彼もドラゴンであり、人の姿を取って見に来ているとはいえ、ドラゴン狩りともあろう者がそれに気づいていないというのは情けないような気もする。

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