「この戦い、ルールを守った方が負ける……！」

　何言ってるんだと思ったが、実際にこの試合のルールではルールを守ってるとまともな戦いにはならなさそうで、ルールなんて守ってられないというもわからないでない。

　しかし、ルールを守っているかを監視している奴はとても厳しく、ルール違反は即ペナルティを受けることになるだろう。

　つまり、ルール違反をしていることを発見されずにルールから逸脱した戦略をねじ込むことができれば勝てるということになる。

　そんなことは相手も承知であることは想像に難くないので、バレないギリギリを見極めてより手元に勝利を引き寄せるということが必要になってくる。

　戦いには負けた。

　相手の余裕な素振りに惑わされたのだ。

　その結果ギリギリを超えてしまい、ルール違反を指摘されてペナルティを課されてしまい、敗北した。

　そして後からわかったことだが、相手は何も仕組むことはなく勝負に挑んできていた。

勝手にルールを守ると負けるみたいなルールを作り出してしまって、それに従ってしまったのが敗因だったのかもしれない。

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