第2089話:キーム・フェムサ〜絶滅〜

 その日、とてんでもないニュースが飛び込んできた。

 とある動物が絶滅したという話だ。

「もっと大切に食べるんだった……、俺があんなに食べなければまだ繁殖する余地があったろうに……」

「いや、別にキームさんが草の根分けても見つけ出して食べてたことは絶滅にはあんまり関係ないっすよ。この世界の個体はそれで何度かゼロになってたかもしれんですけど、元の方の世界での絶滅には関係ないすから」

「確かにそれはそうか……しかし、もう少し大切に食べていればまだいくらかは残っていただろうになぁ……」

「いやぁ、どうですかねぇ。キームさんが食べてなくても他の人が捕まえて食べちゃったんじゃないすかねぇ。そう考えればキームさんが数食べれたことなるし、仕方なかったことだと思うんすけど」

「それなら確かに……となると、もっと早く多く食べておくべきだったということになるか……?」

「まぁそういうことっすね〜、まぁ今回の件は諦めることにしたほうがいいって感じじゃないすかね」

「ならばこうしてはおれん!」

「へ?」

「今でも世界には数多く絶滅間近な生物が多々いるのだ、俺が一片でも多く口にするために今すぐに行動しなければ、では行ってくる」

「へ、あぁ、行ってらしゃい……?」

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