第2050話:ダガード・リアペレス~横槍~
「お前さぁ、今の状況見えてた? この人数で囲んで輪を作ってその中に二人がいてさ、闘ってんの。これ、もしかして何してるかわかってなかった?」
「あの、あいつ強敵だって聞いてて、もしかしたらダガード様でも適わないんじゃないかもって思って、あのタイミングならあいつ隙だらけだったし、俺でも倒せるんじゃないかと思って……」
「まぁ……そりゃあさ、君のところじゃ乱戦中に戦場のど真ん中で将同士で1対1の決闘をやる文化が無かったのかもしれないけど、誰もあの状態で動かなかっただろ? あの決闘がこの戦争の行く末を左右するような大事な戦いで、それを周りの誰も手を出さずに見ていた理由、本当にわからないかなぁ君」
「自分では実力が不足してると思ってたから……?」
「君ねぇ!!! はっきり言わないとまったく伝わらないみたいだからちゃんと言うけどね、あの決闘はあんな乱戦を続ければたくさん人が死んで大変なことになるのが目に見えていたから向こうの将と私とで戦闘中に話をして作り上げた場だったんだよ。そんなところを横槍入れて君、どうなると思う? というよりもどうなった? 正々堂々の一騎打ちという状態が失われたからもう泥沼の混戦になっただろう? 本当に、君わかっているのかい? というか、よく君生き残ったね……思ったより跳んでも奴なのか君……」
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