第2009話:キティ・ビルボ~アップリケーション~
「ずいぶんと派手な服を着ているんだな」
「いいだろ?」
そう言って見せつけるように張られた胸には果物のアップリケが縫い付けられており、その隣には本の、さらにその横には手紙のと様々なアップリケが縫い付けられている服だった。
そもそもの地が派手なうえに様々なアップリケが縫い付けられているから滅茶苦茶派手な服になっている。
「まぁ趣味は人それぞれだからお前がどんな服を着ていようと気にはしないが……」
「それは気にしている奴が言うセリフなんだよ。まぁ見てろって、この服はこういう秘密があるんだ」
そう言うと、そいつはアップリケのひとつを軽くたたく。
すると地の模様が動き出して、腕回りに集まっていく。
「ほら、こういうアプリケーションなんだ、このアップリケは」
「その服が
「そうなんだよ、面白いだろ? 俺さ、こういう面白い
「スゲー面白いじゃん。他に何か面白い
「また今度面白いやつあったら見せに来るよ。それより聞いてくれよ、この服は服ならではのアプリケーションがいっぱい入ってるんだ」
「例えば?」
「たとえばこのアプリ、あったかさを調整してくれる機能があるんだ、最近寒いから温かめに調整してる」
「すげー!」
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