第1999話:ケラ・ライモル~大地創造~

「海に新しい島ができたらしいぞ」

「新しい島って、人工島の建造でも始まったのか?」

「いや、なんか誰も知らないうちに火山かなんかの活動で島ができたらしい」

「えぇ……海底に火山があったってことか? そんな話聞いたことないな」

「まぁ、星の表面にある世界なら火山程度どこにあっても不思議じゃないんだけど、この世界だからなぁ、突然火山が生えてくることもあるだろうし、海底火山が噴火とかしなくても島が突然現れることもままある」

「まぁそうか」

「とりあえずまだ岩の塊だけの島だけどもできたばかりの島だ、興味があるだろう?」

「まぁ確かに面白そうだ、行ってみよう」


「少し暖かいな」

「まぁ火山でできた島だからなぁ、地面の下に溶岩が通ってるんだろ。もしかしたらまた噴火して島ごと吹っ飛ぶかもな」

「え、そんな島に上陸して大丈夫なのかい?」

「まぁ大丈夫だろう。何とかなるさ、揺れを感じたら即時撤退することにしよう」

「それで間に合えばいいけど……」


「変な石とか転がってはいるけど、あんまりおもしろい物も無かったな。地中に埋もれてたなんかとかが出て来るかもって思ったけどそういうものもなかったし、ってうわ、揺れたな……さっさと帰るか」

「ああ、急ごうぜ」

「あんまりビビるなよ。まぁ走るに越したことはないけどさ」


「あれ、ここどこだ?」

「船で海に出たばかりでまさか現在位置がわからないのか? 海のど真ん中で迷子はヤバいぞ」

「いや、島の位置が変わってんだなこれ。だいぶ陸地から離れてしまってるけど、これなら帰れる」

「島が動いた? 海底にある火山でできた島が動くのか?」

「もしかしたら火山が動いたのかもな。ままそういうこともある、火山を背負った生物とかもな」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る