第1936話:フヴァ・アヴァ~事務手続き~
「えーと、手続きはここでいいのかな?」
ギルドに一人の男が現れてざわめく。
誰もその男のことは知らなかったが、その男の持っていたものが注目を集めた。
その男は巨大な魔物の死体を担いで現れたのだ。
そのまま事務手続き用のカウンターへと持って行った。
「ここに魔物討伐を報告すると報酬が支払われると聞いてきたんだが……」
「確かにここは報酬の支払いをしていますが……、直接ここに持ってこられても困りますね……」
「そういう物なのか……ではどこへ持っていけば?」
「そうですねぇ、その魔物はどこで狩ってきたかにもよりますが、魔物の処理場というのがあるので、そちらに持って行ってもらって査定を受けてもらわないと……」
「なるほど、面倒なのだな」
「さらにこちらの魔物はあまり買い手がある素材が取れる物でもないので……逆に処分料がかかる場合もありますね」
「何、魔物を討伐してなぜ金を取られなければならんのだ」
「討伐依頼が出ている魔物であるならしかるべき手続きを踏んだうえで報告をしていただければ報奨金が支払われたりもするのですが、手続きをしていない状態で勝手に討伐して死体を町に持ち込まれたものですから……」
「なるほど……」
簡単に言えば望まれていない巨大なゴミを持ち込んだということになる。
そんなことをする奴は初めて見た……
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます