第1790話:フウシ・レジー~自動工場~
この世界では人の雇用のための工場と実際の生活に必要なので完全に自動で生産する無人工場がある。
「この工場はどっちなんですか?」
「この工場は……そうだな、雇用を生み出すための物を作る完全自動工場ってやつだな」
「完全自動工場なのに雇用が生まれるんですか?」
「まぁ、少し難しい話なんだがここではただひたすらに問題を生み出してるんだよ」
「問題を」
「そう、単純すぎない、それでいて難しすぎない程度の問題、問題と言ってもペーパーテストとかではなく様々な種類傾向の要望や必要がない機械のパーツの図面、部材を生産している。それが雇用のための工場や職場に送られ、作業者はそれを解くことで報酬を得られるっていう仕組みなんだ」
「それ、あんまり知られない方がいいやつですよね?」
「それはそうだね、まぁ誰もこの工場が何の工場なのかも興味がないらしく、数年に一度ある工場見学にもあんまり申し込みがないのさ」
「なぜ工場見学を……?」
「完全に自動化された工場とは言っても自動メンテでうまくいかない事故が起きた時に対処する人間は必要だから、誰かは呼ばれたときに来れるようにしておく必要があるんだ。まぁ、今は私がその役なんだけど、ここ数年ここに来たのはこの工場見学の時だけさ、君もこの仕事しない? 僕が引退してからでいいからさ」
「まぁ、考えときます」
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