第1709話:テパツ・ルイル~人生後期~

「もう、私の人生も折り返し地点ということか」

 そう思うとなかなか感慨深いものがある。

 思えば人生前半では様々なことがあった……

 幼少期はとてもやんちゃだったと聞いている、そして青年期にて落ち着き、恋人もできて終生のライバルと出会ったのもそのころだった。

 成人してから何度も様々な場所でライバルとぶつかり合い、一度は二人そろって孤島に漂流してみたり、誘拐された恋人を救うために協力したり、決着をつけるために決闘したり、いろいろあった……

 丘の上の一軒家を買って、パーティしたこともあったな、懐かしい。

 本当はもっと早く人生は終わるものだと思っていて、今が折り返しだとは思っていなかった。

 いろいろ得て、失って、新しい暮らしを初めたり、そういういろいろを経た上での人生折り返し。

 なんだかわくわくしてきたな、人生設計に無かった後半戦。

「心機一転、人生後半戦も頑張っていくか!」

 まさか、こんな風に死んだあとに第二の人生が別の世界で始まることになるとは全く思っていなかったから、この先は完全な白紙。

 前半戦とは全く違う人生になるであろうことは間違いない、もしかしたら前に出会ったライバルとまた再開することになるかもしれないが、楽しくやっていくことにしよう。

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