第1450話:フラフ・デレータ~事実改変~

「やってしまった」

 ついかっとなって絶対に人には言えないしバレても厄介になるし、隠蔽するにも大変なことをしてしまった。

 仕方ない。

 こうなったら、願いの魔神を呼び出してなかったことにしてもらうしかない……!


「何を望む、我にできることであればなんでも叶えてやろう。残り三つだ」

「今ここであったことを無かったことにしてくれ」

「わかった、無かったことにしよう」

 魔神の指先が輝き世界が書き換えられる。

 この場が何も起きなかった状態へと書き換えられていき、この場では何も起きなかったことになっていく。


 魔神は言う。

「願い事を言え、あと3つだ」

「ああ、えーと、なんだっけ?」

「なんだ、願いもないのに呼んだのか。次は願いがあるときに呼ぶんだな」

「ん……? なんで魔神を呼んだんだ? 何もわからない、結構こういうことよくあるんだよな。願い事をしてその後に記憶を消してるとかなのかな……でも願い事の回数は減ってないしな……」

 もし願い事をしていてその記憶も自分から消していたら願い事は2回使ったことになって残り一つのはずだもんな。

 酔っぱらっているわけでもないし……

 いったいなんで願いの魔神を呼んだりなんかしたんだろう。

 わからない……

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