第1449話:ホウレ・カマイダ~アクセスレベル~
『アクセスエラー:権限がありません』
くそ、この役職の権限でもアクセスはできないというのか。
この組織の機密を盗み出すために私はこの組織に潜入している。
直接ハッキングを仕掛けてもプロテクトが硬かったため、役職を上げて正攻法でアクセスできる立場になって情報を抜き出そうとしている。
しかし、もはや上から数えた方が早いような役職にまで昇進したというのにまだアクセスできないとは……、かなり上位の権限を持っているはずだが目的の情報はいったいどのレベルの情報だというのだろう。
少しして更に昇進をした、アクセス権限もそれに伴って上昇したはずだ。
『アクセスエラー:権限がありません』
なにぃ……?
まだ権限が足りないというのか。
一体どれだけの限られた者にのみ開示している情報なんだ……
また昇進をした、まだ権限は足りないらしい。
どういうことなんだろうか。
上位陣、幹部よりさらに上の役職でしかアクセス不可なのか……?
上の信用を得て更に昇進を図る。
本来の自組織の協力もあって、昇進するための手柄には事欠かない。
どうしよう……
機密にアクセスするために昇進を続けてきて、気付いたら組織のトップになってしまった……
どうしてこうなってしまったんだろう。
そしてトップになった今ですら『アクセスエラー:権限がありません』という文字に阻まれる。
いったい誰ならこの情報にアクセスできるというのだろう。
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