第1389話:シェンハ・イチリチ~不思議と減る~

「不思議なことが起きているのは間違いない」

「だよねぇ」

 2人して考え込む。

 何が起きているのか端的に言ってしまえば減っているのだ。

 本来減るはずのないそれが減っているという事実に二人して頭を抱えているのだ。

「もういちど状況を確認する。この加工箱に一度入れると出したときに重さがわずかに減る。本来は加工しても重さは変わらないものであるにも関わらずだ」

「うん、そうだよ。いつも重さを軽量しながらやっているけど変わらないよね」

「今日は少し減っていたからちょっとおかしいな? 加工箱の故障かな? ってなっていろいろ試してみようということになったんだよね」

「そうそう、いつもより量を減らして試してみたり」

「今は加工箱を起動せずに入れて出してみたところまでやったんだよね」

「そうだけど……、何もしてないはずなのに減ったんだよねぇ……」

「そうなんだよね……」

 減るはずの無いタイミングで減られるのはとても困る。

「あぁ~、これは減るよね~みたいなタイミングで減るのはわかるし、え~!これで減るの~!?もまだいい」

「今回は減ってる???なんで???だからなぁ、原因が不明どころか何が起きているかもわからないんだよね、困るなぁ」

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