第1381話:フウル・ハイエル~超常現象~
「超常現象が見つからない……!」
友人が謎の苦悩をしていた。
生前から超常現象を探して歩き回っては同じ様なことを言っていた気がしていたが、その悩みがこの世界でも継続中なのは意外だった。
「いやいや、超能力者も魔法使いも宇宙人も異世界人もその辺歩きまわってるでしょ」
事実、別の友人は異世界出身だし、同じ宇宙の別の星出身な奴の存在も知っている。
魔法は俺にだって使えるようになったし、超能力者が思念伝達で無差別広告を発信して逮捕されたのも記憶に新しい。
「その辺歩きまわってるならもう常識的な範囲で超常の存在じゃないんだよ……!!!」
「それはそうだな。あれだけいるのならば超能力者も魔法使いも個性でしかないし、そもそも宇宙人や異世界人にしても地続きの大地に過ごしてる別の人種でしかない」
この世界でそういうものたちを常識を超えた存在であると定義するのは無理か。
「じゃあ俺は何を超常として探せばいいんだ……!」
「想像力が物を言うな……。どこまでが常識ということにして、どこからが超常ということにするか、むしろこの世界に存在しないものがあるのか、それを想像してみるとおのずと答えが出るんじゃないだろうか」
「この世界には無いものは無い気がするが……、死んだらなんでもこの世界に来るって言うのに……この世界に存在しない超常存在なんて……死んでない存在を探す……? それだぁ!」
「お、それでいいんじゃないか? 頑張って探すといい」
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