第1157話:ケイボウ・タマーン~排他的エルフの森~
この森にはエルフと呼ばれる人種が住んでいる。
「私達は貴様をエルフと認めない!」
「こちらこそそうだ!貴様たちこそこの森から出ていけ!」
常にこの森では争いが絶えない、エルフ同士がお互いをエルフだと認めないなどと言って森から追い出そうとしているのだ。
まったく、耳の形が気に入らないだの、持ってる魔素が植物に悪いだの、そういうくだらない話で争う。
とにかく似ているだけで血族で無いものを同じ森に置きたくないんだろう。
私もエルフであるから気持ちはわかる。
あそこまで強く排斥しようとしたりはしないが……
私は一度外の世界を見て帰ってきたからそもそも排斥されそうにはなっているのだけど、本当にこの森の争いはどうかしてる。
しかし、誰も森から出ていきはしない、世界が違ってもエルフは生まれた森を愛するものだ。
だから皆自分の森を守るために争っているんだ。
火を放って森と心中みたいなやつがいないだけマシではあるが……。
「二度と私の目の前に姿を現すんじゃないぞ」
「いいだろう、茂みから狙撃してやる」
「貴様は臭いからどこに隠れてもわかるさ」
まぁ、こんな常にどこかしらで諍いが発生しているのがマシかと言われればどうなのかという話でもあるが……
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