第1017話:イスラニタ・コーツナ~空気腹~
ふと気づく。
おなかが空いたな……
作業に没頭しすぎてご飯を食べるのを忘れていた。
簡易調理器にパックを放り込むだけで何でも作れるから決して面倒だったわけではないのだけど、優先度が低かった。
最後に食べたのはいつだったかな、確か……昨日の夜、寝る前に食べたような気がする。
レンジにトマトチキンパックを放り込んだ、覚えている。
ということは丸一日何も食べてなかったんだな、そりゃあお腹も空く。
よし、ご飯食べよう、この作業のキリが付いたら……
「くぅー!疲れたぁ」
なかなかいい感じで進むもんだ、うんうん、今日は進捗良く出る日!
さーて気分もいいからもう寝てしまおう。
朝、起きたがダメだ、体が動かせん。
いや動かそうと思えば動く、と思う。
動かす気力が足りない、そういえば昨日はご飯を食べようと言ったまま、結局食べずに寝てしまったような。
やっぱり連日絶食は無理だ、動く気力もなくなる。
このまま起き上がれずに二度寝などしようものなら、次起きた時は気力にかかわらずに起き上がれなくなるかもしれない。
それはさすがにまずい、二度と起きれなくなる奴だ。
次に気力の波が来た時に起き上がろう。
起き上がって調理器に適当なパックを放り込んで、そのまま寄りかかって待つ、完成したら食べて少し座って回復する。よし、完璧。
今だ、今なら立ち上がれる。
よいしょっと立ち上がって、調理器の前まで移動する。
棚から適当なパックを掴んで、調理器の扉を開ける、そこでいったん手が止まる。
いったいいつからご飯、食べてないんだったか。
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