第776話:カゴゾロエ~たどり着いた話~
人生のすべて使ってようやくたどり着いた境地、それは他の追随を許さずひたすら孤高の道の先に会ったもので、彼の者はその果てで誰かが来るのを待ち続ける。
「っていうの憧れるな」
「なんだ、孤高の道を歩みたいのか?」
「いやそういう訳じゃないけど、一生を使ってようやくたどり着く場所ってのがさ、いいなぁって思って」
「まぁ、確かにかっこいいよな。ストイックって奴だ」
「そんでさ、この世界って所謂一生を終えて二回目の人生なわけじゃん」
「そうだな」
「じゃあこの世界にそういう人生送ってきた人も結構いるんじゃないかと思うんだよ」
「いるだろうな」
「探してみようぜ!」
「いや無理だろ」
「なんでだよ、結構な人数いると思うんだよな」
「いてもこの世界の総人口何人か知ってるか? 計測できないぐらいいるんだぞ」
「いやまぁ」
「その中に何人もいるかわからないそういう人を探すなんて無茶だよ。絶対に見つかりっこない」
「じゃあ、見つかったらめっちゃすごくない?」
「まぁ、すごいけど……」
「俺はヒト探しを極める」
「は? お前何言ってるんだ?」
「この二度目だけど一生をかけてヒト探しを極めて、前の世界で一生で何かを極めた人を見つけてやる」
「あほめ」
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