第777話:ソイガゾ・イーゲン~ラッキーフィーバー~

「お、ぞろ目」

 買い物をしたら合計金額が777パソで、少しラッキーな感じ。

 しかもいつも買ってるものがちょっとした安売りでこの数字ぞろ目になったのでより気分が良い。

 ウキウキ気分で店を出て、お菓子のパッケージを剥いだらアタリの文字が、これもラッキーだ、懸賞の応募券みたいなものでこの先の抽選に皿に当たる必要があるがもしかしたら当たるかもしれないという気分になる。


 ちなみに当たった。

 すごいな、ラッキーにもほどがある。

 この抽選はお菓子から辺りは出るけど抽選では当たらないと噂のお菓子なのに。


「ていう感じでさ、今日はちょっとしたラッキーが続いてるんだよ」

「ほーん、ええやんええやん。そういえば今日はよ、いい物持ってきててな」

「え、マジ?」

「ああ、お前これ欲しがってただろ、ちょうど手に入ったからな」

「うわあぁマジか、あれ? 俺今日誕生日だっけ? 世界に祝福されてる?」

「別に誕生日だとかそういう感じじゃなくても単にラッキーな日なんだろ」

「ラッキーすぎて怖いわ」

 実はさっきの買い物での777パソ以外にも、歩けば信号機がタイミングよく全部通行可の表示になったり、鳥の糞の絨毯爆撃が一切当たらなかったり、とその他にも様々なラッキーが重なった日だった。

 星の巡りが良かったのかもしれない、この世界には星はないけども。

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