第721話:ミヤⅢ~カビ~
片付いていない部屋で探し物をしていたら、いつのかわからないパンが出てきた。
それがパンだとわかったのはパッケージがパンの物だったからで、内容物はパンには見えない。
うーん、ていうかパッケージにも見覚えがないなぁ。
前に泥酔して帰ってきたときにどこかで拾ってきたのかなぁ、そういうことがたまにあるからなぁ、とにかくこれは処分しようか。
と言っても今は探し物が先だ。
そうして結局探しものが見つかってもパンのことは忘れて放置してしまった。
と、いう記憶がある。
がそれがいつだったのかは思い出せない。
しかし、それが原因っていうか、そこで止められなかったのが敗因という感じはする。
今の私の部屋は謎の植物、苔かカビか、そういう物に覆われてしまっていた。
うへぇ、なんか臭いし、どうしようかなぁこれ。
掃除……、しようにももう手遅れという感じが強い。
とりあえず焼き払う、焼き払うか。
仮にも植物っぽいし焼けば何とかなるだろう、火事になるかもしれないけど、まぁ火事になっても消せばいい。
よし、火炎放射器と消火器を注文して、今日はどこかホテルでも取って寝ることにしよう。
翌日、注文した火炎放射器と消火器が届いたのを確認して部屋に戻ると、ドアの中はみっちりと謎の植物で埋まっていた。
これは……もう無理だなぁ。
この部屋は捨てることにしよう。
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