第594話:ルルニア=ローテル~転生キッズ~
「死んだってなんだ?」
「もう前のおうちには帰れないってことです」
どうやら、今日の転生者は死生観どころか、その世界の常識すら危ういレベルのお子様だったらしく、説明に苦労する。
さっさと孤児院にでも誘導してあげないといけませんね。
「え……?」
さすがに説明があっさりしすぎか、それともただ理解が追いついていないのか。
それとも、泣き出す予備動作か動きがとまる。
「もう帰らなくてもいいの……?」
「まぁ、そういうことになりますね」
おや、これは虐待受けていたパターン?子供の死因の8割は餓死ですし?そのうちの2割は虐待による餓死だといわれてますし?(死因局調べ)
「さて、どうします?一人で生きていくのもいいですし、孤児院、学校みたいなところもありますし」
「えぇっと、どうしよう?」
ああ、虐待あるあるですね。決定権を与えられてないから選択できないですかね、難しい質問だとも思いますけど。
「おすすめは孤児院ですかね、そこで生活力をつけてから一人立ちするのがおすすめルートです。なにごとも寝るところとご飯さえ確保できれば生活は勝ったようなものですよ」
「お姉さんの家に行くっていうのは、ダメですか?」
「はい、ダメです」
既にうちにはロボがいるし、なつかれても困る。
「紹介する院は私の友人が経営しているところなのでちょいちょい顔を出しますよ」
普段よりは頻度は減らすことにしますけど。
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