第595話:オガラ-ササラ〜届かぬ荷物〜
はて、あの注文の到着日はいつだったか。
配達の日程を確認するとすでに予定日は昨日であったことがわかる。
ただのインテリアですぐに必要な物というわけではないが、予定の日に届いていないというのは多少の不満がある。
というよりもあれだろうか、今時というかこの世界でトランスポーターを使わない配送サービス限定というのは何なんだ。
トランスポーターを使って送信すれば一瞬だろうに、それなら配送予定日という概念自体がない。
それにしても、遅れるなら遅れるっていう連絡が入るだろうにとメールボックスを確認すると普通に来ていた。
私の確認不足だった、どれどれ理由はといえば単純な配達員不足、注文が殺到しているため人手が足りないとのこと。
製造は間に合っているらしいから、本当に配達がトランスポート式でないというだけの理由で荷物が届いていないということだ。
どれ、再設定された日程はと。
5日後か、まぁまぁ先という感じ。
次はいくら気に入ったからと言って、配送サービスの形式も考えて注文しないといけないなぁ。
配送日を再確認した日から数度の延期を繰り返した数日が経過してようやく手作りブランドのそれが届いた。
そうしてようやくなぜそれが人の手で配達されていたかというのが理解できた。
確かにトランスポーターで送るものじゃないかもしれない。
むしろ、送っちゃあいけないものだった。
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