第461話:カシファン-マナーシアⅤ~概念パンチ~
「概念パンチ!」
「え、なに?」
友人、変なことばかり考えている方が突然、いつものように変なことを言い出した。
「概念パンチだよ概念パンチ、知らない?」
「知らない、どうせあんたが今考えた言葉なんて知らない」
いつもこうだから、大体予想はつく。
「ざーんねーんでしたー!概念パンチは私が考えた言葉じゃありませーん!」
「なんだか無償にムカって来たわ、物理パンチで報復していいかな」
「だめだめ!概念パンチは物理パンチされたら痛いから考案された、痛くないパンチなの!」
「意味がわからないんだけど」
「えーっとね、言葉でパンチしたことを伝えることでパンチしたい程怒ってるぞ!ってことを伝えて相手はパンチされたことにして反省するの。パンチすると痛いからね、概念パンチ!」
「あー、はいはい、なんとなくわかったわ。つまりは相手に痛みを与えると平和的解決ができないから、痛みを与えたことにしてお互いうっぷんを晴らしたり反省したりとかそういうことね」
「そそ!そーいうこと!」
確かに概念パンチって言葉自体は初耳だけど、聞いたことのある話だ。
「んで、さっきのはなんで私がパンチされたの」
「えー、ただパンチしたかっただけだけど?」
「ふーん、概念パンチ!」
「あいたー!ごめんなさーい!」
概念パンチ、強い。相手がわかってればだけど。
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