第2章 不規則なセイカツ 第6話 狂った恋の終わり
私はミーコの家から職場に向かった。
1日中仕事をしながら、ニノとのやりとりはどうなるのだろうと思案していた。
しかし、言うべきことは決まっている。
ハッキリと伝えて終わりにするんだ。
そして、ミーコと。
、、、、、、、、
仕事が終わり、ユックリと話が出来るように駐輪場から少し離れた場所までバイクを移動させ、私はニノに電話をかけた。
短いコール音の後、ニノとの通話が始まった。
私『お疲れ様、、今大丈夫かな?』
ニノ『ん、、大丈夫だよ。どしたの?』
私『ああ、ニノに話したいことがあって』
ニノ『wwwだから電話してるんでしょう?w』
私『、そりゃまそうなんだが。』
いかんいかん、、!
ニノとのいつもの掛け合いから、なぁなぁな空気が出て、また今度でいいやになってしまう。
私『、、ちょっと真面目な話するね、。』
ニノ『、、わかった。時間かかるかもだよね?、、、私の携帯電池切れそうだから、、』
私『わかった、じゃあ、ニノの家にかけるね』
ニノ『、うん、そうして。』
ープツリー
と、ツナガリガキレタ。
私は何故か、何か得体の知れない違和感を感じながら、ニノの実家の電話番号を呼び出して、すぐにかけ直した。
ふと時計をみる。
、、22時か、失礼な時間ではあるが緊急だし、、多分、ニノが出るだろう、。
、、少し長いコール音が鳴り、、
ープッー
ニノ兄『、はい二宮です。』
、!兄かよ!
私『夜分すいません、ニノさんをお願いします。』
ニノ兄『、、え?、?ニノ?なんで?』
、、どうも様子がおかしい??
私『、???えっと、、ニノさん、いないんですか?』
ニノ兄『、、いや、、
?ニノならもう1年以上も前から家出て男と暮らしてるけど、、それオマエじゃなかったの??』
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザ
私『、、あ、そうです、、か、、ワカリマシタ。アリガトウゴザイマス。』
ニノ兄『、、おぅ、なんか、、大丈夫か?
頑張れよ、?』
ワタシハデンワヲキッタ。
、、、、、、、、、
、、、、、、、、、
、、、、、、、、、
、、あ、、
、、、、、
ッ悪魔だッッッ!!!!??
ヤツは可愛げなどまるで無い!
災いを振り撒くだけのアクマだッ、、!!!!
ガクガクブルブルガタガタブルブル
うわわわわわわわわわわわわわわわあわわわ
ガクガクブルブルガタガタブルブル
なんてこった、、!!
私は今まで悪魔と契約を交わしていたのか!?
《アクマデモアイシテクレル?》
ニノは、、1年前から他の男と住んでたのか。
、、全く気付かなかった、、。
確かに、、ニノの家に行くことはあったけど、
最近はほとんど携帯電話で連絡取り合ってたし、、家の電話にかけることは学生以来無くなっていた、、。
お互いが遠くに住むようになって、携帯電話さえあれば、、、アリバイなんてどうとでもなるもんなんだなぁ、、、。
ミーコと知り合ったのはここ最近のことだし、
それ以前からずっとかぁ、、、、。
あはははははは。
ハハハハ。
でも、、これで、、私の考えていた結末とは大きく違うものではあったが、、、ニノともう会わないという目的は達成された。
私からニノに連絡などもうしないだろう。
ただ、、、
私の心は私に都合よくできているのだが、、
少し壊れてしまったのか、、、?
さっきから歯の震えが止まらない。
口の中はカラカラで指先も足もシビレている。
、、、、、、、、、、
、、、、、、、、、、
いつまでもここにいても仕方ないと、私は、バイクにまたがり、今まで出したことのないスピードを出していた。
刹那、眼前には車の後部座席が迫っていた
当然だ、、さっきから視界がボヤけてちっとも前が見えていない、、!!
、、!!!急ハンドルを切る、、!!
!!!!、、!!ッ
車と接触することは無かったが、ハデに転倒してバイクと共に坂道を下まで転げ落ちるなか、私のバイクは火花を上げ、ネズミ花火の様に回転しながら私と並走している。
あー、近づきたくねーなー、アレ。
私は、四つん這いのまま時速60㎞でアスファルトを滑りながら、狂った恋の終わりを冷静に眺めていた。
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