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 そこまで読んでから、一旦ぼくは顔を上げた。

 生温くも心地よい空気が両耳をそっとなでる。

 ビールとマリファナはまだ効いているようだけど、判断力は正常の範囲内だ。時刻は既に夕方に入っているとは言え、日はまだ充分に高く、問題は何もない。

 ぼくはマルボロメンソールに火をつけてからあごを引くと、緩やかにページをめくり、ミスがないかの確認作業を再開する。

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