離床―ただひとつの永遠
誰かが触れた 触れていった
その文字盤の軌跡
そこに密かに浮かび上がる
光を そのつめたい輝きを忘れはしない
つながるシナプス
遠い月の軌道
流れる静脈――
たゆたう
遺伝子の記憶
謳う超新星
そのどれもが必ず どこかへ向かって
ただ一つの法則のように
この心を導く
激しい太陽風の流れ
囁き合う 銀河団
凍りついた暗黒の果てで
ここへといつか流れ着く
奇跡のような 流星雨のように
私の生まれた日
あなたは何をしていましたか?
まだ出逢うことのない 豊かな空白の日々
そこで感じた何もかもが 等しい約束のありか
あの日 指先に触れた雨粒は
いつか大海に注いで
命は なぜ生まれるのだろう
愛は なぜここにあるのだろう
心は なぜ――
孤独さえ そのための道標
そう信じることができるなら
あなたが生まれた日
きっと私は
空のどこかで あなたを見てた
風になり 星になり
いつか出逢う日の温もりを夢見て
重なりあう
大気圏の青い光のように
その時の声を
あなたに伝えたい――
それは
離床し 上昇する
ただひとつの永遠
luca minamoto@Copyright_2013【ポエトリー】
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