第6話

所変わり、うちの会社の入っているビルの社員食堂。

僕は四条さんから昨日のことについて聴き出されていた。


「で、どうだったの~?やった?」

「ちょっ!四条さん!そういう言い方はやめて下さいって」


四条さんはイチゴ牛乳を飲みながら机に肩肘をついている。この人質問しといて興味あるんだかないんだかわからない。


「でも否定しないってことはやったんでしょ?藤堂ちゃんヘタレそうに見えて中々やるね~」

「いや、でも真白さん酔っ払ってたし・・・告白はしたんですけどまだ答えは貰ってないんで」

「ふーん。じゃあもしかしたら白ちゃんに遊ばれちゃっただけかもね~」

「えっ?!」


僕の焦り様に四条さんはケラケラと笑っている。この人完全に面白がってるな。二日連続で出勤してくるなんておかしいと思ったんだよなぁ。


「冗談、白ちゃんはそんな器用なこと出来る子じゃないよ」

「・・・そうだといいんですけど」

「まぁ少なくともコミュ障な人はそんな気にも止めてない奴の家にほいほい付いてかないよね」


これは物凄く希望を貰った気がする。僕の表情が明るくなったことに飽きたのか、四条さんはぐーっと伸びをした。


「さて、もう面白いこともなさそうだしかえろーっと。今度はフルーツオレ奢ってね~」


そう言うと四条さんは飲み終わったイチゴ牛乳のパックを僕の頭に乗せ帰って行った。

なんだかんだ言って励ましてくれたんだろうな、多分。

とりあえず日曜日。もう一度今度は酔っていない時にちゃんと告白をしようと決意したのだった。

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