第2話≪山田の話≫



山田の昔の話をさせてほしい。



あれは中学2年目の運動会。


昼休憩が終わって、大きく点数が動く大事なリレー戦に、山田は現れなかった。


補欠にと用意されていた浅倉くんが、代わりに走り、無事に1等で優勝!! 文句を言うようなやつは誰1人いなかったのだけれども、


閉会式にひょこりと現れた山田は、心配するように責めるクラスメート達に


「おひるねしてたら終わっちった。」


なんて笑って、周りも笑わせてみせるのだ。


ほう。



『山田だから仕方ない』?


そんなわけない!! そうやって、周りが甘やかすからまた調子に乗るんだ。




更に話させてほしい。



山田は、男子ならば心躍るはずの素敵なイベント『バレンタイン』の日、クラスの誰よりも多くもらっておきながら、


「食べきれないからみんなで食べよ。」


なんて言ってしまうやつなのだ。


そんな人間がこの世で平々凡々と暮らしていて良いのか、




否!



良いわけがない。




山田なんてきえればいいのに。

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山田なんてきえればいい。 竹崎 @takezaki

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