浴室3

再び唇が重なると、

今度は深く貪るように口内を犯される。



息が苦しくて、

少しだけ喘ぎにも似た声が漏れた。

でも、これはきっと

蒸気やお湯の温度のせいだ。



それでもしゅんくんは、

余裕たっぷりに笑う。




「可愛い。

 とーこさん、結構Mでしょ?」




これ以上恥ずかしいこと

されたら死ぬ。



そう思うのに、

しゅんくんは腰を動かして

中に入ってきた。



ゆっくりと動かされる

腰のリズムに合わせて、

浴槽の中のお湯が音を立てる。



さらにキスまでされると、

もう抵抗なんてできない。

恥ずかしいのも熱いのも忘れて、

必死に応えるしかなかった。



ただただ気持ち良いのと、

それを上回る愛しさに支配される。




「しゅんくん…熱い、死ぬ…」




異様に渇いたノドとぼーっとしすぎる頭に

限界を感じてそう言ったけど、

本当はベッドの上で

しっかり抱かれたかっただけなのかもしれない。




「俺も、もう限界」




しゅんくんも

額の汗を拭いながらそう言うと、

私を浴槽から連れ出す。



浴室から抜け出した私たちは、

濡れた髪もそのままに

火照った身体で抱きあった。



しゅんくんとは有り得ないと

思っていた。

思っていた、はずなのに。






心と身体で満たされる感覚が、

そこには確かにあった。

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