高校生の主人公が長い間疎遠だったオヤジと出会い、同じく遠ざかっていたピアノと改めて向かい合う本格派音楽ストーリー。
自分の音を探して青春を試行錯誤する主人公。かつてピアノを志したこともある、生真面目ではないが垢抜けた父親。2人の関係は、人並みな親子関係と異なり、物語に登場するクラッシックからロックミュージックといった曲調の違う音楽のように独創的な色模様を見せてくれます。
なんといっても物語にスパイスを加えるのは関西弁で語られる人間臭くもお洒落な台詞回し。登場人物の生活する世界がとても羨ましくなりました。