二〇三九年、東京。
対テロ組織、防衛省内閣安全保障局特務作戦群の沢渡和彦は人事計画課の山口の依頼でイタリアの富豪の孫娘であり、新たな要員候補でもある霧崎マレスという名の美しい少女に出会う。家族という、自分の居場所を航空機テロ事件で失った彼女は二年のうちに『ブラッディ・ローズ』という二つ名を持つ凄腕のPMCオペレーターとなっていた。
元体操選手でもあるマレスの格闘戦はどのカテゴリーにも属さないアクロバティックなもの。一方、国連監察宇宙軍上がりの和彦はその腕を頼りに素手でサイボーグすら破壊するという凄腕だ。
現代最先端のテクノロジーと兵器を手に、二人は人工知性体の『歩く電子戦兵器』クレアと共に血で血を洗う壮絶な戦いへと身を投じていくのだった……
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