第4話 学歴コンプレックスのレベル 学歴編
前述した学歴コンプレックスの種類の他に学歴コンプレックスのレベルを考えていく必要があります。学歴コンプレックスの種類、そしてそれらに伴うレベルを自分自身で把握することは克服の指針を得ることにも繋がります。それでは見て行きましょう。
◯学歴コンプレックスの場合
・レベル1(軽度)
自分より上の学歴がある人に見下されていて気分が悪いと思っている段階がこのレベルにあたります。軽度のレベルでは学歴をひけらかしてくるような人物がいた場合に不快な気分になってしまうことでしょう。しかし、学歴というものが個人を構成している全てではなく一側面でしかないと客観的に考えられるのが軽度レベルです。従って、学歴より勝る者を持っているといった人の場合、学歴に対して違和感があるが日常生活には支障がでないようになっています。この学歴より勝る物の例ですが、会社経営者、弁護士、医師、管理職であったりするならば学歴にこだわることが少ないはずです。
・レベル2(中度)
学歴コンプレックスで中度の段階では学歴より勝るものがあるにも関わらず学歴に対して引け目を感じてしまっている状態になってしまいます。例えば、仕事は順調で責任あるポジションに就いて部下を指導しているような方にも関わらず、心の中では部下の出身大学を意識してしまうことがあります。
レベル2では学歴に対する引け目がポジティブに働けば学業や仕事に対して良い影響を与えます。しかし、学歴にこだわりすぎるあまりに仕事に悪影響を及ぼす場合もあります。この悪影響が余りにもひどいようなら対策を立てる必要があるでしょう。
・レベル3(重度)
学歴に違和感があるレベル1。学歴に引け目を感じているレベル2の段階を経てレベル3に入ります。レベル3では社会的にどれだけ成功を収めていたとしても学歴にこだわってしまいます。また、自分だけの問題では飽きたらずに身内に自身の学歴コンプレックスを押し付けてしまうケースもあります。例えば、私の祖父がこれに該当しました。彼は中卒でしたが洞察力と経営センスに優れ、会社を起こし成功していました。また、従業員数は30人、創業も40年を超えており、客観的に見れば社会的に成功しているといってよいでしょう。しかし、このような成功者にも学歴コンプレックスはあるのです。私が中高生の時に、お正月やお盆には親戚が集まる機会があったのでその時には毎回祖父と話をしていました。祖父は会話を交わすときには毎回このように言うのです。
「祐太よ(著者の名前)、大学には行きなさい。大学には行かないといけない」
彼ほどの成功者なら学歴は気にしないと私は思っていました。しかし、経営者の会合や付き合い等で中卒という学歴を馬鹿にされたのでしょう。彼の言霊には馬鹿にされないようにしなさいとの想いが宿っていました。かように、人間という生き物は人と自分を相対的に評価し、他人が自分よりも劣っているとわかった瞬間、人間性に至るまでの人格攻撃を行う場合があります。それはこと祖父の環境においても同様だったのかもしれません。
学歴コンプレックスの場合、レベル1,レベル2の段階においては、学歴以外に拠り所を見つければコンプレックスを解消できる可能性があります。しかし、レベル3においては大学に行く他ないのかもしれません。また、レベル3の段階を経て大学に入学した場合、学校歴コンプレックスにも陥ってしまう場合があります。次に学校歴コンプレックスのレベルも見てみましょう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます