280615 結婚する理由はゲームで難易度を上げる行為に似ている

結婚する理由はゲームで難易度を上げる行為に似ている


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スレッド名「結婚する理由」


4 :名無しさん@おーぷん :2016/06/11(土)15:15:16 ID:4HJ

人生を楽しむためって言ったら叩かれるかもしれんが、マジでこれ

ゲームでイージーモードに飽きたら、難易度を上げる行為に似ている


5 :名無しさん@おーぷん :2016/06/11(土)15:17:03 ID:4HJ

子育ても>>4と同じ

ぶっちゃけ独り暮らしとか楽すぎてつまらなくね?


 ttp://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1465625527/

 より引用

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「最初に新渡戸稲造を挙げといて、次のソースは2chとかwwww」


 と思って読んでいる方もいるかもしれませんが、このエッセイでの引用元は雑多です。書籍や記事はもちろんのこと、ゲームもテレビも近所のおばちゃんも対象です(自分の思い付きや自作自演では語りませんが)。

 言葉も創作のネタもありとあらゆるところに転がっているのです。


 さて、今日の言葉の話題に戻ります。


 私は時間潰しに結婚・恋愛ネタ関係の2chまとめ記事を読むことがあります。これらの記事には、人の心の機微やら人生の岐路がリアルな実感を伴って綴られていて、読んでいて興味が惹かれるのです。


 その中でも定番の話題が「結婚する理由」です。やり尽くされた議論が大半で、結婚理由の定番は「子供、世間体、愛する人と一緒になりたい、成り行き」などが挙がります。


 それ以前の「結婚する意味なくね」という意見も挙がりやすく、結婚を罰ゲームとか墓場に例える人もいます。

 あとは経済的困難や余暇の少なさで結婚を考えられないという社会的な意見も多く、情緒不安定な女性の極端な例を挙げて同調を誘うコメントも見られます。


 私は、あたかも水戸黄門を見るかのように、毎度定番のやり取りをさらっと眺めてそんな感じだよねーと確認しようと記事を開いて、出会ったのが冒頭に引用した言葉です。



 ゲームによっては、難易度選択のあるものがちらほらあります。格闘、パズル、シューティングゲームでは定番ですが、近年はRPGでも難易度選択できるゲームが増えてきています。


 さてただの作業なら簡単に終わった方が良いはず。人はなぜ敢えて高難易度を選択するのでしょう。


 格闘ゲームなどの技術を問うタイプであれば、理由は分かりやすいです。格闘家やスポーツ選手さながら、己の腕(プレイングスキル)を証明するためです。難易度が高いほどやりがいがあり、クリアしたときの達成感が高まるのです。

 山は高ければ高いほど、到達したときの見晴らしが良いのです。


 これは己のステータス(到達点)を誇り、自分が有能であると実感したいという願望です。


 RPGやシミュレーションゲームだと少し話が変わってきて、高難易度でしか発生しないイベントを見たいがためにチャレンジする人も多いようです。せっかくゲームを買ったのですから、隅々まで味わいたいものですよね。



 そして、結婚とはゲームの難易度選択でハードモードを選択することだ、というのが今回の言葉です。

 ゲームで2つの動機を挙げましたが、どちらも当てはまりますね。


 結婚すれば家族を支えている、誰かと愛し愛され合っているというステータスを世間に証明できます。

 また、夫婦生活、お互いの家族との付き合い、出産と子育てなど、結婚を前提としないと経験は困難なイベントは多数あります。これぞ「せっかく生まれたんだから、人生をとことん味わい尽くすぞ!」というやつですね。


 こういうマッチョな理由も結婚の動機になるのだなーと感心しました。報酬や結果ではなく、その道のりの踏破自体を楽しむわけです。


 ちなみに結婚に挑まないからといって、劣っているというわけでもないと思うのです。人によって背負っている困難は違いますし、何に価値を置くかも違います。


 ゲームと一緒で、大体クリアできれば良かったり、低難易度でも自分なりのやり方で楽しむ人も多いでしょう。求める満足感の度合いも、その取得方法も人それぞれです。何をしていても本人が充実していれば、それでいいと思います。



 ちなみに私は既婚者です。

 結婚した動機は、子供が欲しいからが大きいです。私は多分珍しい結婚動機を持った人種です。


 そもそも私の根本に、生きている中で何かを世に残したいという願望があって、その手段として物書きをしたり、さらには家庭や子供を残したいと思ったのです。

 自分の生きた証がずっと残るって素敵ですよね。

 少なくとも妻や子供にとって、私は永遠の存在になり得るのです。最高にロマンティックですよね。


 他にも世間もすなる恋愛といふものを~という単なる興味もありましたし、機能不全家族的に育ったのでそのトラウマを克服したいという飢餓感もありました。


 それらの動機からスタートして、ハウツー本で勉強しつつシステマティックに婚活をして、良縁に恵まれたので結婚しました。


 なので、婚活については語れます。しかし、ハウツー本もサイトもたくさんあります。私が語るとすれば、「物書きという特異人種による婚活体験記あるいはメソッド」という感じになるのかな。

 いずれはそれについて書いてみても、面白いかもしれませんね。


 ここから着想して、「婚活する人々」という感じで小説を書いてもいいけど、深く書かないと面白みが出ないし題材としては難しいかな。

 恋愛ものに婚活要素を絡めると、どうにもハウツーか成功談染みて、ワクワクしません。基本的に自ら計画した結末に向かうだけなので、進研ゼミ漫画のように陳腐になりそうです。


 恋愛=ロマンティック、婚活=ビジネスという水と油だから、熱狂を売りものにする小説という媒体とは親和性が弱いのかもしれませんね。

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