ACT31 クライマックスフェイズ-④ 桃山クルミ 『[致命傷]負ってどうすんのよー(笑)』

【第3ラウンド】


GM:では、3ラウンド目。『セットアップ』のアクション。


一同:ありませーん。


GM:じゃ、いくよ!? 水無月詩歩というか炎の巨人(スルト)というか……。[疲労]が溜まってきたな……。効率の悪いことはやめておこう。じゃ、【先制値】を。


銀造:みんなが巨人(スルト)より遅くなるか、巨人(スルト)がみんなより遅くなれば「C4」が使えるんだが……。あ、全員で待機して、巨人(スルト)が攻撃した後に移動すれば?


影介:そうすれば使えるんだね。


クルミ:じゃあ、どうするの? 一応、振ればいいのかな?


銀造:まあ、そうだね、取りあえず。


GM:はぁ! ……(コロコロ)……巨人(スルト)、27。


ふうか:巨人(スルト)めっちゃ早いじゃん!


影介:……(コロコロ)……13。


銀造:普通だ。普通すぎる(笑)。……(コロコロ)……10(笑)。


ふうか:……(コロコロ)……10(笑)。


クルミ:……(コロコロ)……12(笑)?


GM:ねえ、みんなやる気ないの!?(笑)


銀造:巨人(スルト)、いくつだっけ?


GM:27。


銀造:もー、先にやってー。






 というわけで第3ラウンドの【先制値】は以下のとおり。


 巨人(スルト) 27

 影介  13

 クルミ 12

 ふうか 10

 銀造  10





クルミ:待機とか関係ないじゃん(笑)。


GM:なんだかんだ言って作戦どおりじゃん。良かったね!


ふうか:別に良くないよ!


GM:あぁー、[疲労]が溜まって来ちゃった。でも薙ぎ払うよ? はい、じゃあ、みんな避けてね? 避けれなかったヒトは死んでもらうから。


ふうか:やだ。


GM:では、射程外にいる銀造以外の3人を薙ぎ払う!


クルミ:ファンブれ!


GM:はぁぁーーー! 『一斉攻撃』! あ、一人ずつやるのと、まとめてやるの、どっちがいい?


ふうか:どっちもやだよ!


GM:じゃあ、まとめてでいいや。……(コロコロ)……ああー、普通命中。でも22。


クルミ:えー!?


影介:22以下で避けなきゃいけないのかー……(嘆)。


GM:かわして!


ふうか:よぉし、がんばるぞー!(ぐっ)22以下出ろっ! ……(ころころ)……79だ。あー、今、これ(クルミのいろはすサイダー)にぶつかったからだー!


クルミ:知らないよー(笑)。


影介:……(コロコロ)……ダメだ。避けられない。判定は成功したけど。


クルミ:ちっちゃいの、ちっちゃいの、ちっちゃいの……(コロコロ)……ダメ。71。しっぱーい。


銀造:! あ、『オーバーブースト』で数字を入れ替えれば!


クルミ:[致命傷]負ってどうすんのよー(笑)。


ふうか:ホントだよ!


影介:あり得ないねー。


GM:フルボッコだね(笑)。じゃあ、ダメージはどうする? 別々に出す? それともまとめて? どっちが楽しい?


一同:うーん……(弱)。


GM:じゃあ、まとめていくよー。ダメージ、出ろォォォ! ……(コロコロ)……ダメだー。低いー。えーと、みんな[灼熱]の防御力いくつ?


一同:10。





 持ってて良かった『耐熱ジャケット』!

 備えあれば憂いなし、とは正にこのことである。

 まあ、ダメージが高いと憂いは残るけど。





GM:何だよ。みんな10かよ、楽しくねーなー。[灼熱]チャートの19番。「爆発」。「舞台にあった演出装置……ガスボンベやらなにやらが大爆発して酷い火傷を負わせる」。全員[重傷]1点。かつ[マヒ]。全員、轟音で耳が痺れて動けない!


一同:ぎゃー!


クルミ:動けなくなったじゃん!


ふうか:ホントだよ!


影介:だねー。


GM:やったか!?


銀造:「やったか!?」じゃねー!


GM:[マヒ]は……移動できない!(喜) 「移動(ムーブ)」を使えば解除できる。


クルミ:なんとぉーーー……(溜息)。


GM:ちょうどいい時にちょうどいいモノが来た! 策に溺れたな!(歓喜)


銀造:(ぼそ)……もう使っちゃうかー。C4。せっかく設置してあるし。


クルミ:は!?


ふうか:私たちもいるじゃん!


影介:まだ、移動してないけど?


銀造:でもさー。


ふうか:オイ。ヤメロ。マジデ。





 誤解のないように説明しておくが、銀造は「最愛の妹を炎の巨人(スルト)に殺されている」のだ。

 だからこそのロールプレイ。血の涙を流しながらのセリフである。

 決して「自分は安全な場所にいるから」とか「とにかくC4を使ってみたい」とかではない。

 あくまで「復讐のロールプレイ」なのである(多分)。





GM:で、今の爆発でステージにいた人々が無残な姿に……。


影介:えー!?


銀造:いたのかよ、人!


クルミ:マジで!? 何でみんな逃げてないの!?


GM:いや、みんな怖くて座り込んでたけど、逃げようとしてたんですよ。


クルミ:早く逃げなよー。


ふうか:じゃあ「逃げろーーーッッッ!」って、もう1回叫ぶよ。


銀造:しかし、[マヒ]した3人はナニやってんの?


クルミ:やっぱり[マヒ]を解除するんじゃないの?


ふうか:だねー。


GM:では誰からだっけ?


影介:僕だね。まず、[マヒ]を解く。


GM:はい、『移動(ムーブ)』を使って[マヒ]を解いた。


影介:で、……攻撃! 《†レーザーショット》! もう〈隠密〉はいいや。


クルミ:(笑)。


GM:まあ、隠れ続けているのもねー。


銀造:まあ、隠れてないけどなー。


影介:いくぜぇ! 渾身のぉー! 2回ぃぃぃ連続ぅぅぅ! 目からビーーーム! ……(コロコロ)……外れ。65。……(コロコロ)……56?


銀造:ダメじゃねーか!


クルミ:1回の方が当たったんじゃないの?(笑)


GM:はい、次。


クルミ:ハイ!


GM:エンゲージる?


クルミ:えー……。エンゲージらない。[マヒ]解除。で……。


GM:ゆっくりと立ち上がり……。


クルミ:《†ライトニングボルト》!


GM:1回? 2回?


クルミ:うーん……。1回の方がいいかな? ……じゃあ1回で。せーの、ハイィィィ! ……(コロコロ)……46。


GM:普通成功ですね。〈回避〉! ……(コロコロ)……失敗。当たり。ダメージ下さい。


クルミ:……(コロコロ)……えーと、28点。あ、でも〈電撃〉に強いんだっけ?


GM:〈電撃〉の……バリバリバリバリ……あ、でも今回は「感電」までいったよ。ゆっくりと体がスパークする。ぎゃあー[疲労]2、[軽傷]2。やべぇ、ついに[疲労]が終わった。


一同:やったー!


影介:じゃあ、次から[疲労]でも傷を負うね。


GM:はい、次ー。


ふうか:私は、もうコレ! この巨人(ヒト)に《†エアカッター》! 2回連続で! 50%以下を出せれば!


GM:おおー。


ふうか:1回目……せいやぁーーー! ……(コロコロ)……15! やった! クリティカった!


一同:おおーーー!


GM:かわす! ……(コロコロ)……ダメだ、かわせない。くそう、クリティカル、走ってんなー。ダメージどうぞ。


ふうか:テレッテー!(←?) ……(コロコロ)……全部で28点の〈切断〉!


GM:で、防御力(アーマー)無視か。いてぇー。ズバシャ! 胴体に深々とカマイタチが走ります。「治りにくい傷をつける」……[重傷]3! ヤバイヤバイヤバイ!


一同:やったー!(ハイタッチ)


GM:[重傷]も埋まった! やべぇ!


一同:いぇーーー!(テンション↑↑)


銀造:あれ? これってもしかして『C4』使わなくてもいいの? イケるのか?


ふうか:2回目、いっくよー! ……(コロコロ)……58。外れたー。


GM:では、胴体にある詩歩の部分から血の涙が……。


ふうか:いぃえぇ~~~!?


銀造/ふうか:「楽にしてあげるからね? ……ねえ、なんで私の背中、刺したの? ねえ? ねえ?」


ふうか:言わないって、そんなこと。じゃあ……「ねえ、詩歩! 正気に戻って!」って。


影介:正気に戻りたくないなー。この状態の時に。


クルミ:うぅ……絶対イヤだーーー……(←想像したらしい)。


GM:確かに。で、観客席の後ろの方ですが、パニックになっています。爆発騒ぎになって、歌しか聞こえていなかった人たちもタダごとではないと気づいて、一斉に逃げようとして、積み木崩し! 将棋倒し! になってます。


クルミ:死んじゃうじゃん!


GM:じゃあ、ふうかは終了。では銀造だね。


ふうか:あ、私、[マヒ]を解除しておくからね。


GM:了解です。


銀造:誰かー、傷を負っているひとー。


ふうか:ハイハイ! 私、[疲労]がスゴイよ!?


銀造:[疲労]の話はもういいよ!


影介:あ、じゃあ、僕! [重傷]を負ってる!


銀造:お前、さっきから隠れてばっかだったじゃねーか! いつケガしたんだよ!?(笑) ……うーん、じゃあ、もう1回、みんなのいるエリアに再突入。


GM:ナニをしているんだ(笑)。


クルミ:戻ってきた(笑)。


銀造:突入し……あ、でも成功率が半分になるのか。そうは言っても攻撃しようかな。


GM:まさか……『C4』!?


銀造:いや、《†マインドブラスト》で。弱いけど。成功率も半分だし代償の[軽傷]1点がイタいけど。


GM:けど?


銀造:しかし、ここは水無月詩歩の目を見て……「思い出すんだ! 戻って来い!」 ……(コロコロ)……45。普通に成功です。


GM:〈回避〉……(コロコロ)……ダメだー。しかし、どうやって攻撃しているイメージなの?


銀造:えーと……水無月詩歩本体に呼びかけるんだよ。それで精神を揺さぶる。


GM:なるほどー。


銀造:でも、周りで見てる人にはすごく地味な光景にしか見えない。「ナニやってんの、あのヒト?」みたいな。


クルミ:(笑)。


GM:あー、何か撃ったりもしないし(笑)。


銀造:そうそう。「思い出せぇーーー!」的な。呼びかけだし。


GM:では、ダメージどうぞ。〈衝撃〉だっけ?


銀造:うん。……(コロコロ)……18点。で防御力(アーマー)無視。


GM:ぎゃあーーー! それはもの凄い痛打だ。その血の涙を流している顔の目が大きく閉じて、ゆっくりとイヤなことを思い出しているようです。


クルミ:かわいそう……。


GM:ぎゃあーーー! [軽傷]4! [軽傷]が埋まった!


ふうか:いえーーー!


銀造:……ということは、後は[致命傷]だけだ!


GM:なおかつ[スタン]になった! 〈回避〉の成功率が半分に!


影介:待って! 僕だけ何にもやってない!


銀造:知らんがな。


クルミ:(笑)。


GM:隠れている間にみんなが活躍している!(笑)


銀造:で[スタン]っていつまで続くの?


GM:フリーアクションで治せるから、次のラウンドが来たらすぐに治る。一瞬だけ止まった感じになるね。多分。


銀造:そっかー。




 迸(ほとばし)る電撃!


 鋭い風の刃!


 深淵を覗きこむ瞳!



 我らがオーダーが繰り出す決死の攻撃により、炎の巨人(スルト)の体力が削られていく……!



 ……影介?

 

 エート……。



 巨大な炎の剣の一撃を受け止める蜃気楼(しんきろう)!

 

 

 ……っていうか、影介。

 「目からビーム!」とか言ってる場合じゃないよ!

 当てていこうよ! バントは大事だよ!?

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