ACT31 クライマックスフェイズ-① 風見鶏ふうか 『「胴」ッッッ!!』

銀造:いよいよクライマックスフェイズだな!


GM:君たちは盗んだ車で「間に合わない~!」とか言いながら……。


銀造:盗んでないし、そもそも何で遅れそうなんだよ。ちゃんと余裕を持って会場に向かうだろ、普通。


GM:誰か寝坊したんじゃない?


ふうか:そんなのGM(劇辛党)しかいないじゃん!(笑)


一同:(笑)。


GM:そして、みんな耐熱ジャケットを着込んだ状態でいると。


銀造:じゃあ、ふうかに「……なぜ来たんだ?」と不機嫌そうに。


ふうか:「それは、私が行くって決めたからです!」


銀造:その返事には無言で。


ふうか:そう言えば、『耐熱ジャケット』と『制服』って両方着れないの?


GM:着れません(笑)。耐熱ジャケットはゴワゴワしているから、その上からコートとか着込んで隠すことはできるけど。……それくらいのことはしてるよね?


銀造:ああ、白衣を着込んでいるよ。


クルミ:白衣?


銀造:先生だから。


クルミ:そっかー?


銀造:やっぱ、コートかー。普通に。


ふうか:私は制服の上に耐熱ジャケットを着たいんだけど。


銀造:蒸れるって、それは。いくら何でも。つーか、ナニを言ってるんだね、キミは(笑)。





 ここに来て、ふうかさんのマンチぶりっこが炸裂。

 そう言えば、少し前にそんなことを言っているヒトもいましたね(遠い目)。

 やはり相棒(バディ)同士というべきか。






GM:そこは『GARO(ガロ)』とか『マトリックス』みたいなコートを上に着込むという感じで。


ふうか:あ、和弓も持ってるよ。


GM:それって、何かで隠しているよね? 常識的に。


銀造:まあ、和弓って大きいから、隠すのは実際難しいのでは?


クルミ:私の刀は私にしか見えないから大丈夫!


銀造:そんな設定あったっけ?


影介:あったよ。「バカにしか見えない」って言う。


クルミ:違うの! 「私にしか見えない」だけで「バカにしか見えない」んじゃないの! そこは間違えないで!


銀造:ある意味、精神的にかなり危うい。


GM:まあ、そんな感じで、みんながコートやら何やらを着込んで車で会場に向かうんだね?


一同:うん。


GM:渋滞に巻き込まれたりといったトラブルに見舞われずに会場まで行けるかどうか、〈運転〉を。運転はクルミだよね?


クルミ:はい。そうです。えーと、渋滞に巻き込まれたりしないように《†エレクトロマグネティクス》で信号を全部青にしながら進むよー。


GM:便利だー。


クルミ:じゃあ、行きます。+30%もらって80%。


GM:失敗した場合は、到着が大幅に遅れる。ファンブルした場合は、最後まで会場に着かなかったことになる。


クルミ:ねぇーーー! そんなのダメだよーーー! そんな説明しなくていいから! 聞こえない、聞こえない!


GM:だって、久保田悠羅先生が~そう言ってるからぁ~(←言ってません)。


クルミ:いっくよーーー! ハァーーー! ……(コロコロ)……34。普通に成功。良かった~。


GM:では、無事に警察に見咎められることもなく会場に着くぞ。あなた方は優待チケット所有者用の駐車場に車を止め、バッグやらナニやらを大量に持った状態で車から降りていくと。周りの人たちも「な、何だあの集団!?」って感じで見ています。


銀造:まあ、俺はコートを着ているだけで、何も持ってないけど。『50口径拳銃』もコートの下だし。


GM:あれ? 『C4』は?


銀造:あれって小型のプラスチック爆弾なんでしょ? 全部コートの下。


GM:いや、起爆装置も入れると小さなショルダーケースくらい?


クルミ:つまり、それを2個持っている、と。


銀造:そういうことか。それならアタッシュケースに入れておくかなー。


GM:警察官に職務質問されたら一発だよ!?


銀造:まあ、そういう時は《†マインドリーディング》とか使って取り入れば大丈夫。


影介/銀造:「正義のためには必要なことなんだ!」


銀造:ま、そんな感じ。


GM:完全に悪役だぁーーー!(笑)


銀造:で、結局、会場の中に入れるんですか?


GM:入れるよ。君たちは人々の注目を集めながらも会場の中に行くよ。


銀造:あ、そう言えば、俺って最初の方のシーンでやったように「気配消し」とかできるんじゃ……。それなら、チケットなくても入れたとか?


影介:それなら、僕も《†ステルス》で中に入れたんじゃ……。


ふうか:私だって《†ライドウィンド》とか使えば、空から入れた……。


クルミ:なんなんだよー、もう! せっかく優待チケット取ったんだから、ソレ使って入ればいいじゃん!(笑)


GM:まあ、実際、コストを支払ったり、判定の必要はあるけど、多少の無理は利くんだよね。オーダーって。では、そんな感じで君たちは優待席に着くことができるよ。かなり前の方だね。で、今は、どうでもいいような前座の演奏が行われています。


影介:全然知らない人の? でも、盛り上がってるんでしょ?


GM:そうですね。それなりに盛り上がってます。そして、君たちから少し離れたところに見覚えのある人物の姿が。


影介:カサイジョウジ?


GM:そのとおり。カサイジョウジと影介(きみ)の兄ちゃん、光黄一郎が。


影介:しまったー。兄ちゃんがやられちゃう~! どうしよう。


GM:演奏はどんどん進んでいき、ライブも佳境に入り、いよいよ後半。問題の水無月詩歩さんがステージに姿を現わすぞ。


銀造:小林幸子(ラスボス)風に。


GM:(笑)。いえ、いつもどおり落ち着いて出てきます。でも、その佇(たたず)まいを見た瞬間……気づく人がいるかどうか……。


ふうか:私、気づきやすいんじゃない? だってもともと知ってるし。


銀造:(間髪入れず)いやいや、俺も気づきやすいんじゃないかな。過去の因縁があるし。


影介:(慌てて)あ、僕も気づきやすいと思うよ。だって影とかよく見ていたからね。


クルミ:(何となく)私も気づきやすいんじゃないかな?(よくわかんないけど)





 TRPGにはありがちな(見苦しい)場面である。

 でも主張しないとGMは何も聞いてくれないのも事実。





GM:いいでしょう。では登場した時に、彼女の体のどこに注目するのか。それをコッソリとメモして下さい。


銀造:そ、そんなこと、恥ずかしくて書けないよう!


GM:黙れ! いいから黙って書けや!


影介:2カ所とか書いてもいい?


GM:ダメに決まってんだろ!





 突然、クイズが始まり悩む面々。





GM:書いた? じゃあ、見せてー! いっせーのーせっ!


影介:「足元」!


クルミ:あー……! 私も「足元」だよー……。


銀造:「瞳」!


ふうか:「胴」ッッッ!!





 ここだけ読んだら剣道TRPGかと。





GM:なるほどー。


影介:いやー、「背中」も気になったんだけどねー。誰かが書いてくれると信じてたのにー。マジかー! 背中見たかったなー……。


ふうか:「胴」ってさぁー。胸もお腹も背中も入るんじゃないの!?


クルミ:って言うか、ふうかちゃんの「胴」ってナニ!?


銀造:漠然としすぎだろ! いくら何でも!(笑)


影介:ホントだよ!(笑)


GM:さてさて。それでは〈観察〉を。


銀造:えっと! 瞳を見つめながら、何を考えているのか図りながら、瞳の奥に隠れているものは何か、という観察をしたい。つまり《†サイオニックパワー》が使えるんじゃないかな?


GM:なるほど。いいよ、使っても。


銀造:やった! で、これって〈知識:ネフィリム〉って使えるの?


GM:使えない。


一同:うわーーー!(汗)


影介:あ! 《†クレバスキュラーレイ》で足元を照らして観察する!


ふうか:風! 風で何か出来ないかな!? 


GM:スカートをめくる?


ふうか:めくりません! えっと……《†ストームブリンガー》で。えーとえーと? 風を固めてレンズの様にして……!


銀造:風って固まるのかよ。


GM:固まらないと思うけど。


クルミ:『ドラえもん』にならあったような。「カゼカタマリン」。


ふうか:風が吹くと……何かチラッと衣装がめくれて見える、とか……なら?。


GM:ほう。隠されたものが見えると。それならいいでしょう。


ふうか:やったー!


クルミ:私は〈観察〉90%あるんで。そのまま。


GM:余裕ですね。


クルミ:だって、これから大変だから、コストの「疲労」を払うのが危険な気がしてー。


GM:確かに。では振って下さい。


一同:……(コロコロ)……。





 何とか全員が〈観察〉に成功。




GM:むぅ……。全員成功かー……。まあ、いいでしょう。じゃあ、1人ずつ行こうか。まず、「瞳」のヒト。


銀造:ハイ!


GM:あなたが瞳を通して精神を覗き込んだ瞬間に、逆に自分の頭に金串を突っ込まれたようなキリキリとした痛みが走ります。


銀造:「う……! い、痛い……!」


GM:覗き込んではいけないモノを覗き込んでしまったというか。人間以外のモノの精神を覗いてしまったというか……。


銀造:……つまり、水無月詩歩は操られているのではなくて、彼女がネフィリムに憑依された「本体」と考えて間違いない、と?


GM:(頷く)で、キリキリと痛む、その痛みの中心に、ぼんやりとした情景―――まったく何事もなかったような平穏な日常―――家族とか、学校生活とかそういったものがボンヤリと見えるけど。


銀造:それは、水無月詩歩本人の?


GM:そう。彼女の。だから、誰かさんが背中をナイフでグリグリとやられているところも見えるよ(笑)。しかし、それらはその痛みをもたらす中心にある、異質で人間以外の「意志」に比べると遙かに弱い。外側の薄い皮のような物だよ。


銀造:つまり、水無月詩歩は、自ら望んでふうかを刺したということなのか?


GM:そう思えるなら、そうでしょうね。


銀造:? えっと、水無月詩歩は操られているというより、乗っ取られている?


クルミ:でも、水無月さんの人間の心は残ってるってことだよね? 核の部分で。


GM:いや、逆です。核の外側しか残ってない。


銀造:つまり、卵があるとすると、殻の部分は水無月詩歩だけれど、中身の部分はネフィリムに喰われているということ? 殻が割れると中から本体(ネフィリム)が……的な。……あれ? 本当にその状態だと、水無月詩歩って助からないんじゃないか?


GM:どうでしょうね? そもそもあなた方は、これまでにこんなケースに遭遇したことはないので、何とも判断がつきません。


銀造:じゃあ、頭を押さえて「ウッ……!」と。


GM:見ちゃいけないモノを見てしまった的な。


銀造:まさにそんな感じだなー。


GM:さ、「足元」を見たヒト。


クルミ&影介:ハイ!


GM:足元には、君たちが期待したモノはない。


クルミ:あ~……。


GM:では「胴」のヒト。


ふうか:ハーーーイ!


GM:いや、実は「胴」とかナメたこと言ってたんで、判定自体にペナルティを加えていたんだけど、それでも成功してたからなー。ま、仕方がない。


ふうか:え? そうなの?


GM:当たり前でしょ!?


銀造:確かにナメすぎだよねー。


GM:まあいいや。ふうかが風を使って衣装をそよがせると、隠れていた背中の部分が見えるよ。周りの人は「衣装なのかな?」と思うかも知れないけど、あなたの目には背中から黒と赤のヒモのようなものが何体も何体も出ているように見えるんですが。


クルミ:ひぃ~~~……。


銀造:ヒモ?


GM:この間、見たでしょ? 病院で。


ふうか:ヘビじゃん、ヘビじゃん!


影介:ワームだ……!


GM:看護婦に取り憑いていた「アレ」ですね。


銀造:マジかー……。


GM:アレがびっしりと植わってるんだけど。


クルミ:こわい~~~……。


ふうか:(小声でクルミに)ねえねえ、背中にネフィリムがめっちゃびっしり植わってるってよ?


銀造:イヤ、ふうかサン。目覚めたばかりの割には、スゲー順応性高いよね? データ的女子高生か!?(←意味不明)


ふうか:(突然GMを指さして)「詩歩ちゃんの背中からめっちゃヘビ出てるよぉー!」


クルミ:ダメでしょ、指とかさしちゃったら!?(笑)


影介:指さすのはちょっと……(笑)。


銀造:ホントだよ!? 何やってんの!?


GM:(笑)。


ふうか:あ、じゃあ指さすのはやめよっかな。「詩歩ちゃんの背中にヘビがいっぱい……!」なら普通?


銀造:まあ、普通?


影介:かなぁ?


銀造:ところで、この赤と黒のネフィリムって、オーダーだから見えるの? 一般の人でも見えるの?


GM:見える。ただ、衣装にしか見えていない状態だね。衣装のドレスも赤と黒だから。


クルミ:っていうことは、自分もちゃんと知っているってことなのかな?


GM:うん、そうだね。そんな姿をギョッとして見るわけだ。


銀造:「足元」を見た人はギョッとしないけど。


GM:いると思ったのに~(笑)。


ふうか:でも私が言ったよ? 「背中からヘビめっちゃ出てる」って。


GM:じゃあ、気づきますね。


クルミ:「あっちだったか!」


GM:水無月詩歩はゆっくりとステージの中央に進み出て来ると一礼する。すると周りからは大きな拍手が……。


銀造:あのさぁ。これってどのタイミングで飛び出ていったらいいのかなぁ? いきなり出ていくと「何やってんだ、アイツら!?」「うわぁ~~~!」ってなるよね?


GM:ですよね~(笑)。


クルミ:ホントだ、私たちが完全にオカシイってことに(笑)。


銀造:やっぱ、騒ぎになってからじゃないとムリかも、いろいろと。


GM:そうすると、みんなは何かが起こることを期待して見るわけだ。


影介:何か、それもおかしい気もするけど。そうなるね(笑)。


ふうか:(銀造に向かって)教えてくれないの!?


銀造:ああ! 「……目は見るな。わずかに水無月詩歩と思われる殻(から)が残っているだけだ……」と頭を押さえながら。


ふうか:「……じゃあ、治らないの!?」


銀造:「……あんな状態になったモノを見たことはない。……だから、僕にもコレが治せるモノかどうか、わからない」


GM:君たちはそんなことを話しているわけですが、客席の方では、カサイジョウジが感極まってサングラスの奥で涙を拭ったりしています。


影介:きっと嬉しいんだね。


GM:そんな雰囲気の中、一曲目となる物静かな曲を歌い始めます。これは、やはりカサイジョウジのバラードで、これまでの取材などで取り上げられていた「悲劇を乗り越え、亡くなった友達のために歌う歌」ですね。で、ふうかは、こうして歌う水無月詩歩を初めて見ますが、自分の知っている水無月詩歩とはまるで別人のようです。


ふうか:そんなに雰囲気が違うの?


GM:そうですね。ものすごく落ち着き払っています。あなたが知っている彼女は、もっと明るくて元気で飛び跳ねる感じでしたから。君たちも「聞いちゃダメ!」とか思いながらも、歌に引き込まれてしまうのがわかります。


銀造:しかし、そんな中でも瞳(め)を見続けるかなー。やっぱり。


GM:なるほど。視線を合わせていると、時折、まるで爬虫類の目を見ているような感覚に襲われます。


影介:ヘビ……。


GM:彼女がバラードを歌っていくと、バックに流れる曲が徐々にアップテンポになっていく。


ふうか:どういうこと?


GM:曲が変わったんだね。今度の曲は、カサイジョウジの代表曲「ファイアースターター」だ。


影介:「ふぁいあーたーたー」だ(笑)。


GM:で、「ファイアースターター」の曲がサビに近付いていくと同時に、場内の熱気もあるのかもしれませんが、……その暑いんですが。


クルミ:「暑い! 暑い!」


銀造:うーむ。これは……。


GM:みんな汗をかきながらノッているから、まあ暑いのも普通、と言えば普通ですが……。そう言えば、“音使い”みたいなヒトっていませんよね?


銀造:“音使い”? まあ、いないけど。


クルミ:“風使い”なら“音使い”みたいなものかな?


GM:ああ、“風使い”がいたか。〈観察〉を。


ふうか:私だけ?


GM:いや、全員いいよ。


ふうか:これって《†ストームブリンガー》とかで、風を操って音が聞こえやすくなるとかできるよね?


GM:そうだね、できます。


クルミ:でも、これって聞いても大丈夫なのかな? つまり「聞かなきゃいけない」けど、「聞こえすぎるとヤバイ」、みたいな。


銀造:まあ、でも判定は成功した方がいいだろ。


クルミ:そっか。そうだね。


GM:はい、じゃあ〈観察〉振ってー。ところで、ふうか以外は特性能力を使わないんだね?


影介:「光」だといい方法が思い浮かばない。


GM:確かに「光」だとねー……。


影介:48%かぁー。……(コロコロ)……失敗だー。


銀造:もう一度キリキリとした痛みを味わうとしても、瞳を覗き込むしかない。《†サイオニックパワー》で。69%以下! ……(コロコロ)……33。成功。


ふうか:〈観察〉は42%。《†ストームブリンガー》で72%。ていやー……(コロコロ)……ダメだー。失敗。


クルミ:私はもともと90%あるからー。……(コロコロ)……あぁ~! あぶなーい! ピッタリ90! 何とか成功だよー(汗)。


GM:ふうかは気づかなかったが、クルミは気づいた。


銀造:あれ? 俺も気づいたけど?


GM:まあ、待て。この大音量の中にも関わらず、水無月詩歩の背中から「みちみち」という音が聞こえるんですけど。


ふうか:みちみちみち……


GM:まるで、彼女自身の体が、中から張り裂けそうな。


クルミ:ひー……。


GM:で、銀造の方。頭に突き刺さるような痛みとともに、なんとも言えない興奮と開放感の中で「今、始まる!」というのがわかります。


銀造:「始まるぞ……!」と。でもさ、出てきちゃったら、水無月詩歩さんは間違いなく助からないのでは?


クルミ:張り裂けちゃうもんね……。


GM:今、背中の中から何かが立ち上がろうとしています。


銀造:「……何かが、出てくる……!」


クルミ:これは……今、行った方がいいの?


GM:今しかない! 「ズバシャ!」


クルミ:やだやだ。そんなことやりたくないよー。斬りたくないよー!


銀造:あれ? ちょっと待って。お前の刀って「ネフィリムだけを斬れる」っていう刀じゃないの? そういう設定だったよね、確か。


影介:だね。


クルミ:うん……。


銀造:何で、それなのに、今できないの? やってよ(鬼)。


ふうか:そうだよ。ネフィリムだけを斬れるんじゃん!


クルミ:やるぅ……(弱)。コワイ……。(シャーペンを握りしめ)……マジかー!?


銀造:何でだよ!?


影介:ネフィリムだけを斬れるんでしょ?


クルミ:うぅ……。わかった、やります。やりますよ!(ヤケ)





 この局面を予想して「ネフィリムだけを斬れる刀」にしていたクルミのナイスプレイが光る一幕と言える。

 しかも、自慢げな素振りをせず、謙遜するなど、まさに大和撫子の鏡。

 そして、お約束のフリも忘れない丁寧さ。

 銀造さん(フリ検定準2級)からしても、実に鮮やかなフリであったことはこの場を借りてお伝えしたい。





クルミ:じゃあ、舞台の方に行くよー……。


銀造:よし、じゃあ、俺も。


ふうか:私も。


影介:もちろん、僕も。


GM:では、一斉に舞台の方に動くんだね。


クルミ:せっかくだから、「ダメだ……! 間に合わない……!」とか言いながら舞台の方に。


銀造:間に合うよ! 何で「間に合わない!」とか言うんだよ!(笑)


影介:そうだよ、ホントに間に合わなくされちゃう!(笑)


GM:もっとGMを信頼しろよー(ニヤニヤ)。


クルミ:う……。じゃ、じゃあ……「い、今しかない! 今、行かなければ間に合わない!」


ふうか:「早く! 急ごう!」


銀造:「……出てくるぞ……!」


クルミ:「張り裂ける……音が聞こえるッッ!」


銀造:「アイツを出したら、水無月詩歩はもう助からないッッッ!」


GM:では行動を! セットアッププロセス!





 というわけでお待ちかね? の最終決戦に突入!

 

 ……ジッサイ、コワイケド。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る