ACT30 ミドルフェイズ 白井銀造 『スルト。必ず息の根を止めてやる!』

銀造:よし! 次は俺の番だ!


GM:でも、君は、他の人たちが自分の分まで優待チケットを取ってくれたかわからないけどね。


銀造:なん……だと……!


影介:言いたいだけじゃん、そのセリフ。


クルミ:まあ、そこは取ってくれると信じてもらえれば。


銀造:ついでに言えば、知らないところで仲間が加わったりしているけど。3人でやるハズだったのに。


GM:ロンリーだなー(笑)。


銀造:うーん。クライマックス前の最後のシーンで何ができるか……。じゃあ、ふうかの記憶の中で見た『炎の巨人』について、調べることができないかな。具体的には弱点とかそういうヤツ。ついでにその場面にみんなが出てきてチケットを渡してくれたり、情報共有して意思統一を図る的な。


GM:いいでしょう。では、自分が見た特徴などをガーデンの方に伝えて、『炎の巨人』の正体を明らかにする、というのが最終シーンでいいのかな?


銀造:うん。そうだね。それでお願いします。


GM:では、判定は〈調査〉で構わないけど、残念ながら一般的なネフィリムではないので、判定に-10%。ああ、でも〈知識:ネフィリム〉は使えるから、差し引きで+20%だね。


銀造:えっと……。そこに《†サイオニックパワー》の能力を使うことは出来ますか? つまり、自分が見たビジョンを映像的に伝えたりして。


GM:ちなみに今、成功率ってどのくらいあるの?


銀造:実は低いんだよねー。〈調査〉が36%しかないから。


GM:つまり、ボーナス足しても56%か。でも、電話連絡なんだよねー。


銀造:ああそっか。出向くことは出来ないし。来てもらったりってわけにはいかないかな。


GM:そうだねー。調べてもらうのはガーデンの研究機関だから、ちょっとねー。……まあ、でも能力を使えば半分差し上げましょう。つまり+15%。ルールにはないけど。どうする? 使う?


銀造:もちろん! ありがとう! これで71%。よっしゃ、いってみるか! わかってーーー! ……(コロコロ)……ダメだー。79。


GM:そうすると、調査が遅れるから……。今の段階で研究員の人が話してくれるのは、「話から推測して巨人型ネフィリムの状態を考えると、おそらく『白兵攻撃型』。そして全身から強力な熱を発している状況から、近距離の戦闘は危険だな。おそらくその熱は近付いてくる者を焼け焦がすには十分だ。かと言って、距離を取ったところで、それだけの体格であれば、一斉になぎ払うような攻撃をしてくる可能性があるな」と。


銀造:ヤバイよーーー!


クルミ:どうすればいいんだよーーー!


GM:「耐熱装備は必須になるだろう」とも教えてくれます。


クルミ:えーーー!? 持ってないよぅ(泣)。


銀造:ゴメン。『耐熱ジャケット』って1個しか手に入ってないから自分で着ることになりそうです(笑)。


GM:「そして、このタイプのネフィリムについては、コールサイン『スルト』と命名した」と言われます。まあ、『炎の巨人』ですからね。


銀造:やだなー。強そうだなー……。というプレイヤーの心とは裏腹に「……スルト。必ず息の根を止めてやる……!」という決意を。


GM:無理矢理カッコ良くした(笑)。


銀造:で? みんな出てこなくていいの?


クルミ:ねぇー! みんな『耐熱ジャケット』買わなくちゃいけないのに、なんで出ていかなきゃいけないんだよー(笑)。


銀造:そう言えば、電話連絡とかならどうなんだ? 登場したことになるのか?


GM:まあ、一言二言くらいなら大丈夫だけど。あまり長引いたら登場したとみなす場合があるけどね。


銀造:「チケ取りオッケー」なら大丈夫?


GM:というか、全体でやることが決まっているなら、クライマックス直前に渡しても大丈夫だよ。


銀造:装備の受け渡しとかは?


GM:会場に向かう車の中とかでも大丈夫だよ。って誰も車を持っていないじゃん(笑)。


銀造:奪った、いやいや違った。借りた車があるじゃん。


GM:ああ、病院で。「数日で返す」とか言われたけど返してもらっていない車。


銀造:まだ、数日経ってないじゃん。


GM:持ち主の人、かわいそー。


銀造:それにアシ、ついてないでしょ?


GM:そうですねー、確かに。


銀造:じゃあ、それを運転してもらって行こうかなー。運転が得意な人に。


クルミ:誰だろう?(←50%)


銀造:お前だろ!? みんな40%だし。まあ、10%しか違わないけど。それでも全員より高いんだからさー。


クルミ:そっかー。じゃあ、運転するよー。


GM:じゃあ、これでこのシーンはカット! 続いて舞台裏。


銀造:正直、この状態だと舞台裏での装備購入の方が重要なんじゃ……。


クルミ:そうだね。


影介:よーし! 絶対買うぞぉーーー! 『耐熱シーーート』!


ふうか:『耐熱ジャケット』でしょ?(笑)


銀造:まあ、役には立つと思うけど(笑)。


影介:違った違った、『耐熱ジャケット』だった。


銀造:というか、なんで教えてもいないのに急に耐熱装備にこだわりだしたのか(笑)。


クルミ:ちょっとぉ! 教えてよ! 電話とかしてさぁー!(笑)


ふうか:そうだよそうだよー!


銀造:じゃあ、電話して「どうやら今回の任務、耐熱装備は必須のようです」と。


クルミ:「わかりました。優待チケットの方はこちらで用意しておきましたので。……ああ、そう言えばふうかちゃんが……」


銀造:「あーあーあー! 聞こえない聞こえない!」ガチャン!


クルミ:あ。


GM:(笑)。


銀造:じゃあ、みんな、できれば自力で買ってよー。『耐熱ジャケット』。


一同:はーーーい!


GM:買う人は-20%で判定してね。〈交渉〉でも〈威圧〉でも。


影介:何とか《†クレバスキュラーレイ》で……。


銀造:お、光回線を使うってことか。


影介:そうそうテレビ電話の。


GM:まあ、いいよー。+30%で〈威圧〉してー。


ふうか:私は……って風の特性能力(チカラ)の使いどころがわからないよー(泣)。


GM:まあ、さすがに買い物にはねー……。


ふうか:風がピューピュー吹いて……すごく寒くなって……。


銀造:「サムイー。サムイー。こんな時に『耐熱ジャケット』があれば……」「いや、それなら『耐寒ジャケット』の方なんじゃないですか(笑)」みたいな。


ふうか:しまったぁーーー!


クルミ:アホだー。


銀造:そして、オーダーという存在にすごくなじんでるよね、ふうかサン。


影介:ホントだ(笑)。


ふうか:うーん。じゃあ、テレビ電話で相手の人に向かって風の特性能力(チカラ)を使ってアピール。「私はオーダーとして、こんなに立派になりましたよー」って。


GM:え、と。どうやってアピールするの?


ふうか:強いつむじ風を吹かせて、紙吹雪を「ぶわぶわぶわーっ」って。


銀造:散らかしてるだけじゃねーか! ガーデンの人に怒られるわ!(笑)


GM:よくわからないけど、テレビ電話越しに、「オーダーとして一人前ですよ」というアピールをすると。まあ、いいや、上げるよ+30%。つまり差し引き+10%で。


クルミ:じゃあ、私も《†エレクトロマグネティクス》を使って。


GM:ああ、ガーデンのシステムコンピュータをハッキングする、と。


クルミ:違うけど、まあ、そんな感じ(←適当)。


GM:組織もヒドイけど、働いているヤツらもヒドイねー(笑)。悪の組織か。


クルミ:まあまあまあまあ(笑)。





 このような茶番(失礼)を繰り返しつつも、奇跡的に3人とも『耐熱ジャケット』を入手することに成功。



 これで準備は万端!


 次回から、いよいよお待ちかねのクライマックスフェイズ!



 煌(きら)めく閃光!

 迸(ほとばし)る電撃!

 浸食(しんしょく)する瞳!


 そして―――烈しく舞い上がるJKのスカート!


 オーダーたちがライブ会場に乗り込むZeeeeeee!



 『炎の巨人スルト』との決戦や如何に!?


 そして、“奇跡の女子高生”水無月詩歩と、“ブルーストーム”風見鶏ふうかの間にあるのは、憎悪か友情か!?


 二人の運命や如何に!?



 COMING SOON!(多分)

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