ACT28 ミドルフェイズ 光影介 『この事件を解決して、お給料をもらうぞ!』
GM:では、次のシーン。やりたいヒトー。
クルミ:じゃあ、私がやらせてもらおうかなー。
GM:了解。どんなシーン?
クルミ:うーんと……。そう言えば、さっきもらったキーの『田沢警部』ってまだ必要? 情報とか足りないと困るし。
GM:なるほどー。……今回の場合、現時点ではすでに必要ではなくなっています。どちらかと言うと、知らなければいけないのは、クライマックスが「どこで」「何が行われるのか」ということですね。とは言ってもプレイヤー的には大体見当がついているんでしょうけど。
クルミ:えー!? わかんないよ。全然。
ふうか:ねー!
影介:うん、わかんない。
銀造:解せぬ。
GM:ウソでしょ!?
ふうか:え? どういうコト?
GM:えーと。さっき病院で悲惨な事故、というか事件があったよね。
ふうか:うん。
GM:で、次に何が起こるのかということだけど。何が起こるかな?
ふうか:そうか! 病院が大火事になる!(ぽむ)
銀造:また病院かよ!?(笑)
クルミ:それは違うってことは私でもわかる(笑)。
影介:そうすると、ライブ会場で爆発事故が起こる、とか?
GM:まあ、そういうことかも知れないね。
銀造:『C4』による爆発事故を示唆しているということか。
GM:じゃあ、犯人はお前じゃん!
影介:じゃあ、解決だね。
銀造:まだやってねーし!
クルミ:やるつもりなんだね(笑)。
一同:(笑)。
『熱血高校教師、ライブ会場で大爆発(ビッグバン)!』
明日の朝刊の一面トップはいただきだぜ!
やはり『C4(イイモノ)』を手にしてしまうと使いたくなるのが人情。
せっかくだから使ってみたい。
つーか、とにかく使いたい。
そんな気持ちが滲み出ている一幕である。
あ、みなさんは使っちゃダメですよ?
銀造は【魅力】が高いから、謝ればいいけど。やったね!
GM:というわけでどうする?
クルミ:じゃあ、『水無月詩歩(おんなのこ)』について調べる、でどう?
銀造:居場所とか?
クルミ:そうだね。炎の巨人と詩歩ちゃんの関係も気になるけど。
ふうか:キャンプファイヤーの時、一緒にいたしね。
クルミ:……そう言えば、チョロチョロと動き回っているネフィリムがいたけど。
影介:ああ、僕がレーザーで焼いたヤツ。
GM:病院でも看護婦さんに取り憑いていましたね。ワーム級。
銀造:お、そう言えばワーム級の死体を回収していたような気がするけど、解析とかできるのかな?
GM:もちろん。でも、自分じゃできないから、ガーデンの方に頼まないといけないけど。誰が持ってたっけ?
影介:ハーイ!(勢いよく挙手)
銀造:何やってんだよー。それがどんなモノかわかんないと話にならないじゃないかー。
クルミ:そうだそうだー。せっかく手に入れたのにー。じゃあ、影介、先にやってよー(笑)。
影介:わかったー。じゃあワーム級の組織片を持って行こう!
クルミ:あれ? ガーデンに渡してあるんじゃなかったっけ?
影介:あれ?
GM:ああ、渡してありましたね。結果は聞いてないけど。
銀造:しっかりしろよー(笑)。
影介:よーし、結果を聞きにいこう! ……って、どこに行けばいいんだろう?
GM:まあ、電話でも聞けますけどね。
影介:あ、そうなの? じゃあ、誰もいないところで電話しようっと。スマホで。市瀬さんに。
GM:そうすると、市瀬さんは「セーフティハウスの住み心地はどうかね?」と聞いてきますよ。
影介:「警察が追ってこないからいいですねー」
銀造:何だ、そのコメント(笑)。
GM:すると市瀬さんは、「さすがにあれだけの騒ぎとなると、後々処理をするにしても面倒くさいからなぁ……。さて、調査の結果だが……」とここで〈調査〉を振りたまえ。
影介:うぇー。〈調査〉かー。えーと、〈知識:ネフィリム〉は使える?
GM:もちろん。ネフィリムのことですからね。では+30%どうぞ。
影介:そうすると……66%。……(コロコロ)……おうふ!
GM:90。失敗だね。
銀造:まあ、その成功率だと96から致命的失敗(ファンブル)だから、それを思えば普通の失敗で良かったと。
GM:えーと、〈調査〉の失敗だから……時間がかかるってところだね。アレがネフィリムのものだということはわかっているが、『人間に寄生して人間を変化させるタイプ』という以上の情報は得られない。それ以上の結果を出すには、まだ時間がかかってしまう。市瀬さんは「調査の結果が出るよりも、実働部隊が出す結果の方が早いかもしれない」と言っています。
影介:実働部隊?
クルミ:私たちのことじゃないの?
GM/市瀬:「しかし、ICUで起こった、あの騒ぎのせいで、看護婦、病院スタッフ、患者などで10人以上が亡くなっている。ガーデンの方で止めてはいるものの、新聞が大々的に取り上げているし、警察の方も極めて重要な参考人として、君たち―――特にICUから行方をくらませている、風見鶏ふうか。彼女は……、ところで新聞を見たかね?」
影介:新聞?
GM:すると、市瀬さんは「あ、いかん。そう言えば、セーフティハウスは新聞が止まっていたなぁ……」と。
銀造/市瀬:「新聞の内容を写メで撮って転送するから、それで確認してくれたまえ」(笑)
GM:貧乏くさすぎるわ!(笑)
クルミ:普通にスマホがあれば検索できると思うけど(笑)。
GM:ガーデンってメチャクチャ弱い組織なんじゃねぇの!?(笑)。ところで、市瀬さんは「なにせ、彼女(ふうか)の御両親はそれなりの地位にいるから、ちょっと気の毒なことをした。だからセーフティハウスから出歩かないように」と言っています。
影介:(小声で)出歩いたばっかりだった……(←公園で子供を物色したヒト)。
銀造:26歳男子。ほぼ無職の状態。
クルミ/影介:「かわいーなー……」
GM:口走っちゃダメだろ、それ!? っていうか、電気修理屋をしてるよね? 確か。
銀造:まあ、近所の人も頼まないくらいの腕前だけどな。
影介:でも、2回に1回くらいなら……!
GM:あー……。
ふうか:頼みたくないわー、それ。
GM:というわけで、今度、デカい事件が起きたりすると、非常にマズいことになる。でも、重要施設にはガーデンの保安部が警備に当たっているから、それに割く人手がない。加えて、実際に今回、問題になっているネフィリムに遭遇したことのあるオーダーは、“暁(あかつき)”こと光影介と“白血(はっけつ)のエレクトロン”桃山クルミだけ。
影介:(銀造のキャラクターシートを見ながら)あと……、“しら……たき”?
銀造:何だ、“しらたき”って!? バカにしてんのか!? “白覚(はっかく)”だっつーの。
影介:「はっかく」かー。キャラシー見ても「白」の部分しかわからなかったからさー。
ふうか:アハハハハハ! しーらーたーきー!(爆笑)
銀造:黙れっつーの。……そう言えば、俺って市瀬さんのこと知ってるの?
GM:面識はあるよ。ただ、君は相棒(バディ)も組んでないし、かなり勝手に行動しているからね。「ソロの“白覚”がいたはずだ」と市瀬さん。
GM/市瀬:「必要とあらば、“白覚(かれ)”にも協力を要請して欲しい」
銀造/市瀬:「その分の図書券(キャッシュ)を郵送しておいた」
影介:図書券(笑)。
GM:まあ、送らないけどね(笑)。「もしかするとチームで当ってもらうかもしれない。ただ、病院のような事件が、どこかで突発的に起これば、ガーデンの保安部が駆けつけるまでの間に多くの犠牲者が出ることが予想される。それだけは何としても防ぐ必要があるなぁ」と言って、市瀬さんは電話を切ります。
ふうか:市瀬さん、来てくれないかなー。
銀造:まあ、市瀬さんが来たら、その時は、ミッション失敗ってことだと思うけど。
GM:尻ぬぐいをしてくれるよー。見たいでしょ? 市瀬さんの活躍。
クルミ:まあ、見たいけどー。
影介:でも、服、破れちゃうんでしょ? そこら中の筋肉が盛り上がって。
ふうか:もりもりもりもり! ビリビリビリビリ!
銀造:しかし、パンツだけは破れない。規制的な意味で。
GM/市瀬:「みぃなぁいぃでぇぇぇーーー!」(笑)
銀造:完全に放送事故だな(笑)。
影介:どういう形になるんだろうね。市瀬さんの体。
クルミ:うん。
銀造:それはさておき……ネフィリムの調査は失敗、と。
GM:まあ、おおよそのことはわかったよ。でもそれ以上、詳しく知るには時間が足りないってところかな。
影介:うーん……。
GM:それはそうと……スマホで新聞記事を確認しろよ!(笑) 市瀬さんがあれだけ言ってるんだからー。
影介:あ、そっかー! 忘れてた。じゃあ、スマホで新聞記事を確認します。
GM:そうすると、亡くなった方々の中に「風見鶏ふうか」という名前が。
銀造:やったね!
ふうか:やってないし!
影介:ああ、行方不明になってるから?
銀造:いや、そこは「亡くなった」ということにしておきたいんじゃないの? 誰かが。
ふうか:うーんと、お父さんとお母さんが?
クルミ:ふうかちゃんの両親って、大企業の偉い人だったよね。確か。
ふうか:うん。
銀造:都合が悪いのかもなー。生きていると。
ふうか:えーーー……!?
GM:では、そういう感じで新聞記事を確認してみる限り、どういう事情かはわかりませんが、亡くなったことになっているようだということがわかりました。あなたが、亡くなった人たちのリストを見ながら思うことは……?
影介:「この事件を解決して、お給料をもらうぞ!」
クルミ:あ、そこはお給料なんだ。やっぱり(笑)。
影介:うん。だって困ってるから。
銀造:まあ、切実な問題だな。ほぼ無職みたいなもんだし。
GM:では、ここでシーンを切るよー。舞台裏を挟んで、次のシーンねー。舞台裏は、影介以外の3人か。
銀造:お、待ってました!
ふうか:私、『制服』じゃないヤツがいいー。弱いからー。
GM:まあ、相手が「炎」を使うことがわかっているんで、手に入れられるなら『耐熱ジャケット』を買っておくという手もありますけどねー。普通に防御力も『制服』よりは断然強いし、[炎熱]には10点も防御力があるし、お勧めだね。〈交渉〉か〈威圧〉で-20%だけどね。
銀造:なるほどー。
ふうか:あたし、それ欲しい!
GM:手に入れたい人は購入判定だね。ガーデンに在庫があるかどうか。
クルミ:私は安全に『疲労回復剤』を買おうっと! 3点も治るし、戦闘中にも使えるから、長く戦えるようになるはず! 多分だけど。
銀造:お前は、もっといい武器をもらった方がいいんじゃ……(笑)。
クルミ:なんでだよー!(怒)
そんなこんなで嬉々としてとして購入判定に挑むふうかとクルミ。
しかし、ふうかはまさかのファンブル!
クルミも予定どおり(?)の失敗。
「えっと、オーダーに目覚めたので、一緒に戦うことにしました。防具を貸してもらえませんか?」
「は? アンタ、ガーデンに入ってないんでしょ? だったらダメに決まってっしょ! 制服でも着て戦ってろや!」
「あのう……相手が強力な“ブロッケン級”のネフィリムだとわかったので、治療薬をいただければ……」
「そんな余裕ねーっつーの! 図書券渡してあるだろーが! わがまま言ってんじゃねーよ!」
といったところか。
いずれにしても、ガーデンの財政事情の厳しさを思い知らされることになるのであった。
え? 銀造(わたし)ですか?
「スミマセン。耐熱ジャケットをいただけますか?」
「……アッ、ハイ」(虚ろな目)
「フフフ。いいんですね。では遠慮なく……」
こんな感じで普通に頂けましたけど? 何か?
まあ、人徳ってヤツですかね。フフ。フフフ……。
あー、重ね着してーなー! マジでー。
『オーダージャケット』と『耐熱ジャケット』があれば、超カッチカチになるのにー。
ふうか:やったー! 『耐熱ジャケット』ありがとー!
銀造:なんで勝手に自分のモノにしてんだよ!? お前にやるくらいなら、俺が『耐熱ジャケット』着て、『オーダージャケット』の方をやるわ!
ふうか:え、いいの!? やったー!
クルミ:良かったねー(笑)。
銀造:あれ?
こうして妹の面影を残す少女(ふうか)に優しい言葉をかける銀造。
銀造(おにいちゃん)の服(おふる)を妹(ふうか)が着る。
いいねー! イイネー!
これぞ兄妹(バディ)愛って感じ?
Fuuuuuuuuuuuuuuu!!
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