ACT26ー⑥ ミドルフェイズ 桃山クルミ『市瀬さぁん。がふぅ!』

 前回までのあらすじと前書き!


 僕は緊張が解けたら、ちょっともよおしてしまったのでトイレに行ったんだ。

 帰ってきたら、クルミとふうかの2人が肩を揉み合っていたんだ。

 そこに影介が加わろうとして軽く断られていたよ?

 で、さっそく始めようと思ったら、今度はGMがトイレに行っちゃったんだー。

 トイレあるある!

 っていうか、トイレぐだぐだ?


 以上、銀造でした!





GM:では、病院の中は、そこら中に銃弾が撃ち込まれて、あちこちに焼け焦げた看護婦さんの亡骸が……。


クルミ:あー……。


GM:あの、そう言えば、「この剣はネフィリムだけを斬る!」とかなんとかクルミは言ってましたけど、銃弾とかカマイタチでケリがついてますよね?


クルミ:しょうがないじゃん! だって一発も当たってなかったんだもん!


銀造:いや、その当たらないことが問題なんじゃ……。まあ、それはそれとして、ふうかの方に近づいて顔をジッと見る。拳銃を握ったままだけど。


ふうか:「夢じゃなかったんだ」


クルミ:「大丈夫? 風見鶏さん」


ふうか:「何で私の名前、知ってるの?」って思って、「あなたは誰ですか?」って聞く。


クルミ:「私は、桃山クルミ。あなたと同じオーダーよ」


ふうか:「オーダー?」


銀造:そう言えば、俺って、(ふうかを指して)コイツの名前知らねえ!


GM:え、わかりますよ。病室の入り口に名前入りのプレートとかあるから。


銀造:え? ってことは、わざわざ入り口まで戻って確認するの?


GM:そうですね。忘れないようにプレートもポケットに入れておくとか。


影介:ストーカーみたいなんだけど。


銀造:じゃあ、まあ、プレートで名前を確認して、当然、瑠璃じゃないことがわかるから、似てる気がしたけど似てないな、と。つーか、そもそも別人だし。


クルミ:当たり前すぎる(笑)


銀造:「君は、風見鶏ふうかと言うのか?」


ふうか:「はい。さっきはありがとうございました」


GM:あの、スミマセン。ここで全員〈観察〉を。


ふうか:ヤバ! 私、42%しかないよ。


銀造:あ、ここは、周りからテレパシーを感じ取れたりしてもいいの?


GM:何を言い出すんだ突然。


銀造:いや、《精神投影(イメージリアライズ)》だからさぁ。っていうか、ぶっちゃけ、任意の技能判定に+30%できる《†サイオニックパワー》を使えるかとゆー。


GM:おー、なるほど。セコいな。


ふうか:あ! あたしも風に聞けば……!


銀造:何だよ、「風に聞く」って?


ふうか:だから風が……ちょっと動いたりして「ふわぁっ」ってなったりするからー。


銀造:ゴメン。何を話しているのかサッパリわからない。


ふうか:だから! 風の包囲網が……!


影介:「風の包囲網」って何だよ(笑)。


ふうか:だからぁー。外とかぁー。中とかぁー。床下とかぁー。風が動いてぇー……(以下略)。





 ふうかのこうげき。

 ふうかはかぜのほういもうをつかった。


 くるみのあたまがこんらんした。

 えいすけのあたまがこんらんした。

 ぎんぞうのあたまがこんらんした。

 じーえむのあたまがだいこんらんした。





GM:(大爆笑)。……ヒィー……ヒィー……じゃ、じゃあ、全員コスト払ったら+15%にしていいよ(グッタリ)。


銀造:俺には30%くれよー。


GM:いいから早く振れや!(怒)


一同:……(コロコロ)……。


GM:成功したヒトー。


ふうか&クルミ&影介:ハイ!


GM:あれ? 銀造は?


銀造:……えっと、アレだよ。ふうかが妹の瑠璃にクリソツだったから気になっちゃたんだよ。


ふうか:プフフフフ……。


GM:ハイハイ。では、成功したヒト。病院の出入り口付近に猛スピードでパトカーが突っ込んでくるのがわかるよ。


影介:! 看護師が運転してるのか!


GM:しねーよ! 何で、看護師がパトカー運転してんだよ!?


クルミ:え、と。急いで逃げた方がいいとか、そういうコト?


GM:助手席の窓から、いかにも一癖ありそうな田沢警部さんが顔を出し、手をブルブル震わせながら「タイホだぁーーー!」とか叫んでます。


銀造:誰を逮捕すんだよー(笑)。


GM:というわけで。まだここにいる?


影介:「逃げろー!」


クルミ:「厄介なのが来たわ……。行きましょう、風見鶏さんも。」


銀造:いや、相棒(バディ)組んでるから、そこは俺にやらせてくれよー。


クルミ:どうぞー。


ふうか:じゃあ、そういうことで……。


銀造:って、聞いてんのか!


ふうか:聞いてる、聞いてる。


銀造:えーと、じゃあ「よし、行くぞ」と。


ふうか:「ア、ハイ」


銀造:何だ、その返事(笑)。「早く行かないと……」


ふうか:じゃあ、『制服』と『和弓』を持ってー。ってそのくらいしかないんだよね、荷物。


GM:まあねー。


銀造:「君には聞きたいことがたくさんある。」って……ふうかよぉ。空、飛ばしてくれよぉ。あるだろ? そういう特性能力(チカラ)。飛べば追ってこれないって。飛んでみたいよー。


ふうか:(嫌そうに)えー。


GM:そう言えば、君らって移動手段、何か持ってるの?


クルミ:バイク。


ふうか:私、自転車持ってる! あ、自転車持ってかなきゃじゃん!


銀造:自転車で病院来てないだろ、そもそも。


ふうか:だって、キャラクターシートに書いてあるもん。


銀造:書いてあればいいってもんじゃないと思うが。


クルミ:確かに、瀕死の重傷を負って入院しているのに、病院に自転車持って来てるのって、ちょっとおかしいかもねー?


ふうか:うーん。おかしいかもー。


銀造:それはそうと、病院の近くにはタクシーとかあるんじゃないか?


GM:まあ、あるかもしれないけど。タクシーに乗るの?


クルミ:あ、ちょっと待って。銀造に「私たちは風見鶏さんを保護する任務があるのだけれど」と。


銀造:「……保護などさせない」アレ? これ大丈夫な展開? 敵っぽくない? 俺ってガーデンに入ってるんだよね?


GM:もちろん。つーか、早くガーデンの身分証見せろよ!?


クルミ:あ、そうか。じゃあ、身分証を出して見せるよー。


影介:僕も見せるよ。


ふうか:私、ないんだけど。


GM:じゃあ、学生証か。


銀造:学生証?


クルミ:じゃあ、みんなで見せ合う感じでー。


GM:どんな絵面なんだよ?(笑)


銀造:まあ、見せ合うのは、車に乗ってからじゃないの?


クルミ:そっかー。


GM:あー。でも、車って誰も持ってないんだよね。


銀造:イヤイヤ、車、手に入れるから。病院だから、車で来ている人っているよね。


GM:まあ、いるけど。乗っ取るんだ?


銀造:そうそう。でも「乗っ取る」んじゃない「借りる」んだよ。


ふうか:借りパクだよ。


銀造:借りパクとかゆーな。


GM:《†ブレインウォッシュ》で洗脳か。


銀造:では、車に乗ろうとしている人のところに言って、ニコッと微笑んで、「すみませんけど、車を貸していただけませんか?」と。


GM:正直、狂ってるよね。その申し出が。では、《†ブレインウォッシュ》を。


銀造:いや、能力は使わずに、普通にお願いするんだけど。〈交渉〉で。


GM:おー。やってみろや。〈交渉〉は何%?


銀造:100%ある。


GM:はぇ!? ……まあ、振ってみ。


銀造:はぁぁぁぁ! ……(コロコロ)……02! クリティカル!


GM/来院者:「ハイ、ヨロコンデー!」


クルミ:えー!?


銀造:「ちゃんと返しますよ。ありがとうございます」……どうやって返したらいいんだろう?


GM:返さないんでしょ? 結局。


クルミ:乗り捨てじゃないの? 返すという名の。


銀造:「何日かしたら、またこの病院の駐車場に戻しておきますね。ありがとうございます」


GM:(これ見よがしに)かぁわぁいそぉ~。


銀造:といったところで、車の運転が得意な方はいらっしゃいませんか?(笑)


クルミ:一応、〈運転〉は50%あるけど、バイクを置いていくわけにはいかないからなあー。


影介:えー? じゃあ、僕が頑張って運転してあげようかな?


銀造:お、マジで? (影介のキャラクターシートをのぞき込む)って俺と同じ40%しかねーじゃねーか! 怖いわ、マジで!


ふうか:私も40%で運転出来るよ!


GM:どんな高校生だよ!?


銀造:つーか、明らかに無免許じゃねーか! ……じゃあ、自分で運転するわー。


クルミ:私はバイクで。


GM:あれ? 結局、別々に行くの?


クルミ:うん。影介を後ろに乗せていきたいところだけど。


影介:あ、じゃあ、僕は助手席に乗るか。


銀造:ん? 助手席? 車の?


影介:そうだけど?


銀造:……(渋い表情)……うーん。助手席はさぁ……。


GM:ああ。妹しか乗せないってか。


銀造:まあ、そういうこと?(ドヤァ)


GM:相変わらずキモイね。銀造。


影介:どうしてもキモくなっちゃうんだよね?


銀造:バカにしてんのか!?


影介:いや、庇っただけだけど。


クルミ:全然庇えてないけどね(笑)。


銀造:じゃあ、ふうかが車に乗った瞬間に、ドアを閉めて発進!(笑)


GM:(クルミと影介に)何か、行っちゃうらしいよ?


銀造:ハイ、行きましたよー。今、影介が感じ悪いこと言ったんで、置いていったよー。みたいな。


クルミ:む。追いかけるよ。「影介サン、後ろに乗ってくださーい」


影介:乗ってくー。


GM:了解。で、どこに行くのかな?


銀造:うーん……近くのファーストフード店かな?


ふうか:私の家は?


銀造:この近くに家があんの? って言うか、家はダメだろ!?


クルミ:すぐ捕まっちゃうね、きっと。


銀造:では、車を運転しながら、「包帯は取った方がいいな」と。


ふうか:「治ってるかなー?」


クルミ:ふうかちゃん、のんきだね(笑)。


銀造:どんだけ昼行灯なんだよ!?


ふうか:じゃあ、「治ってるかわかんないですけど」って言って、包帯を「バババババッ!」と。


影介:スゴイ勢いだね。


GM:では、その中から出てきた顔は……! ……どうなってるの?


クルミ:でもさ、火傷ってスゴイ大変なんだよ? そんな思い切って包帯取って大丈夫なの?


ふうか:顔がボロボロだったらどうする?


クルミ:どうするって言われても。


GM:まあ、こんな状況で、ヒロインの顔から包帯の下にどんな顔が隠されているのか、テレビの前の皆さんはワクワクして見ている感じだから。


ふうか:えーと。じゃあ、包帯を取ると……普通。


GM:普通?


ふうか:つまり、治ってる。普通なら治らないけど、なぜか治ってる。


GM:なるほど。


ふうか:でも、背中はちょっと痛い。火傷は治ってるけど。


GM:なぜ火傷が治ったの?


クルミ:さっき、銀造に《†サイオニックヒーリング》されたからじゃないの?(笑)


銀造:え、そうなん?


ふうか:や、それはわからないけど。でも背中は痛い。


GM:了解。


ふうか:じゃあ、銀造に入院していた事情を話すね。「キャンプやってたら、炎の巨人が出てきて……みんな焼かれちゃって……」みたいな。


銀造:「炎の巨人」という単語が出た時点で急ブレーキをかける。「キキーーーッ!」


クルミ:あうっとぉ。慌てて急ブレーキ。


銀造:近くの駐車場に車を駐めて、話をするか。


GM:で。あなたはどう思うんだい?


銀造:ん?


GM:あれだけの酷い火傷を負っていたのにも関わらず、包帯を取ったら、何事もなかったこの娘。かたや、思い出したくもない記憶―――10年前、焼け焦げた無残な姿になった自分の妹。同じ炎で焼かれたのに、ね。


銀造:確かにおかしい。でも火傷がすっかり治っているのに「背中は痛い」とか言ってるのもおかしい。


クルミ:まあ、おかしいけどね。(っていうか、GMから聞かれたことに答えてないよね?)


ふうか:「そう言えば、炎で焼かれた時、後ろからナイフで刺されて。女の子の声もしたんですけど……」


銀造:「ふむ」


ふうか:「……でも振り返ってみたら先生だった」


一同:(笑)





 そういえば、ふうかが炎の巨人と遭遇して、背中をナイフで刺された時。

 明らかにクラスメイトの女子に刺されたにも関わらず、先生に刺されたと勘違いしていた件がありましたねー。


 先生カワイソウ。

 命がけで守ろうとしたのに。


 ファンブルってコワイ。

 いろいろと台無しやん。





ふうか:だって、背中をナイフで「グリングリン」ってやるからさー。痛かったんだよー。


影介:まあ、それは痛そうだけど。


銀造:ところで、《†サイオニックヒーリング》ってどのくらい治るの? 戦闘中だと結構治るけど、こういう火傷も治せるもんなの? まあ、結局は、治す必要もなかったわけだけど。


GM:治るかもしれないし、治らないかもしれない。《†サイオニックヒーリング》は精神効果だから、暗示によって本人の治癒力を活性化させる感じ? 本人の「治る意志」によって効果が異なるから、バラツキがすごくあると思うんだよね。例えば、指が切れちゃったと。その指を持ってきて縫い合わせた上で《†サイオニックヒーリング》を使うと治る可能性が高くなる。でも、切断された指がない場合、《†サイオニックヒーリング》を使っても生えてこない。という解釈。


銀造:なるほど。


GM:でもひょっとしたら、話のクライマックス―――状況によっては、想いによっては、もっと劇的な効果が起こる場合もあるかもしれない。


影介:ところで、背中の傷ってどうなってるの?


銀造:ああ、そうだ。「背中の傷の方は大丈夫なのか?」と聞く。


ふうか:「まだ痛いです……」


銀造:しかし、それは実際のところ、おかしい話だよね?


GM:確かにおかしい話だよね。大火傷の方はきれいに治っているのに。


銀造:「……失礼だが、背中の傷を見せてもらえないか?」


ふうか:じゃあ、背中の傷を見せる。


GM:では銀造、〈捜索〉を。 〈ネフィリム知識〉で+30%。


銀造:はぇ!? 〈捜索〉? は30%しかないけど、ボーナス込みで60%……(コロコロ)……あれぇ? 失敗だー。2、足りない。っていうか多いわー。


クルミ:うわぁ、イタいな、これー。


GM:なぜ、傷を見ることができないかというとだね。……パトカーが迫ってきているんだな、これが。


銀造:あちゃー。


GM:「そこのセダン、止まりなさい。そこのセダン、止まりなさい」という警察官の声が


ふうか:ねえ、私って制服に着替えていてもいい? いや、包帯の上から着る感じでいいんだけど。


GM:ああ、移動中にね。いいですよ。


銀造:あれ? クルミたちってついてきてるんだよね?


クルミ:うん。出来れば、移動中に市瀬さんと連絡取りたいな。後ろに乗ってる影介に電話かけてもらうの。


影介:じゃあ、市瀬さんに連絡しようっと。「対象はオーダーだったけど、警察に追われているんで、何とかなりませんか?」みたいな感じで。


GM:了解。では、隠れ家を手配してもらえるかどうか。〈交渉〉を。


影介:〈交渉〉、低いんだよねー。30%しかない。


クルミ:マジか。あたしが交渉した方がいいじゃないか(笑)。「ちょっと、変わって?」


銀造:何だよ、ソレ(笑)。


クルミ:これは……《†エレクトロマグネティクス》使えるかなー?


GM:え? どんな風に?


クルミ:えっと……電磁波で「すっごく可哀想!」って感じになるように。携帯電話で話す時に、声がすっごく震えて聞こえる、とか。


GM:ああ、実際は違うのに、そう聞こえるという……。


クルミ:そうそう電波を操作して。市瀬さんが「ダイジョウブかな? もうちょっとで軽傷になっちゃうんじゃないかな?」って心配してもらえるぐらいの可哀想で可愛く聞こえるように。


GM:なるほど(笑)。いわゆるボイスチェンジャー的な感じで。では+30%どうぞ。


クルミ:「市瀬さぁん……。がふぅ!」えーと、ボーナスも入れて83%。いくよー……(コロコロ)……03? あ、クリティカりました! 良かった……!


GM:そうすると、市瀬さんは事態を飲み込めたようで、あなた方が駆け込める場所を用意してくれたようだよ。


影介:良かった……。


クルミ:「ありがとうございます」と震える声で。


影介:「よし! そこに隠れよう」


クルミ:「風見鶏さんのことは白井さん?に任せても良いのでしょうか?」と市瀬さんに。バイクを運転しながら携帯電話使うとか、危ないけど。


影介:大丈夫だよ。僕が携帯を持ってあげているから。


クルミ:そっか! なら、大丈夫かも!(銀造:そうか?)


GM:では、隠れ家を手配してもらって4人で駆け込むんですね?


クルミ:あ、4人で行けってことか。じゃあ、「ブゥン!」って銀造たちの車の前に出て、「ついてこい」とハンドサインを。


銀造:じゃあ、ついていくけど。そうだ。せっかくだから、警察に110番通報しておこう。「今、猛スピードで走って行くセダンを見たんですけど。何かあったのかなって思って」と全然違う方向を伝えて。


GM:でも足がつくのでは?


銀造:んー。あ、どうせ、この車に携帯電話とかあるんじゃないの? もとの持ち主のヤツ。


GM:あー……ひでぇ話だ。持ち主のヒト、かわいそー。つーか、《精神投影(イメージリアライズ)》の能力ってサイテーすぎるわー。


銀造:まあ〈交渉〉は100%あるから、怪しまれないように「あのぅ、やっぱりオカシイと思うんですよぉ。何か参考になれば、と思いまして。失礼します。(ガチャン)」と善意の第三者を装って。


GM:では、あなた方は追跡してくるパトカーを振り切って……って振り切れませんけどね、普通。この場合、市瀬さんから警察の方に話が行って、追跡中止で引き返していくって感じですかね。


クルミ:そっかー。良かった。


GM:まあ、警察の方は「くそぅ、オーダーのヤツら……!」みたいな感じだね。


影介:でもさー、そんなことより、病院に行ってどうにかした方がいいのにね。


GM:イヤイヤ、大事なコトはそこじゃありませんから。これは利権争いです。ネフィリム利権。


クルミ:ネフィリムも利権なの?


GM:もちろん。まあ、いずれにしても、あなた方は市瀬さんが用意してくれた隠れ家に全員で駆け込んだと。


一同:はーい。


GM:……しかし、乗り切ったなあ。じゃあ、ここでシーンカットしようか。


クルミ:傷を治したいです! どうすればいいですか?


GM:うん。自分がシーンに登場していない「舞台裏」の時に、アイテムを使ったり、傷を治すことができるね。


影介:傷はどのくらい治せるの?


GM:どんな傷でも1マス治せるよ。って言っても、みんな出ていたから「舞台裏」はないのか。よし、シーンカットの前に、みんな1個ずつアイテムとか使っていーすよ。


クルミ:やったぁ!


銀造:そう言えばさぁ。自分の傷って治せるのか? 《†サイオニックヒーリング》で。


GM:そうだね。使えるよ。


銀造:そうか! じゃあ、治したい。使ってもいい?


GM:1回使っていいよ。


銀造:やった! じゃあ〈特性能力〉の成功率を半分にして2回判定とかできんの?


GM:ダメに決まってんだろ!


銀造:いきまーす。っていいの? ふうかサン。


ふうか:治して、治して!


GM:まあ『重傷』が2マスも埋まってるってのは結構な感じだよねー。


銀造:とは言え、まだ、俺と大して変わらないくらいには大丈夫なんだけど。


ふうか:オネガイシマス。オネガイシマス。


銀造:じゃあいくわー。……(コロコロ)……86。成功。あー良かった2回に分けなくて。5ポイント分治せるのか。まあ、重傷2マスで4ポイント。軽傷1マスで1ポイントの5ポイント分の回復で。


ふうか:ありがとー!


銀造:まあ、俺もヤバイけど。あ、自分は「軽傷スプレー」使えばいいのか!


GM:そうだね。どうぞ。


クルミ:私もー。


GM:しかし、弱かったねー。ミミズ。


クルミ:えー!? 全然弱くなかったじゃん! 殺されそうだったじゃん!


ふうか:ホントだよ!


銀造:そう言えば、「周囲」と「範囲」ってどう違うの? さっき、ふうかが《†トルネード》を使った時は「周囲」が1マス全部だったから、「範囲」なら、その周りを含めた9マスってこと?


影介:急にどうしたの?


銀造:いや、俺の持ってる爆弾『C4』は「範囲」だったからさ。確認しておかないと、と思って。


影介:あー、なるほどー。


GM:(ルールブック確認)「周囲」は、「エンゲージしている相手全部」。「範囲」はエンゲージを問わずにそのマス全体だね。


銀造:あ、じゃあ、さっきは間違ってたのか!


GM:じゃ、やり直すか。


ふうか:なんでだよ!?


クルミ:ムリだよー! っていうか、せっかく隠れ家に行けるのにー。


GM:まあ、取り合えず、戦闘も生き残ったし、次は隠れ家―――アジトに行くシーンってことでー。


一同:りょうかーい!

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