ACT26ー⑤ ミドルフェイズ 桃山クルミ 『(シャーペンを構えて)いくぞ!』
GM:では2ラウンド目。『セットアップ』!
一同:……。
GM:使うヤツないの? じゃあ、【先制値】決めてー。
一同:はーい。……(コロコロ)……。
影介:やった! 10!
銀造:ぐわー! 2かよ! まあ、どうせ相手より遅いから関係ないけど。
ふうか:私は1だよ! ヤバイって。
クルミ:また6だー。
そんなこんなで2ラウンド目の【先制値】は以下のとおり。
影介 【行動値】12+10=【先制値】22
クルミ 【行動値】9+6=【先制値】15
敵 【行動値】?+?=【先制値】13
ふうか 【行動値】11+1=【先制値】12
銀造 【行動値】7+2=【先制値】9
殿(しんがり)が銀造の定位置になりつつある現実。
これも大人力(おとなりょく)の成せる業(わざ)か。
銀造:俺は9。
GM:いや、全部足した数を言って。
銀造:だから、9だってば。
GM:えー!? 全部足してソレ?
銀造:バカにしてんの!? 1出たら8だったわ!
一同:アハハハハ!
GM:まず22のヒト!
影介:ハイ! えーと……移動しないで銃……『PDW』で2発撃つ。 1体に集中攻撃!
GM:了解。じゃあ、〈銃器〉を半分の50%で2回判定どうぞ。
影介:いくぜぇ! ……(コロコロ×2)……1回目が70で失敗。2回目が30で成功。
GM:……(コロコロ)……ダメ。かわせない。
影介:よし、 ダメージ! ……は「1D10+13」か。……(コロコロ)……6+13で19!
GM:19! の『銃弾』。……バリバリバリ! 相手を撃ち抜いて即死!
クルミ:やったー!
銀造:グッジョブ!
影介:ダメージ表にそういう効果が載ってるの?
GM:『銃弾』の『負傷表』はあるけど、今回は、相手がモブだから、ダメージをそのまま相手のHPから引いているから。
影介:なるほどー。
GM:ちなみに本来であれば、「相手の腹部を貫いて『重傷:2』」という効果だね。でも、さっき話したとおり、相手はモブだから、表を使うまでもなく吹っ飛ぶ。ミミズよえー。
クルミ:じゃあ、影介に向かって「暁(あかつき)さん! 遅いよぉ!」って。
GM:次はクルミだよ。
クルミ:うーん。『エンゲージ』しようかな。したくないけど。
GM:ほう。エンゲージる?
クルミ:うん。突入!
ふうか:とつにゅーーー!
クルミ:あ、でも攻撃の成功率が半分になっちゃうのかー。
GM:いや、『突入』はならない。大丈夫。じゃあ、ふうかの近くにいるミミズ1体に『エンゲージ』。
クルミ:(シャーペンを構えて)「いくぞ!」
ふうか:もーもーやま♪ もーもーやま♪
クルミ:「“雷華”! 頑張って!」
銀造:“雷華”としゃべってんのか。
クルミ:うん。ハァーーー! ……(コロコロ)……76。
GM:あ、1回攻撃ね。ってそれ、かわせるんじゃね?
銀造:うーん。結局、低い目を出さないと厳しいのう……。やはり2回攻撃した方がいいかも……。
クルミ:そうかも。
GM:……(コロコロ)……回避! よくわからないけど、弱いんじゃない? 古武術。
クルミ:う゛ーーー……。
銀造:まあ、エンゲージったし。いいんじゃない? ところで、カバーリングとかできるの?
GM:『エンゲージ』していればできるよ。もっとも『相棒(バディ)』なら、エンゲージしていなくてもできるね。つまり、ふうかを『カバーリング』するには、クルミの場合、エンゲージしてないとできないけど、銀造はできるってこと。
クルミ:そっかー。
GM:次は敵(ミミズ)の番だね。じゃあ、誰に吐こうかなー。やっぱり、飛んでる女子高生か。
ふうか:ヤダヤダー!
銀造:うーん……。じゃあ、庇いますよ。ふうかを。
GM/銀造:「るりぃぃぃ!!」
銀造:まあ、効率の問題で言ったら、相棒(バディ)が攻撃を受けて、それを治した方がいいんだけど(笑)。
GM:ミもフタもねー! あ、その前に〈回避〉していいんだよ。
銀造:そうだ、〈回避〉しろ! 避ければカバーリングする必要もない! つーか、回避して! 絶対、失敗すんな! 実際のところ、カバーしたら、俺が死ぬぅー(←【身体】最弱)。
ふうか:そいやぁーーー! ……(コロコロ)……33。成功!
一同:おーーー!
銀造:グッジョブ!
GM:次のミミズ。じゃあ、クルミに吐こうっと。
クルミ:えー、「至近」でも吐けるの?
GM:吐けるよー。あ、ちょっと待って。……(ルールブック確認中)……あ、吐けなかった。じゃあ、ふうかに吐こうっと。
銀造:え、『エンゲージ』していても関係ないの?
GM:吐けるよー。
クルミ:(小声で)ラッキー。
ふうか:何だよ、「ラッキー」ってー。
クルミ:アハハハハ!
GM:いくよー。……(コロコロ)……66。あたりー。避けてー。
ふうか:〈回避〉に成功さえすれば、成功する!
銀造:え!? 〈回避〉ってそんなに低いの?
ふうか:65だよー。
影介:ひくっっっ!
ふうか:まあまあ。……(コロコロ)……うわー失敗。ばでぃーーー!
銀造:何だよ、こんな時ばっかり(笑)。で、『カバーリング』するには、どうすればいいんだ?
GM:特に。宣言すればダメージを肩代わりできる。
銀造:したくねー! サイアクじゃー。俺の方が肉体的に弱いのにー。
ふうか:ばでぃーーー!
銀造:(大声で)「るりぃぃぃ! あぶなぁぁぁい!」
GM:では、[灼熱]はいくつ?
銀造:5点。
GM:了解。あなたの衣服が炎を受けて燃え上がります。軽傷3点。で、毎ラウンド軽傷1点。
銀造:ぐ……(←軽傷ゲージ5の人)。
ふうか:げげ(焦)。あ、ゴ、ゴメン(←軽傷ゲージ7の人)。
銀造:しらねーよ。「アッバァーーー!」
GM:で、これを消したければ、自分のメインアクションを使って消さなくちゃいけない。
銀造:できるかぁーーー!
GM:やんないの?
銀造:うーん。ふうかの活躍による。消したいけど。死にそうだから。でもやらなきゃいけないことがあったら火を消すヒマがないかもってこと。
ふうか:わかった、大活躍する!
銀造:1体くらい倒せって言ってんだよ! つーか、何とか倒してくれ(切実)。
GM:えーとね、ラウンドの最後『クリンナップ』で軽傷1点を受ける。で、〈抵抗力〉で判定をして、成功すれば消える。メインアクションで消す必要がなくなるね。
銀造:そっか。ん? 〈抵抗力〉? 低いよ! 40%しかない。
ふうか:あたし70%。
銀造:高いなー。そういうところばっかり。
GM:では、次のミミズ。影介に「ドッボォーーー!」と吐く。……(コロコロ)……あ! クリティカル!
影介:えー、マジ!? ってことはクリティカルで〈回避〉に成功しないといけないのかー。
GM:さらに言うと、クリティカルで、さらに低い目。でもって、クリティカルの場合はアーマー無視。
影介:げ。……(コロコロ)……28。うーん、普通の回避だ。
GM:ダメージ! ……(コロコロ)……うお!? 19! ……に加えて追加のダメージがあるから28!! ……高いぞ、これは!
影介:えー……。
GM:えーと……「大爆発」。病院中のあちこちが激しい爆発で吹き飛ばされる! あなたはひっくり返ります。重傷3点。
クルミ:ひぇーーー!
銀造:(影介のキャラクターシートを覗く)あ、全然大丈夫だ。コイツ。
GM:マジ!?
クルミ:ホントだ。重傷ゲージが5点もある! 私なら死んでるよー。3つしかないよ?
GM:加えて、バッドステータスの[マヒ]。
影介:[マヒ]って?
GM:[マヒ]を受けちゃうと移動ができない。移動する代わりに解除できる。
影介:〈回避〉は出来るんでしょ?
GM:うん、〈回避〉は出来る。
影介:そもそも移動する気ないし。特に問題ない。
GM:なるほど。では、敵(ミミズ)の13、終了。次、12の風見鶏ふうか。
ふうか:(挙手)ハイ! じゃあ、私は《†トルネード》! 私の周りの風がどんどん強く吹き荒れてミミズ2匹をやっつける感じ! あ、〈特性能力〉の成功率を半分の50%にして2回攻撃する。
GM:なるほど。……しかし、ルールブックを再確認した結果、《†トルネード》のような範囲攻撃の場合、成功率を分割して攻撃することは出来ない。対象が単体のものじゃないと。まあ、その代わり、何体でも1回の判定で攻撃することが出来るんだけど。
ふうか:え、そうなの? じゃあ単体攻撃の《†エアカッター》にしようかな。こっちの方はコストが「疲労1」だけだし、威力も高いしね。
GM:了解。では、ミミズは2匹いるけど別々に攻撃するんだね?
ふうか:うん。
GM:来い!
ふうか:「もしかして……これって現実なの!?」 1匹目……(コロコロ)ありゃ、88。外れたかー……。2匹目。とおりゃあーーー! ……(コロコロ)……16! 当たった!
銀造:ん? それってクリティカルじゃないの?
GM:うん。クリティカルだね。もともとの成功率が100%あるから、20以下ならクリティカル。
影介:クリティカルだー!(喜)
ふうか:あ、そうなんだ! そっか。やった、クリティカルだーーー!(歓喜)
GM:かわすよー。……(コロコロ)……ダメ、当たり。ダメージはアーマー無視ね。
ふうか:ダメージは……「2D10+15」で「切断」だよー。ふぅあぁぁぁ! ……(コロコロ)……あ、6しか出なかった……。ダメージは21点。
GM:「シュパン!」……かまいたちがミミズを……って言うか、看護婦さんを切り裂きます。
ふうか:スパン! スパン! スパン!
GM:あなたの足元にナース服が転がってきます。中身つきで。
影介:指とか。腕とか。首とか。
クルミ:うわ、グロぉ……。
GM:では、次のヒト。
銀造:俺か。……しかし、《†マインドブラスト》使うと、「軽傷1」だから、さらに怪我を負っちゃう的な。しかも威力イマイチだし。
GM:どーすんの?
銀造:じゃあ、懐から、50口径のデカい拳銃を抜いて……。
GM:うわ、キタ!
銀造:「……せっかく出会ったんだ。必ず根絶やしにする」と静かに言って、2発撃つ! あ、〈銃器〉100%あるんで50%ずつの2回攻撃ね。
GM:どうぞー。
銀造:1発目! ……(コロコロ)……04。クリティカル!
GM:マジかい!? ……(コロコロ)……ダメ、かわせない。ダメージ来なさい。
銀造:えーと、ダメージは……「1D5+17」か。……(コロコロ)……う、1か。ダメージ18点。属性は「銃弾」ね。
GM:アーマー無視か。「パァン!」 ミミズ……というか、看護婦さんははじけ飛んだね。
銀造:うむ。……でも、燃えてるよー!(←絶賛炎上中)
クルミ:あ、燃えてんの?
銀造:燃えてるよ!
GM:そう、看護婦さんのゲロで。
銀造:ゲロ言うな。
クルミ:「大丈夫ですか!?」 誰だかはわかんないけど。まあ、きっと目的は同じだと思うから!
銀造:じゃあ、クルミを見て「……オーダーか」と無愛想に、つまらなそうに言う。
クルミ:「アレ? おっかしーなー。アッチの娘には優しかったのに」(苦笑)
銀造:イヤ、普段はイイヒトなんだけどぉー。今はね? みたいな。ホラ、コートとか燃えちゃって大変だし(笑)。
GM:ああ! ゆとりがないんだ!(ぽむ)
一同:あーーー!(笑)
クルミ:でも、普段がどうとかよく知らないから何とも思わないから(笑)。そういうヒトだんだーって感じ。
ふうか:(コホン)「さっきはありがとうございました!」
GM:イヤ、まだ相手いるけどね(笑)。
影介:そうだよ。僕が1人で戦っている状態に(笑)。
GM:というわけで『クリンナップ』ね。ハイ、銀造は〈抵抗力〉判定を。火が消えるかどうか。
銀造:やりたくないんだよね、〈抵抗力〉低いから。40%しかない。もっと上げておけば良かった……。ハァァァーーー! ……(コロコロ)……う、うぁー燃えちゃうよ、燃えちゃうよー。ボーボー。軽傷1点。ヤバイって、マジで。
GM:あ、消えない? ホラ、あそこに転げ回ってるヒトがいるよ?(笑)
銀造:転げ回ってないよ。燃え上がってるだけだよ。
GM:キャー、カッコイイ(棒)。
影介:そのうち、発火能力が……!
GM:身につく前に燃え尽きるよね。
クルミ:「……ハッ! そういうタイプのオーダーなのか……!」
銀造:バカにしてんだろ? 「アイツ、絶対キズ治さない!(笑)」
クルミ:え? 相棒(バディ)じゃなくても治せるの?
銀造:治せるよ、相棒(バディ)の方が簡単だけど。
クルミ:へー(何かに気づいた様子)。
この時、銀造(のプレイヤー)は思った。
「回復職―――《精神投影(イメージリアライズ)》って人望あるな!」
GM:じゃあ、3ラウンド目いくよー。『セットアップ』はお互いにないよね。じゃあ、『先制値』決めてー。
一同:はーい。……(コロコロ)……。
3ラウンド目の【先制値】は以下のとおり。
影介 【行動値】12+10=【先制値】22
ふうか 【行動値】11+1=【先制値】17
敵 【行動値】?+?=【先制値】12
クルミ 【行動値】9+6=【先制値】11
銀造 【行動値】7+2=【先制値】9
銀造、安定の殿(しんがり)。もういいよ!(ヤケ)
GM:22の影介から。
影介:ハーイ。じゃあ、ゾンビに……。
GM:看護婦だよ。
銀造:ミミズは入っているが。
影介:え? 看護婦さん、死んでるんでしょ? じゃあ、ゾンビでいいじゃん。
GM:何で、そんなサイコっぽいの!?
ふうか:ホント(笑)。
影介:まあ、普通に撃つか。銃(PDW)で。成功率半分にして2回撃つ。1回目……(コロコロ)……44。成功。
GM:……(コロコロ)……かわしたー。
影介:2回目……(コロコロ)……28。今度も成功。避けるな!
GM:……(コロコロ)……アッバァー! 当たり。ダメージ出して。
影介:よし! ダメージは「1D+13」……(コロコロ)……5。「銃弾」で18点。
GM:18点では残念ながら……あ、沈んだ!
銀造:マジか!? じゃあ、誰か早くー! 火を消してー!(切実)
ふうか:じゃあ、風で「ビュービュー!」って!
クルミ:風!?
銀造:余計、燃えるわ!(笑) っていうか、火は消せるの?
GM:うん。消していいよ。で、病院のあちこちは、燃えたり、銃弾の跡が出来たりしてます。
銀造:良かったー。燃え尽きなくて。あ、トイレ、行っていい?
GM:いいけど。
銀造:ちょっとした緊張感から、ね?
GM:「ね?」じゃねー。早く行って来いよ。
銀造:うぇーい!
人は極度の緊張が解けると尿意を催すと言う……。
銀造にとって、それだけ緊張を強いられる戦闘であったことがうかがえる一幕である。
明らかに自分よりも頑丈な妹(と決めたJK)を守ろうとしてゲロまみれになったり、ツイッターなんてやってないのに炎上したり。
まさに特命教師の鏡である。
……あ!
タイトルを『銀造、炎上』に代えた方がいいかも!
韻を踏んでる感じもするし!
言いづらいけど!
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