ACT14 プリプレイ 『お父さんは大企業「大○家具」です!』

下げ友:じゃあ、メシも食ったし、早速、始めようぜ!


腹黒演劇乙女:やったー!


寝落ちリア充:そうだね! やろうやろう!


時間をかける少女:っていうか、劇辛党って、ご飯食べてる間にシナリオ考えたの?


劇辛党:いや、まあ、プロットみたいなのは、思いついたヤツがあったから。後は、調整?


腹黒演劇乙女:スゴイね~。ホントに。


劇辛党:(コホン)それでは、セッションを始めようか。


一同:お願いしまーす!(一同礼)


寝落ちリア充:そう言えば、『C値』ってヤツはどう決めるの?


下げ友:『クリティカル値』な。


寝落ちリア充:そう、それ。


劇辛党:うおぉい! まだシートに書いてないの!?


腹黒演劇乙女:まだー。


時間をかける少女:まだだよー。


劇辛党:何で? 簡単でしょ!? 技能の成功率の20%を書き込むだけだから(←計算得意)。


寝落ちリア充:わかったー(←計算得意)。


下げ友:これって、端数切り上げ? それとも切り捨て?(←時間稼ぎ)


劇辛党:切り捨てだね。


腹黒演劇乙女:20%って……どうすればいいのかわかんないけど(←計算ヤバイ)。


寝落ちリア充:「5」で割ればいいよ。


腹黒演劇乙女:そっか。「5」で割るのかー。


時間をかける少女:割り算は好きじゃないんだよね。しかも切り捨てだと面倒くさいし(←計算得意?)。


劇辛党:え? 切り捨ての方が楽じゃないの?


腹黒演劇乙女:えーと、93÷5? ……って、いくつなのかなー……?


時間をかける少女:62÷5? ……15くらい?


劇辛党:ちょっと!? 「くらい」って何!? 切り上げすぎでしょ!?


寝落ちリア充:しかも全然違ってるし。


時間をかける少女:だいたい合ってるよ!


下げ友:いや、合ってないかと……。12じゃないの?


腹黒演劇乙女:……(筆算実施中)……あ! わかった! 18だ!


寝落ちリア充:いや、遅すぎるし。


劇辛党:いくら何でも女性陣、ヒドくないですか?


下げ友:まあ、確かに、「計算が苦手」というフリをして騙すという手口はあるが……。


腹黒演劇乙女:そんなこと、しーてーなーいー!


時間をかける少女:いいから、寝落ちリア充! 私のヤツを計算して! 早く!(←計算高い?)


寝落ちリア充:えー!? ……まあ、いいけど。


腹黒演劇乙女:30÷5。……6! だんだん、慣れてきた!


下げ友:いいから、劇辛党か寝落ちリア充にやってもらえよ!





 意外なところから発覚した、グリップダイス女性陣の計算能力の低さ。

 こんなところを詳しく描写したら、一部の女性読者(推定)から、


 「え? 『ガーデンオーダー』って計算難しいの? やだぁ!」


などと声が上がってしまいそうな勢いである。


 いやいや、全く無問題で大丈夫!


 ここに登場する時間をかける少女のように「俺ってちょっと計算とか? 得意だけど?」とかいい気になっている阿呆な輩に命じればいいのである。

 おそらくは、貴女の専属計算機になろうと、醜い姿を晒すであろうことは間違いない。


 ちなみに下げ友自身は、そのような浅はかなアピールはしないので、誰からも頼まれたことはない。

 ―――そのことについて、別に気にしたことは、決して、ない。





劇辛党:じゃあ、『C値』も書き込めたみたいだから、今度こそ始めようか。


一同:おーーー!


劇辛党:みんな、どんなキャラクターなのか確認していくかー。


一同:りょうかーい!


劇辛党:えーと、まず、下げ友のキャラが「白覚はっかく」さんでー。


下げ友:あのさー。そもそもコールサインっていうのは、ガーデンの中だけで使われてんの?


劇辛党:そうそう。で、実際のところ、キャラクター名も本当の名前かどうかわからない。君の「白井銀造しらい・ぎんぞう」とかね。生まれた時は、そういう名前じゃなかったかもしれない。つまり、ガーデンに所属してから与えられた偽名だったりとか。


下げ友:なるほどー。


劇辛党:「学校の先生」なんだよね?


下げ友:そうだね。高校の先生でー。白髪に灰色の瞳。身長は165cmでヒョロっとしている。いつもニコニコしていて親しまれてるよ。


腹黒演劇乙女:えーーー? そうなの? ニコニコしてるの? 何か気持ち悪いな。


下げ友:何だよ、気持ち悪いって!? むしろ感じ悪いわ!


腹黒演劇乙女:だって、何考えているかわかんない感じじゃん。それって。


下げ友:じゃあ、ムスッとしてるわ! バーカ!


腹黒演劇乙女:何なんだよー(笑)。


劇辛党:ハイハイ。じゃあ、教科は「国語」なんだね?


下げ友:何で勝手に決めるんだよー。


劇辛党:だって、書道、得意なんでしょ?


下げ友:まあ、そっかー。非常に無難そうに見える、冴えないけど憎めない先生。ヘラヘラしてる感じの。


時間をかける少女:「ヘラヘラ」とか、サイアクだね……。


下げ友:何で「サイアク」なんだよ? ちなみに32歳、独身。


腹黒演劇乙女:いらない情報だねー……。


下げ友:あと、防具の「オーダージャケット」って、どんな感じなの?


劇辛党:どういうタイプの服でもいいよ。これぞまさしく「オーダージャケット」だね。


下げ友:じゃあ、先生だからスーツかなー。黒の。で、ジャケットの下には「C4」と「五十口径拳銃」。


劇辛党:問題ありすぎな先生だねー。ま、いいけど。ところで、君はPC④だけど、PC①の時間をかける少女のキャラクターとは「バディ」にするの? それとも「ソロ」にするの?


下げ友:え!? 先に決めておいていいの?


劇辛党:いいよ。ゲーム的な話だからね。


時間をかける少女:どう違うの?


下げ友:「ソロ」だと戦闘能力が高くなる感じかな。で、「バディ」だと、相手を助ける能力が強くなる感じ。


時間をかける少女:「バディ」がいいでーす!


下げ友:そういう計算はメチャクチャ早いな。とは言っても、俺のキャラの場合、「ソロ」だとあまり強くならないのは確かなんだけど。


劇辛党:それに加えて、「バディ」を組んでいると、「バディ」がいるシーンへの登場判定に+20%のボーナスがもらえる。


下げ友:え? 登場判定って、どうやるの?


劇辛党:「魅力×5%」だね。


寝落ちリア充:え! それじゃあ、僕は全然登場できないじゃん! 基本が50%しかない!


下げ友:まあ、俺は余裕で登場できるな。基本が90%あるから。


劇辛党:「ソロ」は、どんなシーンでも登場判定に+10%もらえる。


下げ友:うーん。それなら、どんなシーンでも100%で登場できるなー。


劇辛党:あと、「バディ」は、相手をカバーリングしやすくなるね。


下げ友:カバーリングかー。どっちかって言うと、カバーリングしてもらいたい感じだけど。


劇辛党:あと、《†バディエフェクト》が使えるようになるね。代わりに《†ソロエフェクト》が使えなくなるけど。


下げ友:どう違うの?


劇辛党:《†バディエフェクト》は、バディへの《†サイオニックヒーリング》の効果が上がる。《†ソロエフェクト》だど、《†マインドブラスト》でダメージ以外にバッドステータスを与える。という違い。


下げ友:……まあ、「バディ」でいいかな? せっかく「バディアクションTRPG」と銘打ってあるわけだしね。


時間をかける少女:「バディ」にしようよ! そっちの方がいいよね!


下げ友:……傷を治してもらいたいからでしょ?


時間をかける少女:うん! そうだよ!(朗らかに)


下げ友:それしかないのかよ!?


時間をかける少女:違う、違う。そんなこと、ないってー。カバーとか? するしー。


下げ友:する気、ないよね? カバー。


時間をかける少女:するするー(棒)。


下げ友:お! じゃあ、お前がカバーして、出来た傷を俺が治せば良いんじゃないの?


劇辛党:なーるほど! って、どんな関係だよ!? ハイ、次、寝落ちリア充。


寝落ちリア充:コールサインが「暁あかつき」で、名前が「光影介ひかり・えいすけ」です。26歳。身長が180cm。スペックカラーが「オレンジ」だから、いつも目がオレンジ色に光っているよ。髪の毛が黒で、肌が白。だから、オレンジが目立つね。


腹黒演劇乙女:それは目立つねー。


劇辛党:なるほど。じゃあ、結構派手なんだね。で、武器は何だって?


寝落ちリア充:「PDW」だけど。


劇辛党:じゃあ、結構、デカい銃だね。持ち歩く時にはケースか何かに入れてないと。


寝落ちリア充:バッグに入れてるよ。あと、「オーダージャケット」ってどんな服でもいいの?


劇辛党:いいよ。フルオーダーですよ。


下げ友:俺、スーツだから。……ん? 「オーダージャケット」って1着?


劇辛党:そうだけど。


下げ友:つーことは「着たきりスズメ」な状態かー。


劇辛党:女生徒とか、「白覚先生って、ちょっと臭わない?」って(笑)。


下げ友:「白覚」って言われてんのかよ!? コールサインなのに。


一同:(笑)。


下げ友:みんなから「銀ちゃん」って言われてるってことで。


寝落ちリア充:そう言えば、いつもガーデンの仕事をしているの?


劇辛党:いや、普段は別の仕事とかしていて、指令が下るとオーダーとして働く感じだね。


寝落ちリア充:どうしよっかなー。


下げ友:え? ケーブルテレビの設置とかやってるんじゃないの? 〈メカトロニクス〉で〈特殊機械操作〉+30%もあるんだし。


腹黒演劇乙女:具体的すぎておかしー(笑)。電話線の設置とかじゃないんだ。


寝落ちリア充:じゃあ、修理屋で。ラジオの修理。


時間をかける少女:ラジオの修理って(笑)。


下げ友:仕事なさそうだなー(笑)。町の修理屋さんでいいじゃねーか。


寝落ちリア充:じゃあ、「テレビ、ラジオの修理承ります」って。


劇辛党:「町の修理屋さん」、了解。ハイ、次。時間をかける少女。


時間をかける少女:私は、「風見鶏ふうか(かざみどり・ふうか)」だよ。お父さんは大企業「大○家具」です!


下げ友:いきなりぶっ込んでくるねー……。


時間をかける少女:……はウソでー(笑)。全国展開している「風見鶏専門店」。


下げ友:売れねーよ! そんな専門店。聞いたことないわ!


時間をかける少女:……&「ニワトリ専門店」。


腹黒演劇乙女:結局、ニワトリも売ってるんだ!?(笑)


下げ友:わかったよ! 「風見鶏専門店」でいいじゃねぇか!?


時間をかける少女:そうだね! 大企業だから、ね!


劇辛党:日本の風見鶏市場のおよそ99%を牛耳る、みたいな感じですかね。


下げ友:そこまで需要があるかわからんけど。


劇辛党:まあ、この世界では、風見鶏がもっと普及しているのかも知れませんね……。


時間をかける少女:でね、風見鶏がねー……(力説)。


下げ友:ハイ、次のヒトー。


時間をかける少女:待って! 髪の毛は基本的に黒なんだけど、光が当たると青いのがわかる、みたいな。あ、でも、普段から髪の毛に一筋、青い毛が混じっているよ。瞳はライトブラウン。身長は162cmだよ。現在、高校二年生。


下げ友:高二病を患っています。


時間をかける少女:違うし! で、【魅力】が17もあるんだよ!


下げ友:俺は18あるけど。


時間をかける少女:知らねー! ってお金、払うからでしょ!


劇辛党:すごい偏見(笑)。


下げ友:あー、なるほど。時間をかける少女サンは、お金をくれるヒトが魅力が高いと。そういうことかー。へー、なるほどねー。ハイハイハイハイ。


時間をかける少女:違うし!(怒)


劇辛党:ハイ、最後。腹黒演劇乙女。


腹黒演劇乙女:(もぐもぐ)「白血のエレクトロン」。名前は「桃山クルミ(ももやま・くるみ)」。


下げ友:何で、食いながら紹介してんだよー(笑)。


腹黒演劇乙女:いや、順番が回ってこないからー。つい。身長は153cm。髪は黒。瞳も黒。22歳。オーダーの権利を守るためにガーデンに所属しています。


劇辛党:面倒くさそうなヒトですね。


腹黒演劇乙女:両親は古流の剣術道場をしています。それで私は軍事マニア。日本刀を持ち歩いています。


下げ友:(笑)そのヒト、大丈夫?


劇辛党:どうやって日本刀を持ち歩いているの?


腹黒演劇乙女:えーと? ケースに入れて?


劇辛党:見つかったら、ガーデンの身分証を見せて「ガーデンです!」って。


下げ友:感じ、わるー。だったら、最初っから身分証を首からぶら下げておけばいいじゃん。


劇辛党:それってこの世界の警察からしたら、ムカつくだろうなー。


腹黒演劇乙女:普段は、実家の剣術道場を手伝っています。


下げ友:ニートだ。


腹黒演劇乙女:ニートじゃないし。道場を継ぐ予定だし。きっとすごく強いんだし。


劇辛党:で、PC②だから、寝落ちリア充のPC③「光影介」とはバディなんだよね?


腹黒演劇乙女:そうそう。


寝落ちリア充:うん!


劇辛党:じゃあ、これでキャラ紹介も終わったね。いよいよ、本編、始めますか!


一同:イエーーーーイ!(拍手)


時間をかける少女:! ちょっと待って!


下げ友:何だよ、今度は?


時間をかける少女:栗まんじゅう! 取ってくる。もう、ないから!


劇辛党:どうぞー。っていうか、よく食べられるよね……(感嘆)。


時間をかける少女:だって、おいしいから! ね!


下げ友:いや、「ね!」って言われても……。





 こうして、プリプレイ編は遂に完結!


 時間をかける少女が栗まんじゅうを調達してきたら、本編開始だ!


 栗まんじゅう、早く取りに行って来いよ!


 それに、そんなに栗まんじゅうが好きなら、「風見鶏専門店」などという、訳のわかんない大企業の娘じゃなくて、「栗まんじゅう」が有名な老舗の娘とかでも良かったんじゃないのか?

 それとも何かの伏線なのか? 


 数々の疑問を残しつつ、オープニングフェイズへ! 

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