ACT15 オープニングフェイズ 桃山クルミ&光影介『えーと、最近、何か新しい技は開発されましたか?』『ウチは古流なので、新しい技は開発してないッス』

劇辛党:じゃあ、セッションを始めるよー。


一同:お願いしまーす!





 というわけで、セッションも無事? 始まったので、


 劇辛党→GM

 時間をかける少女→PC①「風見鶏ふうか」(以下、ふうか)

 腹黒演劇乙女→PC②「桃山クルミ」(以下、クルミ)

 寝落ちリア充→PC③「光影介」(以下、影介)

 下げ友→PC④「白井銀造」(以下、銀造)


という感じでお送りします! そうします。





GM:えっと、背景説明はしたからいいよね?


一同:うん。


GM:現代社会で、「ネフィリム」がいる、そんな世界。ただし、みんなネフィリムのことを詳しく知っている訳じゃない。だから、酷い殺人事件とか起こると、「犯人はネフィリムか!?」という具合に報道されるわけ。


銀造:楽だよね、それ。困ったら、全部ネフィリムのせい。


GM:ホントにそんな感じ。でもオーダーの方も、ガーデンに所属しているから問題がないんであって、ガーデンに所属していないオーダー……急に能力に目覚めちゃったいじめられっ子とかが、いじめっ子の頭を指先からビームを出して吹き飛ばしちゃったり。


クルミ:コワイねー。


GM:あ、もちろんガーデンに所属しているオーダーも任務の中で特性能力を使う分には問題ありませんけど、いきなり町中でぶっ放したりしたら、問題ですよ。


銀造:じゃあ、《†ブレインウォッシュ》で女生徒とかを洗脳して好き勝手なこととかしたら……。


GM:あ、そういうことは多分バレないとは思いますけど。


銀造:やったーーー! やりたい放題だぁーーー!(喜)


ふうか:へー(冷)。


クルミ:良かったねー(冷)。


銀造:い、いや、やらないよ? そんなこと。やるわけないじゃん!


GM:まあ、そんな感じのご時世でございます。


一同:りょうかーい。


GM:じゃあ、いくよ。オープニングフェイズ。では、PC②と③。


クルミ&影介:はーい!


GM:君たちは指令所に呼ばれているよ。


クルミ:「指令所」ってどんなところなんだろう?


GM:よくある雑居ビルの一室ですよ。あなた方は日常生活を送っていますが、指令が入るとこうしてガーデンの指令所に呼ばれるわけです。


影介:じゃあ、僕はアレだな。「自動車・自転車・テレビ・ラジオの修理承ります!」って感じの修理屋をやっていて……。


銀造:全然、客が来そうな気配がないなー。


GM:月収がすごい少なそうだね。……まあ、そういう感じで、普段は町の修理屋をしていて、ガーデンからの呼び出しがあると、こうして指令所に来る、そんな感じ。


クルミ:ガーデンの仕事で生活してそうだねー。


銀造:どのくらいもらえるの?


GM:だいたい、一般的には、ワンミッションが拘束期間1週間くらいで、50万円以上。


影介:すごっ!


銀造:でも、まあ、命をかけてるわけだから。


GM:で、君たちは雑居ビルの一室に呼ばれています。まあ、毎回、呼び出しの時に場所が変わったりするわけですが。


影介:何で?


GM:さあ、何でですかね? 場所を知られたくないのかも知れないし、単にお金がなくて、場所を転々としているだけなのかもしれない。


クルミ:そっか。


GM:で、あなた方の目の前にいるのは、上司にあたる人物です。


影介:どんな人? 名前は?


GM:名前は……「市瀬いちのせ」と言います。年の頃はだいたい50歳くらい。


クルミ:カッコイイ?


GM:貧相ですね。ひょろんとしている。


ふうか:貧乏ってこと?


GM:そうですね。背広ですけど、いい背広ではありません。この雑居ビルの一室で、この男から話を聞いていると「ホントにガーデンって世界を救う組織なのか?」と疑問に思うかもしれません。


クルミ:っていうか、スゴイ裏組織みたいな感じだね。


GM:いや、裏組織ではありませんよ。実際に銃の訓練とかするために、軍施設へ行って練習させてもらったりしていますから。ですから、あなた方からすると、「この組織って力があるのかないのかわかんないところだよね」って感じです。


一同:へー。


GM:それに、あなた方が持っている装備品も、支給品もあることはありますが、ほとんど自腹で買っているんですよ。


クルミ:え? そうなの?


GM:だから、あなた方は、この市瀬さんとかに「アレ、回してもらっていいですかね?」って具合に装備品を回してもらっている感じです。


クルミ:でも、私は、オーダーの権利を守るためにガーデンに所属しているから、そんなことは気にしない。


銀造:狂ってる、狂ってる(笑)。


クルミ:むしろ当たり前。みんなやれ。


GM:「ところで……」と言って、市瀬さんが眼鏡を上げながら、


GM/市瀬:「君たちは、『奇跡の女子高生』を知ってるかね?」


ふうか:私かーーー!(喜)


GM/市瀬:「『奇跡の女子高生』……略して『KJK』!」


クルミ:え? ホントにそうやって言うの?


GM:はい。


クルミ:「いえ、聞いたことはありません」


影介:「ありません。初耳です」


GM:すると、市瀬は「知らないのか?」と言って、君たちの机の上に「バサッ」と新聞記事を投げますが。


クルミ:新聞?


GM:そこには、女の子が歌って踊っている写真が。


クルミ:何面記事なの?


GM:三面。


クルミ:三面記事なんだ。


銀造:あ! それで『KJK』なんだ。三人組のユニットで『KJK』。


GM:いや、一人だよ。


銀造:え? 一人なの?


クルミ:じゃあ、とりあえず読みます。斜め読み。


影介:同じく、読みます。


GM:そうすると、「天国の仲間に届け!」みたいな。「天使の歌声」って感じの記事だね。


影介:歌、上手いの?


GM:いや、新聞記事だから。実際に上手いかどうかはわからないけど。


クルミ:「仲間」って誰?


GM/市瀬:「君たちは、先日、某県で起きた大事故を知らないのか?」


クルミ:えー? どんな事故? 知ってるの?


GM:えーと、ガス爆発ですね。「女子高生、まとめてバーベキュー!」


影介:ガス爆発?


クルミ:えーーー!? どんな事故なの? それって。


GM:いやぁー、詳しいことはわかりませんけど、その大事故の生き残り、「奇跡の女子高生」―――略して『KJK』のことですね。


クルミ:誰が略したの?


銀造:GMの好みじゃないの?


GM:黙れ。そんな感じで、ガス爆発で仲間を失った女子高生が、「天国にいる仲間に届け」って感じに歌を歌ったら、それが「天使の歌声」というヤツで取り上げられて大人気!


クルミ:で、ガス爆発はどんな事故なの?


GM:いや、だから詳しいことはわかりません。そんなことより「この女子高生、カワイイよね?」みたいな感じなので。


クルミ:えーーー!? その反応、おかしくない? ……何人くらい死んだの?


GM:20人くらい?


クルミ:それ、いくら私でも覚えてるんじゃない?(笑) 


GM:なるほど、いいでしょう。


影介:僕だって、もともと報道関係につとめていた両親がいるんだし、そもそもテレビやラジオの修理しているんだから、そういうニュースは聞いてるよ。きっと。


銀造:壊れてるんだから、ニュースなんて聞けないんじゃ……。


影介:いや、だから「映るかな~?」って確認するでしょ? 普通。


GM:なるほど、いいでしょう。あなた方が、そのニュースについて詳しいことを知っているかどうか……。


クルミ:知ってるでしょ。普通。


GM:いやぁー、この世界だと、この程度じゃあ、大して取り上げられないから……。


クルミ:どんだけ治安悪いんだよー。


GM:まあ、じゃあ【知力】で。成功率は【知力】×5だからね。


クルミ&影介:りょうかーい! ……(コロコロ)……。


GM:二人とも成功だね。そうすると、この話は「高校の合宿で、キャンプファイアーの火が……周りの燃料に着火して……」


影介:きゃー!(喜)


銀造:ちょっと! どういう状況でやってたわけ? ちょっと危なすぎるだろ?(笑)


影介:何で、キャンプファイアーの近くに燃料を置く必要があるんだよ!?(笑)


クルミ:ホントだよね。キャンプファイアーの近くに燃料を置く必要が、まったくないよね(笑)。


GM:まあ、火が付くまでは大変なので。丸太ですから(笑)。


ふうか:バカだったんだよ。


銀造:まるで説明がつかない。


GM:そう、説明がつかない。で、「キャンプファイアーをしていたら、(ふうかを見つつ)折り悪く、強風に煽られて……」


ふうか:(慌てて)それ違う。それ違う。(←《風候操作》の人)


GM:「……折しも、常人では信じられないような強い風が吹き……」


ふうか:ちょっと待って、ちょっと待って。それ、おかしいでしょ!


GM:まあ、あなた方は詳しいことは知っているのでわかりますが、この時に巻き込まれた生徒は数人を残して、みんな死んでしまっていますから。


クルミ:えー!? そうなの?


GM:あ、そう言えば、女子校でした?


ふうか:うーん。共学かな?


クルミ:えー!? 女子校、すごい楽しいのにー。


GM:で、大量の高校生が死んだけど、奇跡の女子高生だけが無傷。


影介:えー? そうなんだー。怪しー……。


クルミ:えーと、20人、死んじゃったってことは、クラス?


GM:はい。クラス行事です。


銀造:それ、担任の先生……。


GM:死んでるよ。


銀造:良かったね。逆に。それって、もし生き残ってたら、本当にサイアクな状態になってたよね。そこら中から責められて。


GM:確かにねー。


影介:でも、いくら何でも怪しいね。その生き残った女子高生。一人だけだし。無傷だし。状況もおかしいし。


クルミ:(ふうかに)歌、得意なの?


ふうか:得意、なんじゃないかな?


クルミ:そうしたら、『KJK』になっちゃうじゃん。


影介:(突然)「クルミさん」


クルミ:「コールサインで呼んで下さい」


一同:(笑)。


影介:「この事故……」


クルミ:うん。じゃあ、市瀬さんに、「ああ、彼女のことですか。最近、良くテレビに出ていますよね」って。


GM/市瀬:「……知っていたか」


影介:そう言えば、歌とか聞いたことあるかな? 『KJK』って歌上手いんでしょ?


GM:では、【魅力】判定を。


影介:うん。……(コロコロ)……。失敗。


GM:では、「上手いは上手いけど、まあ……」という印象だね。わかんないって感じ。


GM/市瀬:「諸君らには、この事件の調査に当たってもらいたい。当面の調査費はこれで……」


GM:そう言うと、市瀬は、懐から薄い封筒を取り出して君たちに渡します。


クルミ:薄い封筒って何!?(笑)こういう時って、たいていは厚い封筒なんじゃないの?


GM:薄い封筒。中には図書券が入っている。


クルミ:図書券!?


影介:アハハハハ! 図書券かよ!?


銀造:つーか、今時、図書券ってあるのか? せめて図書カードじゃないの?


クルミ:確かにー。聞かないよねー。


ふうか:ねー。


GM:う……。いや! この世界では図書券なんです!


クルミ:そっかー。


GM:で、「こちらの方が現金化しやすい」と言って市瀬が渡してきますが。


銀造:イヤイヤ。そもそも、図書券って1枚500円だろ? 封筒が薄いんじゃ、一体、どれだけ入ってるんだよ!?


GM:えーと、多分8000円くらい?


影介:少なっ!


クルミ:さっき50万円とか、言ってたー。


銀造:どうしろっちゅーの。8000円で、どうすんの? 二人で8000円ってことは一人4000円でしょ? それでどんな情報収集しろと。


GM:あ、一人8000円だよ。


影介:おーーー(感嘆)。


銀造:何で、感心してんだよ。そもそも、「現金化しやすい」って言うけど、現金でもらった方が楽なんじゃ。


クルミ:確かに(笑)。


GM:まあ、ホラ。「この組織ってお金がないんだなー」みたいな。


ふうか:そこだけは、すっごく良くわかるね。


GM:「お前たち、これで頼むぞ」と市瀬さんは……。


銀造:「これで頼むぞ」とはよくぞ言ったもんだよね。


一同:(笑)


ふうか:本しか買えないじゃん! 図書券ってー……(←ご立腹)。


銀造:まあ、お前はもらっていないけどな。


影介:確かに。


クルミ:じゃあ、神妙な顔で受け取って。「ハイ」


影介:じゃあ、受け取って。薄さを確認しながら「いくらあるかなー?」って予想してみる。


GM:では、君は「多分、8000円」ってわかる(笑)。


銀造:しかし、この金って何なんだろうな……。


GM:多分、市瀬さんのポケットマネーじゃないかと。


銀造:ところで、女子高生をどうするって話なの?


GM:うん。だから、この『KJK』を調べろってことだね。


銀造:あー。個人的な頼みに近いの?


GM:そうそう。市瀬さんが『KJK』に好意を寄せているとか。


クルミ:だったら、自分で調べなよー(笑)。


銀造:ところで、この市瀬さんってオーダーなの?


GM:オーダーですよ。


銀造:どんな能力?


GM:それは秘密です。


クルミ:気になるねー。


GM:という感じで、クルミと影介のオープニングは終了です。


銀造:ところで、この二人ってバディなんだよね?


クルミ&影介:そうだよー。


銀造:でも、さっきから全然会話してないよね。


影介:「えーと、最近、何か新しい技は開発されましたか?」


クルミ:「ウチは古流なので、新しい技は開発してないッス」


GM:「最近、景気いいですか?」「そうでもありません」的な。


銀造:って言うか、クルミって丁寧語のキャラなの? 何? その「ないッス」とか。キャラ、ブレすぎなんだけど。


一同:(笑)


クルミ:「暁さん、久し振りです!」


影介:「久し振りです」


銀造:何、何が始まったの? この茶番劇。


クルミ:「えっと、今回の前金、図書券でしたね」


影介:「まあ、いっつもクオカードとかだけどね」


クルミ:クオカード!


GM:そうなんだ(笑)。


銀造:何、コレ!? どういう流れなの!?


影介:「でも、ホラ。ミッションさえクリアすれば……」


クルミ:「そう。ミッションさえクリアすれば、いっぱいお金が入るから……。いい防具とか買えますね」


GM:そこかよ!


クルミ:「このオーダージャケット、最近、ボロくなってきちゃったから」


影介:「そうですねー。僕のも相当ボロボロになっちゃっているんでー。色落ちとかしちゃって、もう大変」


ふうか:色落ち!?


クルミ:「でも、今回の事件、高校が舞台ですけど、私たちが高校に行ったら、目立っちゃいますね」


影介:「そうだね」


クルミ:「私、久し振りに制服とか着ちゃおうかな(きゃぴ)」


銀造:アタマ、おかしー。


クルミ:(笑)。


銀造:お前、着れないだろ? いくつになってんだよ?


クルミ:22。ムリかー(笑)。


ふうか:ムリじゃないよ。きっと。


銀造:うーん……。ギリギリ? まあ、キャバクラとか行けば、まあ、いるしなー。


クルミ:ああいうところは、暗いから大丈夫なんでしょ?


銀造:そうかも。


GM:じゃあ、そういう感じで。次のシーン行きますよー。


銀造:次は、誰?


ふうか:ハイハーイ!


GM:そうですね。PC①の風見鶏さん、行きますかー。

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