ACT13 プリプレイ 『フッ! ダメージは「1D5+40」!』

時間をかける少女:そう言えば、装備品とかってどう決めるの? 欲しいのをもらえるの? 武器とか。


劇辛党:はい。もらえますよ。


一同:やったー!


寝落ちリア充:好きに選んでいいの?


劇辛党:いいですよ。えーと……「アイテム」の表のところに「常備化」という項目があるよね?


時間をかける少女:うん、ある!


劇辛党:例えば、時間をかける少女の「風見鶏ふうか」の場合……武器は「和弓」かな?


時間をかける少女:うん! 私は、弓道部だからね!


劇辛党:そうすると、「常備化」の欄が「1」だから、1点だね。で、自分の【魅力】分まで「常備化」できる。


時間をかける少女:じゃあ、私は【魅力】が17だから、17点まで「常備化」できるってことだね?


劇辛党:そうそう。


下げ友:俺なんか、18点もあるぜ?


寝落ちリア充:! 僕、【魅力】10しかないよ!


時間をかける少女:さっきは、【魅力】いらないって言ってたじゃん(笑)。


寝落ちリア充:いや、言ったけど! ……でも、そういうことわからなかったし。


下げ友:確かに、そういう説明はなかったな。しかし、俺は【魅力】18で、何ら困ってないから、特に問題ない。


劇辛党:まあ、別に装備なんてそんなにいらないじゃないですか。だってホラ、〈特性能力〉があれば大丈夫なゲームなんだから(←無責任)


寝落ちリア充:うん……。でも、ダメージが高そうな武器って、常備化するポイントが高いよ。「レーザーライフル」だと、常備化するのに21点かぁ~。


劇辛党:全然足りませんね。


寝落ちリア充:でも、「レーザーライフル」はダメージが「2D10+9」あるのに、常備化するのに安い「PDW」だとダメージが「1D10+13」しかないんだよー。


腹黒演劇乙女:正直、どっちもあんまり変わらないように感じるけど。


寝落ちリア充:え!? 最大ダメージが全然違うんだよ!?


腹黒演劇乙女:あ、ホントだー!


寝落ちリア充:ね? だからさぁー……。


劇辛党:でも、まあ、持てないモノは仕方ないよね。


時間をかける少女:私の「和弓」は1点しか使わないんだけど……。ダメージは「2D10+5」だって。大きいのかな?


下げ友:よくわからんな。


時間をかける少女:そうだ! 他の武器も持ってもいいの!?


下げ友:イヤイヤ、お前のキャラって、女子高生だよね?


劇辛党:それに、まだガーデンにも所属していないので、一般的な高校生の格好の範囲でお願いします。


時間をかける少女:そっかー……。あ! そう言えば、防具もあるの?


劇辛党:ありますよ。


寝落ちリア充:それも、もしかして常備化する必要があるの?


劇辛党:もちろんです。まあ、ガーデンに所属しているオーダーは「オーダージャケット」ですかね。コストパフォーマンスもいいし。


寝落ちリア充:えーと……(ルールブック確認)……「オーダージャケット」って常備化するのに4点もいるよ!?


劇辛党:ですね。つまり残り6点。まあ、防具を常備化しない選択もあるかとは思いますが。


時間をかける少女:ないよ。それはない。


寝落ちリア充:防具はないとなー……。そうすると、選択肢なんてほとんどないよ……。


下げ友:まあ、【魅力】が低いから(笑)。


時間をかける少女:私は、ポイントに余裕があるから……もっといい防具にしようかな~?


下げ友:いや、お前のキャラは、「オーダーに目覚めていない女子高生」なんだろ? そもそも「オーダージャケット」すら着ているのがおかしいんじゃないか?


時間をかける少女:おかしくないよ!


寝落ちリア充:いや、おかしいよ。


時間をかける少女:おかしいか、やっぱり。……じゃあ、「オーダージャケット」並みの制服とか!?


下げ友:どんな制服だよ!?


劇辛党:えーと、「制服」がありますね。常備化に2点。


時間をかける少女:えーーー!? あるのかーーー……。


劇辛党:しかも、ちゃんと防御力ありますよ。(小声で)弱いけど。


時間をかける少女:ちょっと!? 聞こえてるよ!


劇辛党:まあ、その分、他の装備を整えておけばどうですか?


時間をかける少女:そっかー。うん、そうするー。


腹黒演劇乙女:私は、武器を「日本刀」にしたよー! ダメージは「1D10+13」だって。この刀はねぇ……、自分で鍛えたの!


劇辛党:ほう、いいですね。


下げ友:「大太刀」ってのがあるけど? もっとダメージ高いよ。


腹黒演劇乙女:「日本刀」がいいの。カッコイイから。


下げ友:あー、その刀を鍛えている時に雷に打たれて……。


腹黒演劇乙女:そうそう。「バーン!」って雷に打たれて。その時からチカラに目覚めて。


劇辛党:なるほど。


下げ友:でも、最初にそういう設定を作ると、後でもっといい武器が出てきた時に、乗り換えづらくなるけどな。


寝落ちリア充:確かに。





 ―――そう。


 他のTRPG、もっとはっきり言ってしまうと、かの名作『D&D』とかやっているとありがちなのだが、「これは先祖伝来の剣(高品質のロングソード)」とか言って大事に使っていたのに、突然、戦利品で「ロングソード+2ショッキング(魔法の電撃付きの超レアアイテム)」などを拾ったりしてしまい、「えー、だってぇー、くれた人(ホブゴブリン、故人)に悪いしぃー。それに、こっちの方が強いから……。ご先祖様の剣をなくしたらマズいし」などと言い訳しつつ使うハメになったりするのだ。


 ま、結局、乗り換えるわけだけど。


 仕方ないじゃない。

 だって、ゲーマーだもの。  byをとめ。





腹黒演劇乙女:あとねー、「オートバイ」も買ったよー!


時間をかける少女:いいなー。私も車買おうかなー。


下げ友:高校生が運転出来るのか!? アメリカか!?


時間をかける少女:だって〈運転〉ってもともと40%あるよ。


下げ友:まあ、そうだけど。高校生だろ? 運転手とかいるなら別だけど。


劇辛党:まあ、運転する技能はありますけど、免許は持っていない感じですかね。


時間をかける少女:そっかー。じゃあ、「自転車」にしようっと。高校生だし。


劇辛党:了解です。……で、そういう下げ友は決まったの?


下げ友:うーん……。まあ、俺のキャラは、あんまり戦闘向きじゃないんで……。でも、この有り余る【魅力】を生かしたい!


劇辛党:どう生かすんだよ?


下げ友:んー……。お! 「グレネードランチャー」が常備化10点! ダメージも「1D5+18」となかなかの安定ぶり。「オーダージャケット」と合わせてもまだ余裕がある!


劇辛党:……君のキャラって「学校の先生」だよね?


下げ友:その予定だけど?


劇辛党:どうやって持ち歩くんだよ?


下げ友:えー!? じゃあ、9点の「スナイパーライフル」?


劇辛党:ゴルフバッグにでも入れればいいとは言え……。さっきまで、時間をかける少女に「女子高生らしさ」をあれこれ言ってた人間とは思えない選択だな……。


下げ友:わかったよ。ん? ……ところで、「C4」ってナニ?


劇辛党:「プラスチック爆弾」って説明書いてあるね。


下げ友:それって、ちっちゃいのか?


劇辛党:まあ、「設置型」だから、小さいことは小さいね。


下げ友:よし! それにしよう! これなら、高校教師が持ち歩いても問題ないだろう!





 ―――全国の高校教師(特に書道担当の方)、ごめんなさい。





劇辛党:「C4」持ち歩くとか、問題あるに決まってんだろ!


下げ友:まあ、ちっちゃいし、持ち運べるわけじゃん?


劇辛党:まあ、持ち運べるけどさ。でも、どうやって入手してるんだ?


下げ友:ほら、そこは【魅力】も高いし、〈交渉〉も100%あるから、「今月の分のお願いしますよ?」「仕方ありませんね。これが今月の分ですよ?」みたいな?


劇辛党:どんな組織だよ? ガーデンって。


下げ友:えー? そういう組織なんじゃないの?


劇辛党:まあ、当たらずとも遠からず、ですけどね。


下げ友:で、学校にバレそうになったら、そこは〈†ブレインウォッシュ〉でー。


劇辛党:洗脳するのかよ!


腹黒演劇乙女:何か、色々、ヤバイねー。下げ友って。


時間をかける少女:ねー。


下げ友:いや、俺じゃなくて、俺のキャラが……。


腹黒演劇乙女:ちなみに、その爆弾ってダメージどのくらいなの?


下げ友:フッ! ダメージは「1D5+40」!


寝落ちリア充:すごっ!


時間をかける少女:何、そのダメージ!?


腹黒演劇乙女:もうそれって「1D5」が関係ないよね。むしろ「40+1D5」じゃん!(笑)


寝落ちリア充:確かに。


下げ友:しかも、「範囲」攻撃だ!(ドヤ顔)


腹黒演劇乙女:なにそれ、意味わかんなーい!(笑)っていうか、周りを巻き込まないの?


下げ友:……(ルールブック確認)……大丈夫なんじゃないの?


腹黒演劇乙女:へー。





 こうして、偉大なるチカラ「C4」を手に入れた、下げ友の分身たる『高校教師(書道担当)白井銀造(年齢未決定)』。


 この「C4」さえあれば、特性能力に頼る必要なんてない!

 そう、HP(というか負傷ゲージ)が低くたって構わない!

 「キモい」とか言われたって構わない!

 ……もう、迷うことなんてない!


 だって、その代償に、こんな素敵な装備を手に入れたんだもの。




 ―――しかし、この時はまだ誰も知らなかったんだ。

 C4の本当の恐ろしさを―――!(完)





劇辛党:で、これで、全員、キャラはできたのかな?


一同:はーい!


劇辛党:じゃあ、一休みしますか。


下げ友:何で、一休みする必要があるんだ?


劇辛党:だーかーらー! シーナーリーオー! 


下げ友:あーーー……!(ぽむ)


劇辛党:何回、言えばわかるんだよ?


下げ友:まあまあ、そう言うな。ここは、一休みして、美味しい中華料理でも食べに行こうじゃないか? 好きなんだろ? エビチリ。


劇辛党:まあ、好きだけど。美味しい店があるんだ?


下げ友:ああ、飯を食いながら考えればいいぜ?


劇辛党:じゃあ、そうするか……。


下げ友:行こうぜ! 中華料理を食いに!


一同:りょうかーい!


下げ友:ああ、もちろん、割り勘な(ドヤ顔)。


劇辛党:わざわざ言わなくてもいい気がするんだが……。


腹黒演劇乙女:うん……。


時間をかける少女:下げ友って感じだよねー……。


寝落ちリア充:確かに。





 というわけで、プリプレイ編もいよいよ大詰め。


 ―――俺たちは、登り始めたばかりなんだ。……この『ガーデンオーダー』を!(未完)



 ではなく、キャラ紹介を挟んで、いよいよ本編開始!(予定)



 乞うご期待!(食事に行くなら割り勘だけどネ!)

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