嫌なヤツ… 


 毎日書く。

 途絶えました。しかし、カラダを動かすことが趣味となった私が長年続けてこれたコツを1つ上げるとすると、

『ツライ時は無理してやらない』

 これに付きます。

 臆病者の言い訳です。


 今日は人間関係について書こうかなと思います。

 正直、職場の上司的人間と息が合いません。

 高圧的なものの言い方、昨日と今日とで言うことが違う、細かいところはネチっこくこれでもかと説明をし、肝心なところは省略してサッパリ何が言いたいのか分からない。

 ハッキリいいます。2年前の自分を見ているようです。

 いつもピリピリして、周りに圧力をかけ、人にやさしく接するというやり方を知らない。

 はぁ、確かに私もそうだった。怒りのコントロールがまるでできていませんでした。怒りというのはモノを生み出すエネルギーにもなれば、全てを破壊しつくす核兵器のようにもなります。厄介なものです。

 また機会があれば『怒り』をテーマに書いてみたいと思います。


 この自分の周りの嫌なヤツ。

 実は『書く』のに絶好の相手なんですよね。歳を取ってやっと分かりました。


 プロの作家の中でも群を抜いて速筆で、書いた作品のメディアミックスも多々ある作家に西尾維新がいます。

 彼のインタビュー記事なんかを読むと、

「作家は1人で作業が完結できるので続けられる。マンガ家やアニメの制作は他人と一緒に作業をしなければならないので僕にはできない」

 的な受け答えが見受けられます。

 ここで、『人と接するのが苦手だから作家になろう』とか、『人が嫌いだから作家になろう』と、勘違いしちゃう人がいるのでは無いでしょうか。私は20代の頃、勘違いしていました。

 1人で仕事をすることと、人が嫌いであることは同じじゃないんですね。

 ましてや、お話しを作る人が人に興味が無いというのは致命的だとさえ、最近は思います。

 

 お話しの核、肝、リアリティはやっぱりストーリーよりもキャラクターにあるといっても過言ではないでしょう。ストーリーも大事ですが、『人間』として生きていと感じるキャラクター、これだけでも読者をグイグイ惹きつけます。

 そいつが窮地に立てば、立つほどドキドキします。

 その窮地にホントにムカつく嫌なヤツに追い込まれて、その嫌な奴をやり込めるように打破した時の爽快感。これはたまりませんな。

 下町ロケットとか半沢直樹とか、このパターンでしたよね。

 また、この嫌なヤツが実はいろんな経験でこんな風になって、ホントはいいヤツだったんだとかのギャップ設定もあります。

 このホントに嫌なヤツをリアルに描くにはどうすればいいのか?

 目の前にモデルがいるじゃないですか。 私にとっての今の上司です。

 自分が受けて胃がギュッとなるほど嫌だったこと、自分の自信を粉々にされる扱いなんかエピソードとしてかなり使えそうです。

 

 モノを書くということに意識すると、こういうちょっとした人生の嫌なこと、嫌な人が自分のチャンスになるかもと考えられる。

 ほら、生きることがちょっと素敵になります。

 どんなお話しでも、結局は『人を描く』ということに尽きるのではないでしょうか。そのシチュエーションや、出来事を想像し、それにより、自分の考えたキャラクターが何を思い、どう対処し、どう感じるのか。

 そして、自分の想像を超えたところでそのキャラクタ-が行動をおこしたとき、初めて『キャラクターが勝手に動き出した』という状態になるのでしょうね。

 今までにそんな経験1回もありません。


 まだまだ、人間を知り、好きになる必要があるようです。




 

 

 

 

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