第78話 子供心も、大人心もどっちも必要さ。

純粋な子供こそ永遠の輝きを得る。

大人になることは即ち堕落。

だから私は永遠の子供でいよう。


いいね。

それなら、自分を変えなくっていいし、ルールなんか蹴っ飛ばせだし、大人はみんな敵で

永遠の子供である僕らは、純粋なる真理で突っ走れるよ。

という無軌道さをゆるしてくれる言説が

傷ついた子供の皮を被った大人は大好きだ。


本当?

本当にそれだけでいいの??


子供心はもちろん大切。

柔らかで自由な感性が切り開く道がある。

でも大人心だって同じくらい大切だ。


子供心を女性的な感性の右脳

大人心を男性的な思考の左脳って言い換えてもいい。

どっちも大事。どっちかだけじゃ世界は狭くて、脱出口が見えない。


左脳的な論理やルールは

嵐のように揺れ動く状況や

複雑怪奇な人間関係のとき

あなたをつなぎとめてくれる杭。

どんなときでも根本のルールは変わらなくて

それを応用すれば

一見混沌とした状態からでも答えを導ける。

それはとてもとても大切な宝物。


別に絶対不変なルールがあるわけじゃない。

でも限りなく根本的なルールや理論というものはあって

それを一つでいいから習い覚えておくと

他の文化や、知識に接したときにも応用が効く。

降りかかった災難や苦しみや病を効率良く解除できる。

いわばこの世界を理解するツールが増える。


右脳の世界も大切。

究極いえば、物事の成り立ちに意思が関係してる。

ここをわかって、深い愛みたいなのに委ねられれば全部解決。(本気で)

でもさ、意思や心だけじゃうまくいかないこともある。

論理をつかって分析したり、肉体を具体的に動かした方が早い時もある。

だから両方使えたらいい。


脳みそには両方入ってんだから、両方受け入れないといけないよね、っていう割と当たり前の話。

でも、左脳派は論理に突っ走り、感性を甘く見るし

右脳派は感情に閉じちゃって、ルールを毛嫌いする。


世界をすべて意味があり、受け入れるってんなら

反対にあるものも受け入れないと片手落ちだ。






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