第五章  ハイテクと呪術

 藍と剣志郎は、ほどなく剣志郎の先輩が住んでいるアパートの前まで来た。剣志郎は首を傾げて、

「おかしいなァ、この辺りはさっきも来たはずなのに、このアパートに気づかないなんて……」

 藍は、雅が剣志郎を惑わせてアパートに行き着けないようにしていたのだ、と気づいた。すると何となく剣志郎が気の毒になった。

( さっきはちょっと冷たかったかな? )

 でも優しくするとつけ上がるのが男だと思っている藍は、クスッと笑っただけで、剣志郎には何も言わなかった。

「あっ」

 藍はそのアパートを見て、思わず声を発してしまった。アパートの周りには、たくさんの黄泉の化け物がいた。しかし、その全てが、光の結界にはばまれていたのだ。結界はアパートを囲むように張られており、その結界に触れた魔物は弱っているようだった。そのそばにいる魔物は、弱っている仲間を見て、たじろいでいるようだ。

( これは雅じゃない。光の結界は、黄泉路古神道の使い手にはできないものだ。だとすると……)

 藍は武智を思い出した。

( あの人、やっぱり呪術者なのかしら? )

 藍が思案に暮れていると、剣志郎が心配そうに、

「どうしたんだ、藍? 具合でも悪いのか?」

などと能天気なことを訊いて来た。藍は剣志郎を見て、

「違うわよ。ちょっとね」

 言葉を濁して、

「ね、先輩の部屋ってどこ?」

「確か、二〇一号室だよ」

 剣志郎はアパートの二階を見上げた。藍も見上げた。するとその二〇一号室の辺りに、一番魔物達が群がっていた。

「剣志郎は、全然霊とか見えないんだっけ?」

 藍の唐突な質問に、剣志郎はキョトンとしたが、

「ああ、見えないよ。見たくもないけど。それがどうしたんだ?」

 藍は剣志郎を見て、

「今私が見ているものが見えたら、貴方、多分逃げ出すと思うわ」

「えっ?」

 剣志郎の顔が引きつった。

「何だ、何かいるのか?」

「大丈夫よ。恐らく、ここに集まっている化け物達は、只の監視だわ。貴方の先輩がどうしているのか、逐一報告させるためのね。でも、緊急の時には、攻撃を仕掛けて来るかもよ」

 藍が言うと、剣志郎はますますキョロキョロ辺りを見回した。

「本当に大丈夫なのか?」

「大丈夫よ。私を信じなさいよ」

 藍はアパートの外階段を昇り始めた。剣志郎は藍の後ろ姿を見ていたが、ハッとして彼女を追いかけた。

「さっき連絡したんだけど、電話に出ないんだ。いないのかな。携帯は電源切れてるしさ」

 剣志郎が追いついて言うと、藍は、

「いるわ。どこにも出かけられるような状況じゃないから。電話に出ないのは、小山舞達がかけて来たことがあるからかもよ」

「うーん」

 剣志郎は藍を追い越して、二〇一号室のドアの前に立った。そして、ドアをノックした。

「竜神か?」

 ドア越しに男の声がした。剣志郎は、

「そうです。この前、メールで頼まれた巫女さんを連れて来ましたよ。日本最強ですから、もう大丈夫です」

 藍はその言葉に、ちょっとばかりムカついた。

( 日本最強って何よ、もう! 全然褒められてる気がしないわ )

 ガチャッとドアが開き、無精髭を生やした痩せ細った男が顔を出した。髪はボサボサで、しばらく風呂にも入っていないような風体だった。

「とにかく、中に入ってくれ」

 男は辺りを警戒するように見回し、剣志郎と藍を中に入れると、後ろ手にドアを閉じ、鍵をかけた。

「うわっ……」

 藍は思わず呻いてしまった。

 男所帯にウジがわくとはよく言ったものだ。

 その典型が、この男の部屋かも知れない。

 辺り一面、食べ物のカスやカップ麺の空の容器、割り箸、仕事の書類であろうか、計算書のようなものが散らばっていた。そして、その汚さに加えて、四方の壁を埋め尽くさんばかりに神社や寺のお札が貼られていた。しかし、藍の目から見れば、それは気休め程度のものばかりだった。神気や霊気を感じない、ただの金儲けの道具に過ぎないものだ。

「申し訳ありません、こんな若い女性が来るとは思わなかったので、全然片づけていなくて」

 男は言い訳にもならないようなことを言って、ゴミを部屋の隅に押しのけ、薄汚れた雑巾のようなぼろ切れで畳を拭いた。藍には、そこがとても奇麗になったとは思えなかった。

「ど、どうぞ、座って下さい」

 男は押し入れの中からカビ臭そうな座布団を二枚出して来て、畳の上に敷き、二人に勧めた。剣志郎は気にする様子もなく、そこに腰を下ろしたが、藍はとても座る気にはなれず、

「こちらは?」

 剣志郎に男の名前を尋ねてはぐらかした。剣志郎はあっという顔をして、

「この人が、俺の中学時代の先輩で、森光一さん。コンピュータソフトの開発会社に勤めているんだ」

 森と呼ばれた男は、剣志郎と向かい合って腰を下ろし、

「初めまして。貴方が竜神が言っていた、神社の巫女さんですか?」

 藍をシミジミと見上げて言った。藍は森を見て頷き、

「はい。それにしても、すごい数のお札ですね」

 壁を見渡して言った。森も壁を見渡し、

「ええ。あんまり妙な感じがするし、電話が昼夜を問わず鳴るので、気味が悪くて……。今はジャックを引き抜いてあるので、鳴らなくなりましたが」

「そんなことが?」

 藍は興味深そうに森を見た。森は藍を見上げて、

「ここ何日かは何も起こらなくなったんです。ホッとしたんですが、またいつ始まるかわからないので」

「多分、もう何も起こりませんよ。それより、しばらく外へは行かない方がいいですね」

 藍が言うと、森は首を大きく横に振って、

「外なんてとんでもないです。ひどい時は、玄関のドアのそばに行っただけで、妙な声が聞こえたこともあるんですから。出かけるなんて、とんでもないですよ」

 藍は玄関のドアを見ながら、

「いつからこんなことが起こり始めたんですか?」

 森は腕組みをして首を傾げ、

「うーん。いつからだったかな。梅雨が明けた頃からですかね」

 藍はギョッとした。

( 梅雨明けの頃? 源斎が建内宿禰と共に消滅した後だ。やっぱり、小山舞がらみか……)

「小山隆慶が以前いた会社にお勤めだそうですね?」

 藍は話題を変え、森に尋ねた。森は藍を見て、

「はい。正確には勤めていた、です。今はもう元社員ですよ」

 これには剣志郎もびっくりして、

「えっ、会社やめちゃったんですか、森先輩?」

「ああ。あんな恐ろしいところ、とても勤めていられないからね」

 森が言ったので、藍がすかさず、

「恐ろしいところって、どういうことですか?」

 森は再び藍を見て、

「小山は妙なことを考えていたんです。人間の憎悪や怨嗟、嫉妬、悲哀などという、負のエネルギーを蓄積させ、人を呪う力に変換し、それをダウンロードできるようにするソフトを開発しようとしていました」

「負のエネルギーを蓄積させて、人を呪う力に変換?」

 藍と剣志郎は異口同音に叫び、顔を見合わせた。森は深刻な顔で、

「周りの連中は、元々変わり者だった小山の考えをあざ笑い、相手にしませんでした。しかし、小山は黙々とソフトの開発を続けました。見かねた直属の上司が、小山にそんなソフトは作れないし、仮に作れたとしても販売することはできないから、中止するように勧告したんです」

 藍は頷いて、

「それで?」

 先を促した。森は藍と剣志郎を見て、

「小山は逆らうかと思いましたが、素直に上司の言葉に応じ、ソフトの開発を断念しました。そして、しばらくして、小山は会社を退職したんです」

「……」

 剣志郎は固唾呑んだ。藍は黙ったままで森を見ている。森は続けた。

「それが四年前です。そして、それから一年ほど経った頃、突然その上司が死んでしまったんです」

「小山が殺したんですか?」

 剣志郎がたまりかねて尋ねた。すると森は首を横に振り、

「違う。その上司は、突然死したんだ。病院で調べたんだけど、全く死因がわからず、警察まで介入して、解剖した。でも、死因は特定できなかった」

「そんな……」

 剣志郎は唖然としていたが、藍は驚いた様子はなかった。

( 三年前なら、舞と出会った頃だ。恐らくその死因は……)

「でもその時はまだ、小山のことは忘れていた。突然死で死因が特定できないことはたまにあるからね」

「ええ」

 剣志郎は蒼ざめた顔で返事をした。藍は森の次の言葉を待っていた。森は溜息を吐いてから、

「それだけなら、誰も小山のことなんか思い出さなかった。でも、それから立て続けに社員が死んだ。それも皆、小山が会社にいた頃、奴をバカにしたりからかったりしていた連中だった」

 剣志郎は言葉も出ないほど驚いていた。森はその様子に気づいて、

「大丈夫か? 話、やめようか?」

 剣志郎が何か話す前に、

「いえ、続けて下さい。大丈夫です」

 藍が代わりに答えた。森は藍を見て、

「突然死が続いて、警察が本格的に動き出して、会社の人間は全員、事情聴取されました。労働基準監督署まで来ましたよ。過労死の疑いがあるとかでね。でも、タイムカードとか業務日誌から、その可能性は否定されました。どちらかというと、仕事が嫌いで、サボってばかりいた奴らでしたからね」

「そうですか」

 藍は言った。森は自嘲気味に、

「そんな中で、誰かが、小山のことを思い出しました。奴が開発していたソフトを完成させて、怨みのある連中に呪いをかけて殺したんじゃないかって。皆かなり精神的に参っていましたから、女の子達は泣き出すし、気の弱い男共は震え出すしで。とにかく、パニック寸前まで行きました」

 剣志郎は藍を見た。藍は頷いた。そして、

「警察はどうしたんですか? 誰かを任意で取り調べたりしたんですか?」

「いえ。事件性はないということで、警察はあっさり手を引きました。確かに、誰かが殺したとか、自殺とかではなかったですからね。ましてや、元社員が呪い殺したなんて、警察が信じるはずもないし」

「そうですね。もし仮に小山隆慶が、私が呪殺したと名乗り出たとしても、警察は取り合わないでしょう。もちろん、小山隆慶のアリバイくらいは調べるかも知れませんが」

 藍は応じた。森は藍を見て頷き、

「そうです。だからこそ、もし小山の仕業だとしたら、防ぎようがないと皆思ったんです。その日、会社を辞めた者は全部で二十人ほどいました。私もその一人でした」

 立ち上がって机の引き出しからDVDのケースを取り出した。

「この中に、小山が開発しようとしていたソフトの内容が入っています。それと、意味不明の京都の地図も」

「京都の地図?」

 藍と剣志郎は異口同音に尋ねた。森はそのあまりの絶妙のコンビネーションに苦笑し、

「お二人はよほど仲がいいんですね」

 藍を見た。藍は苦笑いして何も言わなかった。剣志郎は何となく複雑な思いで、

「どういう内容なんですか?」

 森は剣志郎を見て、

「言葉より、実際に見てもらった方がいいだろう」

 机の上にあるノートパソコンを藍の前まで持って来た。藍はその時、自分が畳の上に上がりたくないと思っていることを森に見抜かれているのに気づき、赤面した。森はそんな藍の焦りなど気にかけている様子もなく、DVDをドライブにセットし、マウスをクリックした。

「おっ?」

 画面が切り替わり、真っ暗になったかと思うと、不気味な音楽が鳴り出し、やがて画面中央からドクロが現れ、回転しながら段々大きくなり、ある程度大きくなったところで停止し、目がキラッと輝いた。そして、入力項目が現れた。

「何だ、これ?」

 剣志郎はその項目を見て気分が悪くなった。

「嫌いな奴の名前を入力。嫌いな奴の住所を入力。嫌いな奴の電話番号を入力。嫌いな奴の生年月日を入力。嫌いな奴の画像を取り込む。嫌いな奴の死に方を選ぶ。何ですか、これ? 正気な人間の考えることじゃないですよ」

 剣志郎は森を見て言った。森は、次画面という選択肢をクリックして、先に進んだ。

「ここはもっと凄いよ。嫌いな奴に送信する負のメールを作成する。メールに貼付する呪いを選ぶ。新規の呪いの作成。呪いの言葉の入力」

「見ているだけで、頭がおかしくなりそうだ」

 剣志郎は藍を見た。藍は、

「まだ先があるみたいですね」

 森に言った。森は藍を見て、

「はい。メールを自動送信するというのがあります。そして、その中には、一日に送信するメールの数が一万通まで選択できるように選択肢が設けられています」

 藍は思わず剣志郎と顔を見合わせた。

「病気だ。いや、精神が破綻しているよ、小山は。こんなこと、普通の人間の考えることじゃない」

 剣志郎が言うと、藍は、

「一概に小山隆慶だけを異常者として決めつけるのは早計よ。彼は相当社内で陰湿ないじめに合っていたのよ」

 森がギョッとして、

「どうしてそんなことがわかるんですか? 確かに小山は、随分と嫌がらせをされていましたよ」

 藍は、

「このDVDに小山隆慶の想念が宿っているんですよ。その時の恨みを込めながらこのソフトを開発していたね」

と言ってから、

「でもどうやってこのソフトを手に入れたんですか?」

「そこまではわかりませんか?」

 森が尋ね返した。藍は苦笑いして、

「それはさすがに」

 すると森は、

「小山と私は、仲がいいわけじゃありませんでしたが、悪くもありませんでした。何故なら、私も嫌がらせをされていた方でしたから」

「そ、そうなんですか? 先輩は、剣道五段の猛者だから、いじめなんて無縁だと思っていたのに」

 剣志郎が非常に意外そうに言った。森は剣志郎を見て苦笑いし、

「社会に出てからは、あまりそういうことは役に立たなかったよ。確かに剣道をやっていたおかげて、俺は小山のようにならなくてすんだのかも知れないけどね」

 剣志郎は藍を見た。藍は森を見た。森は話を続けた。

「そんな共通の立場でしたから、小山は不思議と俺には心を開いていたのかも知れない。俺は小山のソフトは信じられなかったけど、小山は俺を味方と考えたのか、このDVDをくれたんだ。しばらく忘れていたんだが、奴が始めた宗教団体が世間に知られるようになって、奴のことを思い出し、このDVDを調べたり奴の団体のことをネットで調べたりした。そんなことをしているうちに、周囲でおかしなことが起こり始めたんだ」

 藍は森の話を聞いていて、腑に落ちないことがあった。

「どうして貴方を狙い始めたのか、理由がわかりませんね」

と藍は言った。森は頷いて藍を見て、

「そうなんです。どうして狙われるようになったのか、わからないんです。私は小山に何もしていないし、むしろかばってあげたこともありました」

「どうしてなんだろう?」

 剣志郎が独り言のように言った。藍も腕組みをして考え込んだ。その謎は、しばらく解けないことになる。

「調べてみる必要がありますね」

 藍の返答に森は黙って頷いた。

「人の想念を電気的に送信することなんて可能なんでしょうか?」

 森はパソコンを操作しながら藍に尋ねた。藍はパソコンの画面を覗き込み、

「DVDに映像や音声が記録できるのですから、人間の想念が電気的に送信できないとは言い切れないでしょうね。私には断定はできませんよ」

「確かに、大昔の人から見れば、パソコンなんて想像もつかない代物ですからね。あり得ない話じゃないか……」

 森は溜息混じりに言った。そして、

「あと、この地図を見て下さい。京都市の地図なんですが、実際にはないものが描かれているんです」

と画面を切り替えた。藍と剣志郎はその地図に見入った。

「ああ、何だ? 京都御所が皇居になってる。それに、ここは二条城か? 国会議事堂だってさ。どういうつもりだ?」

 剣志郎が呆れ気味に言うと、藍は、

「豊国一神教の目的って、これじゃないの?」

「えっ?」

 剣志郎と森は同時に藍を見た。藍は二人を見て、

「秀吉の一族と、豊臣恩顧の武将達は、日本を滅ぼしかねない怨霊だと聞きました」

「えっ? 誰に?」

 剣志郎が尋ねた。すると藍は、

「私の遠縁に当たる小野雅という人からね」

「えっ、小野雅?」

 剣志郎はその名前をあまり聞きたくない。藍は続けた。

「小山隆慶と小山舞の目的は、豊臣一族の怨霊を解き放つことらしいのです。豊臣一族の怨霊を使って何をするのかと言えば只一つ」

 剣志郎と森は顔を見合わせた。

「只一つって、何?」

 剣志郎がバカみたいな顔で尋ねた。

「怨敵徳川家の作った江戸の壊滅」

「江戸の壊滅? 東京を破壊するっていうのか? 怨霊にそんなことができるのか?」

 剣志郎の愚問が続く。しかし藍は呆れもせず、答えた。

「できるわ。ただし、物理的な破壊ではなく、霊的な破壊よ」

「霊的な破壊? ますます意味が分からないよ」

 剣志郎は再び森と顔を見合わせた。

「東京は、京都がそうであったように、非常に霊的に安定した都市なの。もちろんそう仕向けた者がいるからなんだけど」

「風水で言う、四神相応だな。江戸は確かに霊的に安定している都市だったよ」

 森が呟く。剣志郎はその言葉にハッとした。

「じゃあ、江戸、いや東京を霊的に破壊した後で、首都機能を京都に移すつもりなのか?」

「多分ね。でも、一部の人々の間では、東京は日本の都じゃないのよ。天皇は東京に行幸されているだけで、都は京都のままだって」

 藍が言うと、森がポンと膝を叩いて、

「そうだ。小山は確か、元々は先祖が京都出身だとか言っていた気がする。奴自身は、京都で生まれたわけでも暮らしたわけでもなかったらしいけど」

「京都に首都を戻して、小山隆慶はどうするつもりなんだ?」

 剣志郎が誰にともなく尋ねた。藍は首を横に振って、

「そこまではわからない。不動産を買い占めて、首都移転の時に莫大な利益を得ようとしているのかも知れないし、もっと別の次元かも知れないわ」

 剣志郎は腕組みをして、

「江戸の町を霊的に安定させたのは、徳川家康の側近である南光坊天海だな」

 すると森が、

「天海って、確か明智光秀かも知れないって言われている僧だよな」

「明智光秀……」

 藍はその時、武智が言っていた言葉を思い出した。

『そのうちわかりますよ。案外、戦国時代が専攻だった貴女のお友達の方が私の正体をご存じかも知れませんよ』

( そうか、そういう意味だったのか )

 藍は森を見て、

「そのDVDをお借りしてもいいですか?」

「はい。そのDVDのせいで、おかしなことが起こっている気がするので。是非調べて下さい。もし、この一件、徳川と豊臣の確執が絡んでいるのなら、かなり複雑ですよ」

 森は勢い込んで言った。藍はそれに大きく頷いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る