モイとミー その2
ミーを拾って1週間ほどたった頃でした。
雨が降ってきたんです。
雨の中ミーをほおって置くわけにはいかないので学校帰りにミーを回収に急ぎます。
もちろんみんな家に連れて行ける環境でないから秘密基地においておいたわけで。
どうするか途方にくれます。
一番近所だった俺が家に連れて行くことになり連れて行くことに。
ここからは記憶が定かではないのだが母親が激怒していた気はする。
もちろんマンションはペット不可であり分かっていたはずだがその日はうちに置いてくれた記憶がある。
体調の悪そうなミーを見て母親が獣医に連れて行ったらしく、
母曰くあの時点であの犬は目が見えていなく治療も出来ないと後日談で聞かされた。
次の日何故か学校に連れて行くことになり俺は学校で犬を飼えるのかと喜んでいた。
Tちゃんたちもミーを連れてきたことは大喜びだった。
先生は家の親から事情を聞いていたか何かでちょっと神妙そうな顔をしていた。
先生に飼い主を見つけるために役所の人達が来てくれたのでミーを預けようといわれた。
俺は学校で飼ってくれるものだと思っていたのでかなり泣き喚いたそうだ。
ただ先生もちゃんとした飼い主に買ってもらった方が体もよくなるからと説得してくれた。
俺は自分達で買うわけにはいかないのは妥協しとりあえずはその役所の人やらに預けた。
その後先生や母親にミーにはまた会えるよねって何度か聞いたがなんかいつもごまかされてた気がする。
その後俺は親の転勤で他の土地に引っ越す事になりミーの事もすっかり忘れていた。
まぁ役所の人に預けるって時点で分かるよな、大人なら。
保健所行きだったんだよね、ミーは。
先生やかーちゃんは俺がショックを受けると思い、または理解できないと思い説明しなかったんだろうな。
ただ子供心ながらに変な空気は理解してた。
引越し後高学年になった俺はまぁいろいろ勉強もしたので保健所の存在を知るわけだよ。
あぁミーは目が悪いから保健所に連れられて殺されたんだなってのは6年生くらいになったときに気が付いた。
だけど過ぎた事だし俺も小さい時の事だから親や先生に何で教えてくれなかったとも思わない。
逆に知ったら俺は絶対に連れていかせなかっただろうし俺以外も納得はしなかったはずだろう。
ロキを里親として手放す時はその場にいなかった俺ではあるが。
いたら大泣きしそうで嫌だったわけだよ。
多分ミーの時の事も含めて大泣きしそうでな。
生きていたら20才を超えてるロキだからもう死んでっかな。
あれ以来犬はもう飼いたくないなぁと思ってるわけだが。
最近思う、猫でも同じじゃねぇかとw。
ま、写真だけはたくさん取っておいてやろうと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます