第2始まり

~数時間前~


キンコーンカーンコーン

「はあ、疲れた~!」

授業が終わった瞬間、私は一息つく。私が通う高校、旭川高校は進学校で授業の進みがとても速い。毎日授業についていくのに精一杯だ。

「ほら、終礼始めるぞ。全員席につけ。」

先生が声をかける、いつも通りの光景だ。しかし先生の表情は少し強張っているようにみえる。

「えー、まず最初にプリントを配る。ちゃんと目を通しておけ。」

前に座っている親友の円からプリントを受け取る。

「はいプリント・・ねえ今日の放課後、前から話してたクレープ食べにいかない?

放課後に友達とクレープ・・・これぞまさにJKがおくる学園ライフだろう。

「うん!いこいこ!」

何食べようかな・・・バナナチョコ?イチゴカスタード・・?あ、やばよだれ垂れてきた。

とかのん気なことを考えながらプリントに目を落とした私は一瞬固まる。


【旭川高校プログラム】

.成績不振者には課題か補習を行います。

.内容は毎回変わります。

.強制参加ではありません。しかし参加しない場合は掃除をしてもらいます。

.ルール違反した者には課題を与えます。

以上。



「は・・?なんだよこれ。」

「意味わからない。プログラム?」

教室がざわつく。まあ、当たり前だろう。

「円、どうする?この意味不明なプログラム受ける?」

「もちろん!こんな楽しそうなこと逃すわけにはいかないわ!」

目を輝かせながら円は答えた。由紀は、円なら絶対受けると思っていた。

「由紀も受けようよ~。」

「え、こんな面倒くさそうなプログラム受けてたら家でシューティングゲームする時間減っちゃうじゃん。やだよ。」

由紀は家に帰ったらすぐゲームを始めてそのまま夜中まで続けてしまうくらいゲームが好きだ。オールしてしまうこともしばしばある。

「ええ由紀いつもゲームばっかりじゃん!たまには他のことに刺激を求めてみようよ。お願い、一緒に受けよう?」

「そうだぞ由紀。俺も受けるから。」

斜め後ろに座っていた翔も由紀に参加するように言った。

「・・・二人に言われたら拒否できないじゃん。わかったよ!」

半ば投げやりにになりながら由紀は答えた。

「わーいやった!今度なんか奢るね!」

「言ったね?遠慮はしないから。」

「・・・・あぁ、私の野口さんがどんどん羽ばたいてくのが見える気がする。」

「俺も奢るから安心しろって。」


こうして由紀と円と翔はこのプログラムに参加することになった。





.





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スノードロップ~込められた想い~ monaka @rumineyukine

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