2015/3/15 銭湯日記 京都編 銀水湯
旅にでたら、その土地にはその土地の、京都には京都の銭湯がある。
というわけで、本日は京都の銭湯へ、いざ入浴です。
本日の宿から一番近いのは銀閣寺湯さんでしたが、残念ながら定休日のため、その次に近い銀水湯さんに。
銀水湯さんは、銭湯の中では珍しく軟水を使用している銭湯です。石けんで身体を洗ってすすぐ時には何だかヌルヌルしてて、すすいでもすすいでも泡が取れない気分になりますが、お風呂から上がって身体を拭くと、あら不思議。つるっつるのすべっすべです。いや本当に。試してみる価値ありです。
軟水には美肌効果があるそうで、以前住んでいたアパートの近所にやはりオール軟水の銭湯があり、そこにはアトピーに悩む人も遠くから通っていらしたのを覚えています。
サウナ、あつ湯、ぬる湯、ジャグジー、でんき風呂、水風呂とごくごく一般的なラインナップ。洗面器は西の銭湯らしく、小ぶりなサイズ。
銭湯でよく見るケロリン桶。関東と関西でサイズが違うのをご存知でしたか?広告のためにケロリン桶を作って銭湯に持って行った営業マンは、関西の銭湯に持って行ったところご主人に「こんな大きな洗面器やったら、ウチの銭湯すぐお湯がなくなってしまうがな!(ちゃんとした関西弁に変換してください)」と言われてしまいます。
関西では、浴室に入ったらまず、浴槽からお湯を汲んで掛け湯をし、それから湯船につかる習慣が一般的でした。そのため、洗い場でタオルをゆすぎやすく作った関東サイズの洗面器だと、みんなが掛け湯をしたらすぐ浴槽が空になってしまう…ということで、関西エリアのケロリン桶は急遽サイズ変更され、関東のものより小振りとなったのでした。
今は人の交流も進んで、銭湯習慣もそんなに地域によって変わることもないのかもしれません。洗面器のサイズの違いは、地域による銭湯習慣の違いの名残と言えるでしょう。
さて、銀水湯。浴室の内装は近代的なんだけど、脱衣所がやたらレトロな感じで、個人的には「めっちゃアリ」でした。番台に座ってるのが可愛らしい中学生くらいの女の子っていうのもポイント高かった。
彼女はずっとここで育って、ゆくゆくはこの銭湯を背負って立ち、切り盛りするのだろうか?それとも、後継はいたりするのかな?実家が銭湯って、私にはとっても贅沢な感じに思えるけど、実際は大変なこともあったり、面倒なことともあったりするんだろうな。
ちなみにこの銭湯、風紀委員みたいなおばあちゃん客がいて、浴室内でちょっとでも彼女の入浴基準から外れたことをすると、立ち上がって注意しに行っていた。(「あなたが持って行こうとしているその椅子、誰か他の人が使ってましたよ」、ってわざわざ浴槽からザバーと上がって洗い場まで移動して伝えていたり。)
立地的にも、ほんとに近所の人しか来ないので、京都の住民になった気分を味わえます。今日の京都は冷え込んだので、あったかい銭湯はしあわせです。
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