2014/11/24 銭湯とヨガの共通点
インドに行ってきました。約5時間遅れの飛行機で日本に帰ってきました。南インドのマイソールという土地にある、アーユルヴェーダ研究所で、アーユルヴェーダ専門のお医者様による診察を受け、一人一人違うアーユルヴェーダトリートメントを一週間受けながら、空いた時間にヨガをしたりのんびりしたりするという贅沢な旅でした。
ゆるい時間の流れで一週間を過ごしたからか、東京の分刻みの電車に焦り、あたふたと帰宅してまずしたこと。洗濯機のスイッチを入れたらすぐに最寄りの銭湯へダッシュ!
頭と身体を盛大にゴシゴシ洗ってから、あったかい大量のお湯に浸かって身体を思い切り伸ばす全方位的な気持ちよさよ!!!
インドには浴槽につかる習慣がないのか、泊まった施設がお手頃価格だったからか、今回泊まった宿泊施設ではシャワーのみ。一回だけ、アーユルヴェーダのトリートメントの流れで大量の花びらを浮かべたバスタブにつかりましたが、見た目の優雅さとは裏腹に、お湯じゃなくて水だったので、しびれる冷たさで全然優雅な気分で入れませんでした。後で聞いたら「お湯のはずが手違いで水になってた、ソーリーソーリー」と明るい笑顔で言われました。インドっぽい。
普段からお風呂好きを公言している私ですが、大雑把な性格ゆえか、無けりゃ無いで旅の間にお湯に浸かりたい衝動にかられることは特にありませんでした。だがしかし、日本に着いた途端に銭湯のことしか考えられなくなったのは、やはり、日本人のDNAでしょうか。それとも私個人の特性かなぁ。
のんびりお湯に浸かりながら、あー気持ちいい、あーサイコーと独り言を言いながらふと思ったことは、私にとって、銭湯と、この一週間チャレンジしてきたヨガには大きな共通項がある、ということ。
それは「いま、この瞬間に味わえる気持ちよさ」です。
心と身体を、どちらも自由な状態で思い切り解放する心地よさという観点から言うと、銭湯の浴槽で全身をあったかいお湯に包まれて感じるしあわせと、ヨガで身体のいろんなところを伸ばし、筋肉を使って上がった脈拍がだんだん穏やかになっていく瞬間のしあわせには、どちらにも「今を生きているなあという、しみじみと心に染みわたる実感」が伴います。
インドの夜明け、まだ暗くて少し肌寒いなか、木々に囲まれた広々とした敷地で行うヨガ。悠久の大地に少しずつ太陽が昇ってきたら、眩しい光に向かって両手を伸ばし、地球と太陽の圧倒的なエネルギーを全身で吸収します。仰向けに横たわって乱れた呼吸を整えながら目を閉じたまま感じる、鳥の羽ばたきや森の中の何かよくわからない動物の声、頬やおでこを撫でていく風、朝露に濡れた草の匂い、身体を温めてくれる太陽の光。
一方、もうもうと立ち込める湯気の中、しんと静まり返った深夜の銭湯に響き渡る桶の音と、誰かが体を洗うために蛇口からとうとうと流れ出る豊かな水音、他のお客さんが使う石鹸の清潔な匂いのなか、目を閉じると感じる、全身を包む、優しくなめらかなあたたかいお湯の感触。
ほんとに私、生きてて良かった!
何も難しいことをしなくても、複雑なことを考えたりしなくても、とても手軽にしあわせを体感できるという点で、ヨガと銭湯は共通しているなーと思いながら、腰に手を当ててコーヒー牛乳を一気飲み。はい、しあわせ、更に倍!どーん!
しあわせな気持ちのまま、歯を磨いて寝ます。ナマステー。
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