2014/5/6 その名は人間洗濯機

大田区銭湯めぐりは細々と継続中です。本日の銭湯は、観音湯。入るだけで功徳がありそうなありがたいお名前の銭湯です。


本当は、幸の湯という温泉銭湯に行くつもりだったのですが、行ってみたら暗い店頭に本日定休日の看板が出ており、ひとしきりガビーンと落ち込んだ後に気を取り直してその付近の銭湯をスマホで探し、辿り着いたのが観音湯。都内で最もたくさん銭湯があるとされる区だけあって、一軒閉まってても、諦めないで大丈夫。そう、大田区ならね。


観音湯の近くに友達が住んでいるので、今度この銭湯に一緒に行こうねって約束していたんだけど、幸の湯がお休みなので仕方なくお先に入らせていただきます!今度一緒に来ようね!と心の中で約束して。


友達と一緒に行く約束にもなった、観音湯の気になるポイントは、何と言ってもその看板にある「人間洗濯機」という文言。人間が洗濯されちゃう機械ですよ!何ともそそる文句じゃありませんか。個人的には、ガソリンスタンドで洗車する時、モップの大きいので車をわしゃわしゃわしゃわしゃって洗う機械がありますけど、そんなのを想像してました。でもくすぐったそうだなあとか、鼻に水が入りそうだなとか、想像を膨らませながら入店。まだ現役の番台に男性が座っていて、ちょっと恥じらって見えない位置のロッカーを陣取ったりもしてみましたが、基本、平気なタイプです。お店の人だって、たいがい見飽きてるでしょう。


今まで私が入った大抵の銭湯は、入り口を入って右側が女湯なので、何も考えずに左右に分かれた自動ドアのうち右側を開けようとして、ふと見上げた先に「男」と書いてあるのを発見して、コンマ数秒の差で痴女になるのを免れました。危ない危ない。改めて考えてみると、女湯が向かって左って、初めて体験したかもしれない。全国的にルールとかあるのだろうか(※)。


翻って考えると、小学校で整列する時も、朝礼台に向かって縦に整列して、男の子が左、女の子が右だった気がする。何か理由があるのかなぁ。あ、でも山形の中学校に転校した時は、1組から朝礼台に向かって縦じゃなく、横向きに並ばされてたな。でも、やっぱり整列エリアを縦に二つに割って左エリアが男子ブロックで1-1男子、その後ろが1-2男子、1年が終わったら2年生…と続き、右エリアが女子ブロックだった!何故?左男右女の法則。ちょっと私、すごいことを発見したかもしれない。世界平和には全く影響ないけど。


さて、気になる人間洗濯機ですが、結論から言うとお目にかかれませんでした。「多分これだろうな」というのは浴場にあって、円形の浴槽の色んなところに何か出てくるっぽい銀色の穴があり、想像するにジェット水流で中のお湯を回転させる、的なことなんだと思います。ただし、お客さんが少ないからか(女湯は私だけ)、故障中なのか、稼働時間が決まっているとかなのか、私が入浴中は洗濯機(らしき浴槽)はしーんとしたままで一切波一つ立ちませんでした。もっと何かこう、大変!渦に飲まれて溺れちゃう!助けて!みたいな激しいの、想像してたんだけどな。


ただ、入ってみて気づいたのですが、この日はこどもの日。菖蒲湯でした!何となく得した気分。菖蒲湯に入った時って、菖蒲を身体のどこかに巻くんですよね。スーパー銭湯で同じ浴槽につかってたおばちゃんがはしゃいで頭に巻いてたのを覚えてるので、確か頭だったと思うんだけど、覚束ないので菖蒲には触らず。


ここで一句。


菖蒲湯の 回らない湯気 桶の音


人間洗濯機は回らなかったけど、お風呂で命の洗濯はできたってことにして上がりました。あー気持ちよかった。


次こそは人間洗濯機の回る姿を拝めることを祈りつつ。


※その後もいくつかの銭湯を訪ね歩いていますが、いくつか例外は確認したものの、今のところ銭湯入り口、左男右女の法則は優勢のままです。

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